表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第五章 敵の総大将が動き出しました!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/93

第75話 領主……ですよね?

 屋敷に戻ると、マセッティが囲まれていた。


 護衛は昏倒しており、マセッティも無抵抗でいる。


 兵隊を指揮しているのは、タンドック男爵夫人だ。

 青白い水晶が先端に巻き付いた杖を、手に持っている。




「やっと王子を見つけたわ」



 タンドック男爵夫人の口から、思わぬ発言が飛び出す。




「王子ですって?」



「知らなかったの? 彼はここに亡命してきた、フィナンシェ・キエフ第二王子よ。ずっと探しいたのよ」


 すでに、屋敷は男爵夫人に占拠されていた。

 私兵は倒され、マセッティは捕らえられている。


「ソランジュ一人で来い。あとのヤツらは捕らえる」


 男爵夫人に言われ、ソランジュが前に出た。


「すいません。あたしが目立ったばかりに」

「頼んだのはわたしです。自分を責めないで下さいジョーイさん」


 あのままジョーイを連れてこなければ、呪いを解除できなかった上に、ジョーイも捕まっていただろう。


「それにしても、妙ね。弱い護衛しかつけてないなんて」


 夫人の一言でリッコも気づいた。たしか、マセッティは……。


 自分を縛ろうとした兵隊を、マセッティが開脚キックで蹴り飛ばす。


 その動きは、領主とは思えない。

 こんなにも、領主マセッティは強かったのか。


 狙撃の矢をかわし、剣を素手で受け流す。

 囲まれそうになったら、壁を駆け上って逃げ、反撃の裏拳を叩き込む。



 この動きはまるで……。



 マセッティがニヤリと笑う。

 彼は、男爵夫人に向かって飛びかかった。


 手には脇差しが。


 あっという間に、マセッティが夫人の背後を取る。

 夫人の首に脇差しを近づけた。



「兵を退きなさい! レディの顔に傷を付けるのは趣味じゃないんだ!」



 まったくスキのない動きで、マセッティが兵隊を退かせようとする。


「聞く耳を持つ必要なんかないわ。こいつは偽物よ!」



 杖を振るって、男爵夫人も対抗した。

 ただでさえ盛り上がっている金髪が、ゾワゾワと増殖を始める。

 夫人の全身を覆い尽くすほどに溢れ出た髪が、一斉に領主へ殺到した。


 脇差しを逆手に振り回して、領主は髪を乱暴に切断していく。



 だが、髪の増殖は止まない。



 領主の脇座と夫人の髪が、激しくぶつかり合う。

 常人を遥かに超えた剣速だ。目で追うのがやっとである。


 夫人に飛びかかり、領主が回し蹴りを浴びせた。相手の首筋に向けて。


 男爵夫人が、杖で腹を突き刺す。


 空中にいたため、ガラ空きになっていた領主のみぞおちに、杖の先がめり込む。



「にゃああ!」



 後ろへゴロンと転がり、領主の変身が解ける。


 マセッティの正体は、ニンジャのチヨメだった。



「やはり、セリアン族のニンジャか! お前たち、ここは退くわよ。秘宝を優先するわ!」


 タンドック夫人は、杖で床に魔法文字を書く。

 文字が光を放った。男爵夫人は光に包まれて、姿を消す。

 後には、文字も残っていない。


 兵士たちも、逃げていった。


「おかしいとは思っていました。マセッティさんは逃げたはずだったので」


「領主様なら、あっちに逃げたニャ。やつらには領主が秘宝を追っていると思わせているニャ」


 チヨメが差したのは、自身の屋敷だ。

 地下を伝って、チヨメの屋敷へ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ