表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/102

番外「誠くん」4

…………え、何これ…

今度は、オレの顔が引きつり始めた。

無理やり入った聡美の部屋。


男の荷物などなさそうだ…、よかった…

…………ぜんぜん、よくない。

部屋の中が、すばらしく汚い…。


脱ぎ散らかされた服。

シンクに投げるように置かれた、たまりにたまっている茶碗。

テーブルの上には、テーブルクロス代わりなのか、こともあろうかオレがあげたゴーディオンのポスターが引かれていて、鍋が置かれ、カップ麺の空の器が転がり…

オレたちゴーディオンの顔がぁぁああああ、メチャクチャだ…


ぁぁああ、ラベルは緑茶じゃないのに、このペットボトルの中身の緑は、なんだ!

ぇえええ、鍋敷きの代わりに、ゴーディオンのCD!!??

うぉおお、今、目の前を何かか飛んで行ったぞ!!??



ショーーックッッッ!




仕事が忙しくて、時間がなくて、家の中のことができない…と言い訳する聡美であった。

いや…、これは、できないのではなく、「面倒くさくて、しない」だけだよ…聡美…?

オレに合鍵くれない理由がわかったよ……

オレとは対象的な性格ということもわかったよ……

オレは綺麗好きだ、コロコロ命だ。



空気の淀んだ部屋の窓を開け、日も暮れ落ちた西の空に向かって叫んだ。


こんな部屋があって許されるものかぁぁああああああ!





青い空の下、オレは緑色のガーデンに立っていた。

あのペットボトルの緑色とは、ぜんぜん違う、ステキなグリーンガーデン。


「おめでとう、誠」

「おまえも、とうとう落ち着くのか」

「家族持ちになるんだなぁ」

礼服姿のメンバーに、口々に言われた。


「うん、聡美がまだ仕事したいっていうから、子供はまだ先だけどな」

オレは、そう言って、少し離れたところで、友達と笑顔で話している白いウエディングドレスを着た聡美の方を見てニンマリした。



聡美が投げたブーケを受け取ったのは、キヨの恋人、夏海さんだった。





「番外編」読んでいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【恋愛遊牧民G】←恋愛小説専門のサイトさま。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ