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化け物『ハギザ』と僕と君。  作者: 秋乃しん
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95/120

人間18

この回、めっちゃ好き



 「離してくれ…」


僕の手に感じていた君の手の温もりも、今はもう邪魔だった。


「それはこっちの台詞だよ?」


こんな状況で、君はふざけているのかと思ったけれど、今の君の態度的には、本当に僕の「離して」を「話して」に聞こえたのだろう。


「離してって、手の方を…いや。ごめん」


僕は今に気づく。

君が1ミリもおかしなことを言っていなかったこと。それ以上に、僕自身が一番おかしくなっていたこと。


「だから、こっちの台詞だよ?」


僕は感じていた。君の手のひらと、その指の一本一本。僕自身が君の手を握っていること。それも強くて、他人を気遣う余裕がないくらいに強くだ。


「ごめん…」


言い返せないことは直ぐに理解できたけれど、だけど。今握っている君の手を、僕は離したくなかった。


「いいよ、もう少しだけここに居てあげる。だからさ、話してくれる?」


「離したくない…」


「いや、そっちの離してじゃなくて」


「話したくない」


「あ、これややこしいね?もしかして秋乃くん態とやってる?」


「ばれたか…」


あははは。


なんだかんだ、僕らは仲がいいんだろう。

君の表情はさっきよりも明るくて、笑顔を見せたついでに、君は僕の手を握り返した。


まじで好き

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