39.ある日の日記と『私』
月が、かけていた夜。寮の自室で引き出しから、私は日記を出す。
この日記は特殊だった。今までの『私』が、過ごした記録が残されている。ちなみに、これを私は書いたことがない。私が書こうとしても書けないのだ。これは、セーブデータ。私が眠ったら記録される。ゲームと同じシステムだった。
この世界、転生した頃は夢かと最初は思ってルンルンだった。
いや今も実際ルンルンだ。だって私の好きな世界が目の前に広がっている。私の好きなキャラたちが動いている。ヲタクとして、これほど嬉しいことは無いだろう。
「推しが今日も生きてた」
毎日この世界に感謝せざる得ない。
「神様、本当にありがとう」
両手を合わし窓からいるかも分からない神様に感謝の念を送る。
この乙女ゲームの世界に転生できたのはよかった。それも私が好きで、何回も攻略してきた。よく知っている乙女ゲームで。だけど、
違う。この世界はゲームと同じ舞台に同じキャラがいるがゲームとは違う。違う理由は、私の前に前回があったこと。私は、知らない前回の話。このゲームには、主人公のヒロインにはハッピーエンドしかなかった。無かったはずだった。
なのに、前回のヒロイン役は、無いはずの有り得ないバッドエンドで終わっていた。
殺されて終わっていた。
そう日記に記されていた。
「ダリアが殺されるなら、ゲーム通りでわかる。でも、なんで?」
前回もゲーム通りに事は進んでいる。なのに、ダリアが死ぬところで…
「なんで、前回の『私』も、その場にいた攻略対象の皆も死んでいるの?」
日記を何回も読んでみるがなんで、そうなってしまったか、有り得ないはずなのに、こうなってしまったのか分からない。前回の『私』の日記。最後のページには……こう記されていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~○月×日~~~~~~~~~~~~~~~~~
今日で、ルビールートがハッピーエンドとして終わるはずだった。
『私』は、大好きなルビーと幸せになるはずだった。悪役令嬢のダリアをルビーが殺した。
これで、『私』は幸せになれると思った。
突如、×××が現れた。×××の様子はとてもおかしかった。ブツブツと唱えていて気味が悪かった。そして、×××は心配したルビーを睨み斬った。『私』の目の前で攻略対象たちはつぎつぎと斬り捨てられていった。攻略しなきゃいけなかった。でも後悔した頃には遅かった。『私』は×××に殺された――。
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「このバツは誰なの?何なの?これが分からないと、私どうしようもないじゃん!」
名前のところが伏せられていて、大事な部分が分からなかった。とりあえず分かるのは、いい具合に攻略対象、全員と親愛度を深めとけばいいってこと。
だけど、実際。全然、攻略対象との親愛度は深まってないと思う。ちょっとやばい。いや、かなりやばい。
私の前世は短かった。また早く死ぬのは嫌だ。次こそは、もうシワシワのおばあちゃんになって「いい人生だった」とか言って終わるんだ。
だから、日記から得られる情報は、すごく有難いけれど…けれど…!
「めくってもめくっても、この前回の『私』ってば!ルビー推しなのか、このルビーのことしか記されてないのよね!あと誰を攻略したのよ…?!誰を攻略しなかったのよぉ〜!」
うぅぅと唸ってもしょうがないが唸らないとやってはいけない。
「はぁ、ダリアとも絡めてないし、そろそろ本当に絡みたいんだけど」
パタンと日記を棚に片付けベットに潜る。
そして、何も無い天井を見て「よし!攻略だ!攻略!!まずは生き残るために攻略するぞ!」と気合いを入れて眠…「やっちゃった…寝る前に大きな声出したら目が覚めて眠れなくなった」と、その後2時間後に夢の中にいく今回のアリフィアだった。
読んでくださってありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
アリフィアちゃんに攻略、頑張ってほしいです٩(ˊᗜˋ*)و




