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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第六章 最後の闘いです!

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第87話 信じられないトラブルが発生しました。

「まだ生きていたのか?」

 ソランジュが、不快感を露わにする。


「あんな攻撃で死ぬほど、ヤワではない」


 将軍の皮膚は、ピンク色に焼けただれていた。黒い鎧も、所々ひび割れ、欠けていた。眼差しは、なおも憎しみに満ちている。




「せっかくお互いが分かり合えるという状況の中、どの面を下げてきた?」


 たしかに、ソランジュと二人で倒したはずなのに。


「貴公に言われる筋合いはない。偉大なる魔王・アガリアレプト復活のイケニエとなるがよい」


「魔王復活だと?」


「この地に眠るオパールの光は、魔力。これだけの魔力を使えば、魔王復活など容易! 見よ」


 グシオンが刀を抜く。刀身が真っ赤に染まっていた。光沢はない。




「これは冒険者や悪党の血を集めた刀だ。この刀をオパールに突き刺し、血を注ぎ込めば、魔王アガリアレプトは復活する!」

 止める間もなく、グシオンは刀を背骨に突き刺した。



「出でよ、アガリアレプト! 我が前に、その姿を示せ!」



 あばら骨の一つが、血に呼応して宙に浮かぶ。


 あれだけ攻撃しても傷一つつかなかったオパールが、爆発して砕けた。



「大きな魔力のカタマリがくるぞ、警戒しろ!」


 珍しく、ソランジュが焦りの表情になる。


 グシオンの前に、虹色に輝く女性の全身像が浮かぶ。

 こめかみに、牛の角が生えていた。




「おお、これぞまさしく、魔王アガリアレプト!」




「ちっ、厄介な相手が現れたぞ」

 ソランジュが舌打ちする。



 もしこんな怪物がこの地に眠る魔王の骨から魔力を吸ったら、アガリアレプト復活どころではない。

 古代の魔王に匹敵する強さになる。

 そうなれば、誰にも止められなくなってしまう。





「ようやく……ようやく会えましたぞ、魔王アガリアレプト」

 愛おしそうに、グシオンは虹色の魔王に近づく。





「霊体とは言え、あなたはまさしく我が知る魔王なり。気配で分かりますぞ」





 虹の魔王は言葉は発しないが、グシオンの声が分かるらしい。グシオンを懐かしむように、近づいていく。




「まずいぞ。ヤツらに手を組まれては」




 グシオンと虹の魔王との間に、ソランジュが駆け寄ろうとした。








「これで心置きなく……あなたを斬れる! けええええええええええい!」









 刀を上段に構え、グシオンは虹を切り裂く。



 何をされたか分からない、という仕草で、虹は霧散した。


 なぜだか分からないが、主である筈の魔王を、グシオン将軍は斬り捨てたのだ。



「はあ、はあ! さすが魔王アガリアレプト。霊体となろうとも、手応えあり!」



 狂気じみた笑みと息づかいを、グシオンは繰り返す。



「わたしたち、勝ったんですか?」

「違う! これからが戦闘の始まりだ!」


 一瞬安堵してしまったリッコに、ソランジュの叱咤が飛ぶ。

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