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引け

「じゃあ、ここで。」


駅につくと、彼女は言った。


なんかこのまま帰ったらまずい。

そう思った瞬間、口が動いていた。


「さっきのは君に価値がないとかじゃなくて、

 ええと、僕にとって価値がありすぎて…。

 つまりすごい好きってこと!」


感情で動いてしまった。

初めての経験。どうしよう。


「……そっか。ご飯おいしかったし、トントンね!」


そう彼女は笑い、バイバイと手を振った。


少し反転の兆し。

トントンか。今日は損益0ってことか。


そう思いながら丸ノ内線に乗り込んだ。

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