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魔族への誘い  作者: 銅 ボンド(アカガネ ボンド)
ようこそ魔族領へ!
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第001話 災害

本作が記念すべき初めてのシリーズ投稿になります。

駄文のようなシリーズになるかもしれません。

それでもこの物語を読んでくださる皆様の御心が死体が流れていても清らかな川であり続けるガンジス川のように神聖なものであることを願いながら投稿する次第です。

宜しくお願い申し上げます。

それは突然の災害としてこの人間の身に降り注いだ。


書類の束を抱えて廊下を歩いて会議室に向かう。

「老害どもが・・・今時資料を紙でコピーしておけとか、

どうせ内容なんて頭に入らないまま紙はゴミになるって目に見えてんだよ・・・」


そんな愚痴をこぼしながら歩いていると突然バランス感覚が一瞬おかしくなった。 

平坦な道を歩いているはずなのに突然よろめく感じがした。

眩暈《めまい》か?

疲れがでたか? 

でも意識ははっきりしているし自分の足に脱力などは感じない・・・建物が揺れている?

地震か!?


私は壁に寄り添い蹲(うずくま)ると大きな揺れが来た。

一瞬、地面が飛び跳ねたと思ったら横に揺する様に揺れた。

廊下の天井が落ちて来て蛍光灯が割れる音と誰かの悲鳴が響く。


そして突然体に浮遊感を感じると暗転して埃や砂塵の匂いが鼻をつく。

バリッバリッと何かが割れてつぶれる音とガリガリと石と石が強くこすり合う音がした。

その後は体が固められたように動けなくなり、徐々に圧迫されていく感覚が胸に感じる。

首の後ろから後頭部を氷で撫でられた様な冷えた感覚が走る。

続けて鼻の奥から鉄錆の匂いがこみ上げるとその生臭い強烈な匂いが鼻孔を突き、口の中に血の味が広がった。




「死」




ソレを意識したとき、恐怖はあったが思考は冷静であった。




死ぬ前にやるべきこと・・・・




パソコンのデータ消さなきゃ・・・・ 





◆◇◆



温かい液体の中で優しく揺られている感覚に私は意識を取り戻した。 

なんとなく感じるだけで五感による情報を収集している感じがしない。

手足もなく、視覚、聴覚、臭覚もない・・・。


え・・・? もしかして脳だけ残ってるとか? ナニコレコワい!


情報が欲しい!

そう思ったとき見覚えのあるサーチエンジンが現れた。

え?「死後の世界」とか? 言葉を思い浮かべて「実行」してみると

見覚えのある検索結果が出てきた。 


AIによる概要・・・・

〇〇知恵袋・・・・・


ええー・・・・ナニこれ意味わからない。

とりあえずネットができるようなのでサーフしてみる。


トップニュース

東京都〇〇区 震度3で〇〇ビル崩壊 死者192人 行方不明者301人


あっ、うちの会社のビルじゃん。私はどっちに含まれているのだろうか? 

むむむ・・・・行方不明者多すぎじゃない?

しかも震度3で崩壊とかどれだけ脆いビルだったのだろう?

手抜き工事だ。きっとそうだ。


個人的な感想はさておき、私はビルに関する様々なニュースから掲示板やSNSで飛び交う噂話などどうでもいい情報を流し読みしていると「被害者の会」のようなページに辿りついた。

行方不明者の名簿のように羅列されたそのページをみて、個人情報は筒抜けなのかなーと思いながらも一覧を見ていると自分の名前を見つけた。

「山口 俊也(やまぐち しゅんや)」それが生前の私である。


ニュースページで崩壊したビルの残骸の画像をみた。

見事に「ぺしゃんこ」である。

ビルだったとは思えないほどの残骸が粉々のがれきの山と化して、左右のビルに挟まれて積まれていた。


最後の自分の記憶を照らし合わせても恐らくあの時私がいた階の床が抜け、更に上の階が崩壊して自分の上に降り注いだと推測する。

死因は圧迫による心肺停止ですねー。勝手な自己分析である。


だが現実では、どうやら遺体が出ていない行方不明のほうに含まれているようだ。

最後の記憶を思い返してもあれでは助からないと思う。

さて今の状況だが一体何が私の体に起きているのか。


どこかの物好きが私の遺体を盗み出し脳だけを保管しているのだろうか?

うむ。それは変態だ。

おっさんの脳内見ても面白くないだろう。今すぐ開放してくれ。


私の願いや疑問に答えるものは何もなかった。


とりあえず目指せ完結。

お付き合い頂けると幸いです。

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