1 抗ってみせる
【プロローグ】
「おい、あれはやりすぎじゃねぇの?」
「あいを傷をつけたんだ!当然だろう!」
同じクラスメイトの奴らはそう嘆いていた。
普段から、私は両親に虐待を受けていた。双子の妹、あいからもそれ相応の嫌がらせを…。学校では、その妹のせいでいじめにだってあっていた。
付き合っていた彼氏を妹にデマな情報を流し、私をふるように仕向けた妹に17年間我慢していた私はさすがに頭にきた。そして私は妹のあいにぶってしまったのである。
それからは、あいがクラスメイトにぶたれたと嘆き、私は階段前でせめられた。そして、とある男子が私へのムカつき具合が度を超え、階段から突き落とすした。
そして、私は目覚めるとーーー
私は小説の世界に転生していた。しかも、主人公のパートナーに殺される予定の脇役…《フィール・スタレンス》にだ。
2度目の人生は絶対に死ぬもんですか!なんとしても抗っていやるんだから!
私は子爵家のベッドの上で、天井に向かって腕を伸ばし、拳を握るのであった。
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【第1話】
私が転生したのは、私が前世で読んでいた小説の脇役…。《フィール・スタレンス》子爵令嬢。
フィールは主人公と仲がよかったが、影で情報を漏らす女だった。しかし、物語のフィールが流してしまった情報のせいで、主人公が危機的状況に陥ってしまう。そして、そのことに気づいた主人公のパートナーである《アラン・アントニー》にフィールは殺害される…。
それが、フィールの今後の流れである。この話はちなみに、物語の一部にすぎない。
情報を漏らしただけで、首が吹っ飛ぶ世界…いや、主人公のパートナー溺愛し過ぎじゃないか?
フィールを殺す男ーーアラン・アントニー。この国で最も権力を持つ公爵。第一王位継承者だ。
正直、この男が結構怖い気もする…。
この物語の主人公。彼女は秀でた美貌の持ち主で頭もよい。後に王妃となる人物。
よし!決めた!
私は椅子から立ち上がりあることを決心した。
つまり、このエミリアって女と関わらなければいいのよ!…でも、万が一のことも考えて、公爵様に媚を売っておいたほうがよさそうね!
「フィール。おはよう。」
「おはよう。フィール。」
幸せな家族…と、傍から見れば思うだろうか。しかし、現実じゃ、娘がアランに殺害されても見る気もしなかった親だ。
「姉さま!おはようございます!」
フィールの妹であるディアナがそう言った。おそらく、両親はフィールではなく、ディアナのことしか見えていないのだろう。
「…おはようございます。」
私がフィールじゃないと反応したら、どんな顔をするんだろう…。
私は内心でそんなことを考えながらも、二コっと微笑み、テーブルの席につく。そして、フォークとナイフを持ち、目の前に広がる食事を食べ始める。
子爵だけど…。前世とは比べ物にならない食事。豪華。
「そういえば、聞いたかい?今度王宮でパーティーが開かれるそうだぞ?なにやら、あの公爵様が来るそうだ。」
私はその言葉に思わず食事を喉に詰まらせてしまう。
「フィール!?大丈夫!?」
「まったく、品がありませんわよ。」
「まぁ、まぁ、いいじゃないか。」
「あなたも甘やかすんじゃありません!そんなんだから、こんなに生ぬるしくこの子が育ってしまったでしょう?」
母親と父親がそう言い合う仲、私は一人考え込んでいた。
もう物語が始まってしまいそうじゃない!そこまで進んでいたの!?
「ディアナ、フィール。気をつけて行きなさい。王宮なんて腹黒い人の集まりなんだ。」
なんか王宮の方に失礼な気がするぞ、フィール父!
「そうよそうよ。…フィール?あなたが行きたいっていうからしょうがなく!ディアナの付き添いのもと許可しますからね!」
つまり勝手な振る舞いをするなってこと?はいはい、分かってますよ。でもそれは私じゃなくて…。
私はチラッとディアナを見る。
ディアナは小説でこの頃、公爵様に思いを寄せているはずよね?両親は、本当はディアナが行きたいと思っていることに気づいているのかな?
私は視線を食事に移し口へ運ぶのであった。




