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38 黒獣のすすめ

間違った話数が複数投稿されるバグが…(半分は自分のせい)


申し訳ありません。

「なんだ?またマッドボアか?」


こちらに向かってくる黒い影は猪のようなシルエットに見えた。


俺が狩ったマッドボアに瓜二つだ。ウリだけに、………いや、ウリ坊は子猪を瓜に例えてるだけであって、別に猪そのものを瓜って呼ぶわけじゃないか。


まぁ焦る必要は無い。


なんせこっちにはガラマッドボアをも両断できるクレイ様がいらっしゃるからな。


「なんだありゃあ―――」

「不穏だな」


マッドボア1匹になにをそんなにそわそわしているんだろうか。


全員が緊張を走らせて、リリは俺を守るように横についている。


マッドボアはぐんぐん距離を詰めてくる。近づいて姿がはっきり見えてくると、確かに普通のマッドボアとは雰囲気が違うのがわかった。


似たように全身が黒いは黒いのだが、毛並みの黒さじゃない。

なんというか、闇というか影というか、得体の知れない黒い塊がマッドボアの形をしているようだ。それでいて目は真っ赤に輝いている。


「魔力を持たぬ黒き獣、間違いありませんわね」

「噂にゃ聞いたが、本当にいやがるとは」

「驚愕だな」

「なんなんだあれ」

「魔王の創りし魔物、黒獣でさぁ」


あれが黒獣。

魔王が生み出すという獣。


「さて、どれほどのものかしら」


クレイはガラマッドボアを仕留めた時と同じように、剣を右手に携えで流れるような自然体で黒獣に向かって歩を進め、そしてすれ違う。


黒獣は綺麗に両断され、体を左右に分かちあって倒れる。

倒れた体は蒸発するように跡形もなく消えた。


「あーあー、こりゃ確定だわな」

「黒獣だな」

「強さはマッドボアと変わらずでしたわ」

「魔石もなし、肉もなし、狩ったところでくたびれ損。で、下手すりゃ魔王復活ってか?」

「最悪の事態を想定すべきだ。報告だな」

「それじゃあ戻りやすかい?飯は十分食ったでしょう」

「残念ですが仕方ありません。もっとススム様とゆっくり過ごしたかったのですが、いつも邪魔が入ってしまい申し訳ありません」

「いや、全然大丈夫。クレイのせいじゃないし。お肉美味しかったし、楽しかったよ。ありがとう」

「ふふっ、ススム様は本当にお優しいのですね。この埋め合わせは必ず。フットマン、ススム様のマッドボアを」

「了解。」


フットマンが俺の狩ったマッドボアの肉に手をかざして呪文を唱えると、肉がみるみるうちに青白くなる。


「これは?」

「貴様は本当に無知だな。肉を凍結させた、これで3日は持つ」

「持って帰れるのか、それは助かる。ほんとだ、冷てえ」


触ってみると肉はひんやりしていた。

これだけ大きな肉だ、食い切るのに何日かかるだろうか。




「ん?お嬢何してるんで?片付けならあっしらが………あ、ははーんなるほどぉ、甲斐甲斐しいところを見せてあんちゃんの前で株をあげようって腹積もりですかい」

「いえ、片付けは任せます」

「???」


テーブルで何かしているように見えたクレイだったが、結局片付けの手伝いをするでもなく、ススムの隣へ戻っていった。





☆☆☆


「いや、マジうめぇ!」

「お気に召したようでなによりですわ。すぐに次をお持ち致しますわ」

「おぉ、ありがと」


クレイはススムから皿を受け取ると、肉などの並んでいる簡易の作業台の前に立つ。

ちょうど全員に背を向けられる位置だ。


ミスティは見た!

クレイが恍惚の表情で、フォークを咥えるのを。


ミスティは見た!

クレイがひとしきり舐め終えたフォーク、そして皿を他とは分けて袋に仕舞うところを。


クレイは新しい皿とフォークを用意し、肉を盛ってススムの元へと戻った。


「あわわわわ………あの女やばっ!イカれてやがるですぅ」


ミスティはその行動に戦慄を覚えながらも、ただ恐怖するしかなかった。

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