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ぼっちパラディン、伝説の赤魔道士と友だちになる  作者: 椎名 富比路
第四章 本格的な宝探しです!

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第57話 男爵夫人とエンカウントしました!

「貴様が、タンドック男爵夫人?」


「いかにも。アタシがデイナ・タンドックよ」

 高圧的な態度で、夫人は名乗る。どれだけの人生を送れば、これだけふてぶてしくなるのだろう。


「な、なんか小っこいですよ!?」


 そうなのだ。夫人というから、てっきり妖艶で狡猾な熟女を連想していた。が、目の前にいる少女は、どう見ても幼妻ロリである。


「ちっこい言うな! これでも成人はしているのよ!」

 自称夫人は、ミノタウロスの上で足をバタつかせた。


「アンタ達と違って、生娘でもないんだから!」


 跡取りを産む任があるため、女性は若いうちに嫁に行くというが。いくらなんでも幼い。言動からして、見た目が幼いだけでもなさそうだ。


「これがわたくしのペット、グレーター・デーモンのハーゲンティよ」

 夫人は魔物の角を撫でる。魔物のエネルギーをコントロールする角を撫でさせるとは。相当飼い慣らしているらしい。


「アレが、ココを仕切っている本当のボスですね?」

 リッコが、チヨメに確認を取る。


「そうニャ。手強いらしいニャ」

 チヨメは、まともに戦ったことがないらしい。しかし、凄腕の冒険者でも勝てないのだという。


「またグレーターデーモン。今度はミノタウロスか。今までの相手とは格が違うぞ」


「はい」と、リッコが盾を握り混む。



「こいつら食ってもいいのか?」

 ハーゲンティという名のミノタウロスが、タンドック夫人にお伺いを立てた。


「そうね。秘宝を狙うヤツらはみんな敵ですもの。適当に食い散らかしなさいな」

 こちらを見もしないで、夫人は杖キャンディを舐める。


「アタシの邪魔をする者らを、痛めつけておやり!」


 宙に浮いたままの夫人を、ソランジュは警戒した。


「貴様の相手は我だ、ソランジュ・オルセンよ」

 ミノタウロスが、ソランジュの視界に割って入る。


「邪魔をするな」

 ソランジュが火球をミノタウロスに叩き込む。

 

 だが、ミノタウロスのぶ厚い胸板に阻まれた。


「我こそは魔王アガリアレプトのしもべにして、グシオン将軍配下が一人、ミノタウロスのハーゲンティ! 我の糧となれ!」


 猛烈な前蹴りが、リッコに襲いかかる。まともに浴びれば、小さな身体など踏み潰されてしまうだろう。


「シールドキーック!」

 盾で防ぎつつ、ドロップキックで相手の威力を相殺した。だが、わずかにリッコの方がひるんでしまう。


「くう、強い!」

「重いだけだ。パワーだけのモンスター相手に惑わされるな」

「はい!」



 倒れたままのリッコに、ハーゲンティの踏みつけが迫ってきた。

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