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組織の骨格

デグによる魔王軍の歴史が説明された。

他の新人の魔物達は退屈そうであるが

クライドにとってはどれも

興味深い話である。


魔王軍の歴史が一通り説明されると

次に魔王軍の現在の組織形態が

説明された。


まず頂点に魔王。

当然この地位につけるのはたった一人


そして魔王に次ぐ地位として

悪魔長というポジションがある。

この地位も一人。

この地位は現在空位である。

なんでも悪魔長という地位は何か特別な

こと―例えば魔王が急に倒れたとか―

が起きた場合にのみ設置される

特殊な地位らしい。


次が侯爵という地位。4人いる。

この地位が我々が4軍団長と呼ぶ地位だ。

つまり4軍団、4軍団長と呼んでいるが

正式には4侯爵と呼ぶべきだそうだ。


次からが我々に関係する地位だ。

魔王軍正規兵は4侯爵を除くと


第1位階~第7位階

という段階がある。


第1位階、第2位階を

ハイアークと呼ぶ。

第3位階、第4位階を

ミドルアークと呼ぶ。

第5位階、第6位階、第7位階を

ローアークと呼ぶ。


我々は第7位階かと思っていたが

多くの正規兵は、位階すら無いそうだ。


ちなみに班長とかリーダーとか

伍長とか隊長とかそういった呼び名が

時々聞こえるがそれらは各軍団が

軍団内でのみ通用する地位として

勝手に作っているだけらしい。

つまり魔王軍として正式な地位は

上記の地位だけとなる。


まずは第7位階を目指すのが

当面の目標かな?

とクライドは考える。



次いで、任務に関してだが

軍団の誰かから依頼される。

その人選は依頼する側が決めるが

任務を受けるための活動はしても

構わないそうだ。


受注営業活動は自分でやれってことか。


位階の上昇は軍団長が魔王に上申し

魔王が認めることで上がるそうだ。


当然任務をこなす者、役立つ者を

魔王に上申することになる。


つまり、仕事をこなす優秀な奴が

出世するということだ。


当たり前っちゃ当たり前だね。



「さて、基本的な説明は以上だ。

何か質問はあるか?」


デグが新人の魔物達を見まわす。


新人の魔物達からは特に質問は出ない。



「では、君達の部下の住まいの件だ」


正規兵本人は魔王軍より部屋を用意

してもらえるがその部下に関しては

軍団の管轄となる。


「西の塔が我々ラ・モンド軍の塔だ。

その4階から9階までが大部屋に

なっている。適当に空いてる

ところを使え」


大部屋で集団生活ということだ。

正規兵がつれてきた部下達はやはり

扱いが一段悪い。


「他の者はそれで良いとして・・・。

クライドは・・・二人か、ふぅむ・・・」


デグがボニーを見つめながら

考え込む。


本来、新人正規兵は部下を"一人"つれて

くることが慣例だ。

それをクライドは二人連れてきた。

しかも女のダークエルフだ。


デグの言葉を受け

他の新人の魔物達から奇異の目で

見られるボニー。

思わずクライドの影に隠れてしまう。



それを受けてクライドが


「あ、他の方と同じで結構です。

過分はこちらで何とかします」


と軽く返す。


え!っと驚いた顔でクライドを見る

ザインとボニーの二人。



「そ、そうかならば良いが・・・」


とデグ。


「あ、大丈夫っす」


と軽~く返すクライド。


「それでは、説明は以上だ。

明日からがんばってくれ。解散!」






魔王城城下町


クライドとザイン、ボニーの3人が

歩きながら話ている。


「それにしても他の新人さんは

優秀そうだなーオイ。流石魔王軍だよ!

俺達気もうかうかしてらんねーな!」


クライドが二人に向かって話す。


そこへ話を遮るように

顔をしかめたザインが


「そんなことよりどうすんだべか!」


とクライドへ詰め寄る。


「何が?」


「何がって、オラとボニーの

住まいだべ!過分は何とかしますって

デグさに良い顔して!

オラは大部屋で良いだども

ボニーの住処が無いべ!

またシェイさのトコに居候するだか!」


クライドを責め立てるザイン。

ボニーは心配そうに二人を見つめる。


「大丈夫だってばザイン。

ボニーも心配すんなって。

良いからついて来いって言ったじゃん」


「何かあてがあるだか?」


「おうよ!ザインも言われりゃ納得の

あてがあるぜ!」


「何だべ?」


「エイトさんだよ。エイトさん」


「イコン族のエイトさんが

どうしただか?」


「エイトさんお金持ちだからさ。

エイトさんにおねだりして

このあたりに家借りようぜ!!

基本はボニーが住んで世話やいて

俺らもたまに集まる的な!」


クライドの活躍によりイコン族が

急激に潤ったことを知っている

ザインとボニーである。


この意見を聞いたボニーは

それまで暗い顔をしていたのだが


「無茶苦茶だねぇ!クライド。

でも、それっだったらアタシも

気が楽だよ!」


とパッと明るい顔をする。


「あーなるほどだべな。

兄者らしい図々しいお願いだべ。

でもそれならわかるだ」


「そうだろう?」


ニヤリと笑うクライド。


「じゃあ、兄者。エイトさんに

いつ話もっていくだか?」



「何言ってんだザイン。

俺忙しいんだよ。エイトさんトコには

ザイン、ボニー二人で必死に

おねだりしてこいや!」


「「え!?」」



「あったりめーだろーが。

俺の名前出しても良いけど

ちゃんと自分達の努力で交渉してこいや!

エイトさん、甘くねーからな

ちゃんとイコン族へのメリットも

考えて伝えるんだぞ!」


ザインとボニーへびしっと指をさし


「俺からキミタチへの初仕事です」


「「えーー!!」」



他の新入りさんが優秀そうだとか

どうだとか色々言ってるが

他の新入りには絶対真似できない

圧倒的な術を既に持っているということに

全然自覚が無いクライドと

その一行であった。



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