十四 好敵手と難敵
第二階層にて、フォスとモンスターが戦う、、、
モンスターは自身の命を懸けた最後の攻撃をフォスに放つ、、
フォスはその攻撃を最後と悟り受ける、、、
第三階層はフォスが最も嫌いとするものであった、、、
モンスターが風を渦巻かせていた、、
それは、言うならば「風の支配者」、渦巻く風がモンスターを守り、モンスターに敵意を持つものを倒すような感覚であった、、、
「、、マジか、、何の躊躇もなく構えるか、、」
フォスが驚いている間に、モンスターは渦を巻く風をフォスに向かって放つ、、
「、、!!これは、、!!防げないな!!」
フォスはそう直感すると、一寸の迷いもなく自身の利き手ではない、左手を犠牲にし、渦巻く風を防ぎ、攻撃魔術を放つ、、
「、、ありがとな、、楽しかったよ、、火炎魔術「霊炎にて燃えつくす」、、」
フォスが唱えた魔術は、相手に殺意を持っていることは明白、しかし、どこか悲しく寂しい雰囲気を持った攻撃であった、、
フォスが放った魔術は、モンスターに直撃し、焼き尽くした、、
「、、本当に、、ありがとな、、お前のおかげで楽しく鍛練できたわ、、まぁ、腕一本持ってかれたのはびっくりしたがな、、」
そう話していたフォスの顔は、笑顔であったが少し残念そうな顔であった、、
「さぁ、、次行こうか、、」
フォスは、腕を治しながら第三階層に繋がる階段に向かい歩く、、
「、、、、、、、、」
フォスはその間も笑顔は現れなかった、、、
そして、数分が経ち、第三階層に降りてくる、、、
「さて、、ここが第三階層、、確か、地中モンスターが多いんだっけ?」
フォスがそう言った瞬間、フォスの視界は宙を舞っていた、、
「、、は?、、な、、ど、、どういう、、」
フォスが自身のいた地面を見る、、
すると、そこにいたのは地中を泳ぐように動く、デスワームであった、、
「な、、!?ふざけすぎだろ!?なんだよ!!あの大きさは!?」
そのデスワームは、推定でも15m以上はある、、、
「あんなに巨大で、、あの速さって、、地中って言ってもおかしいだろ!?」
そう考えていると、宙に浮いていたフォスに向かって、デスワームが一直線に向かってくる、、
「、、!?きもっ!!火炎魔術「球なる炎豪」、、」
デスワームの口の中に向かって、火球を撃ちだす、、
すると、火球がデスワームの中で爆ぜる、、
そうして、爆風とデスワームの肉塊がクッションとなり、フォスを受け止める、、
「はぁ、、、最悪、、」
フォスがそう嘆いていると、周囲の地中から次々とデスワームが這い出てくる、、、
「、、マジかよ、、おれ、ミミズとか嫌いなんだけど、、」
フォスがそうつぶやいた瞬間、周囲のデスワームが一斉に向かってくる、、
「、、!?きも過ぎ!!浮遊魔術「空天は我に翼を」、、!!」
フォスが、ダンジョン内で初めて浮遊魔術を使った、、
「あぁ!!きもすぎる!!火炎魔術「天炎は世界を焼く」!!」
フォスが叫び声に近しい声で唱えた魔術は、これまでに使った火炎魔術を遥かに凌ぐほどの火力であった、、、
その魔術を食らったデスワームは干からびる間もなく、灰になっていた、、
「ふぅ、、こ、、これで、、」
周囲にいたデスワームをすべて灰に変えると、フォスは地面に降りる、、
しかし、フォスのそんな考えは大きな地鳴りですべて吹き飛んだ、、
「あぁ、、最悪だ、、、」
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