ハギザ12
テンプレは嫌いだけど、頼ってしまうのは他に選択肢がないからだ。
よろしくお願いします。
「な、なんで?ここにいるの?」
『月乃光』
完全に油断していた。独り言ぶつぶつ何かを言っていた。独りで笑ってた。それを見られた。
あぁ、君は引いてる。
君を威嚇する為なのか、鳥肌が立つ。この時既に、ハギザは僕から抜け出している。
いや、それは無理矢理にも、それも咄嗟的に、僕が抜け出したと言った方がいいだろう。
回らない思考回路の代わり、冷や汗が滲み出てきている。なんとか誤魔化そうとはしたけど、誤魔化せる可能性が皆無。そして、それが一体どういう意味を指しているのかを考え始めた。そんな頃には、君から言葉を受けていた。
「いや、その。今日はありがとね、消しゴム」
「あ、うん!いいんだよ!あ、あのさ!」
誤魔化しが効かないと理解して、それでもなんとか話を続けなければならない理由は、この雰囲気が悪化するのを防ぐ為だ。
「え、な、なに?」
戸惑っている君になにを口にして、どんな言葉を選べばいいのか、想像もつかない。
しかし、問いかけてしまっている時間のない状況に、開き直る選択肢が見えてしまっていた。
「僕さ、化け物が見えるんだ」
「えへ?」
『がはっっ!』
小馬鹿にするような君の疑問系で間抜けな声。その頭の上には真っ赤なはてなマークがあったに違いない。
ハギザって可愛いんだ




