夏のはじまり
僕達は、都会でもなければそこまで田舎でもない
すっごく中途半端な町に住み、
幼稚園よりももっと前からずっと一緒にいる、
いわゆる『幼馴染み』。
吉岡幸太-ヨシオカコウタ-
若松佑介-ワカマツユウスケ-
そして、高橋未来-タカハシミライ-。
僕達の仲は歳を増してもかわらないハズ。
『3人でずっと一緒にいよう』という約束を誓ったあの日。
このまま3人でずっと仲良くいられたらいいのに。
そう願いを込めて。
だけど、そんな約束は守れなかった。
なぜか?
それは僕達2人が『未来』のことが好きになってしまったから・・・。
でも、それともうひとつ別のことで、
『3人でずっと一緒にいよう』と誓った約束は破られることとなることを
まだ僕達はわかるワケがなかった。
今年もまたあの暑い夏がやってくる。
やってくるたびに僕達はあの夏のことを思い出す。
思い出したくもないあの夏のことを。
約束がやぶられてしまったあの夏のことを。
夏は大好きだった。
夏休み・虫取り・祭り・スイカ割り・海・ひまわり・花火
楽しい行事がいっぱいある夏。
でも、僕達が大人になるに連れて
夏は単なる『暑いもの』でしかなくなってきた。
年月がたつにつれて
あんなに心に残っていた思い出も
だんだんと消えてきてしまった。
みんなで海水浴に行ったのも、肝試しをやったのも、カブトムシを採りに行ったのも
もうほんの片隅にしか残っていない。
あんな楽しかった思い出も・・・。
なのに、なんで悲しい記憶ってゆうのは残っているんだろう?
一番忘れたい記憶は
なぜ一番思い出として残っているんだろう・・・?




