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(旧) 天才は異世界の救世主[厄災]となる  作者: ポルゼ
第二章 宗教と竜の瞋恚
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世莉架の仕掛け

 しゃがまないと通れないくらいの小さな通路の中にはポタポタと水が垂れている。


(この通路はきちんと掘られていないわね。リンクアが一人で掘るのは流石に大変そうだし、この通路の存在を知っている者が他にもいる可能性が高い。まぁ、元々この通路があったという可能性もあるけれど。何にせよ、少し崩れそうで危険ね)


 この小さい通路はどこまで続いていて、どこに繋がっているのかということが問題になる。リンクアの仕草や目線、動揺の仕方から世莉架の憶測は当たっている可能性が高い。ただ、この通路がどれくらい続いていて、敵は皆この通路を把握していて既に待ち伏せされているのかによって脱出の難易度が変わる。

 ただ、今の所通路の先から戦闘音や話し声は聞こえてこない。まだまだ通路が続いているのか、それとも待ち伏せされていなかったため既に脱出したか。また、敵が待ち伏せしているために身動きが取れずにいるのか。

 とはいえ、世莉架には探知能力がある。だがそれは、あくまで生物を感知するだけであり、その者がいる空間や場所の詳細は勿論分からない。また、味方や敵の判断もつかない。世莉架がこの能力を上手く使えているのは、状況や感覚から味方か敵かを推測する能力が非常に優れているためである。


(この地下内に、狭い通路から来ている追っ手以外にも複数人の敵がいることは分かっている。けれど、その複数人が果たしてどこにいるのか……少なくとも、私達の知らないところね。この通路の先か、それ以外の知らない場所か……)


 いずれは敵の増援がリンクアのいた部屋を突破するだろう。少なくとも、クタルガであれば世莉架の仕掛けた簡単な妨害など大して意に介さないだろう。

 とにかく、世莉架はアリーチェ達と合流することを目指す。また、場合によってはあえて合流せずに世莉架が単独で動くことも考慮していた。

 今回のアビタル教との戦いは、アークツルスの時と同じように、民衆に事実を伝えるのは後にした方が良い案件だ。結局世莉架は表で活躍することはできない。いや、できるかもしれないが、それは世莉架にとって()になってしまう。表で解決すべきことでも、ルイン攻防戦のように目立たない場所で状況を見渡し、自分の目標達成のためだけに動くというスタンスは変わらないだろう。

 裏でアビタル教を一度破壊し、それが終わってから国に大々的に動いてもらい、民衆に認知させるというのが今回理想としている形である。

 世莉架は面倒だなと思いつつ、通路を進んで行った。





 **





(……気配がする。この先にどういう空間が広がっているのかは分からないけど、クミーラもいることだし見つからないように進むのは難しいかな)


 ドーバが小さな火の魔法で照らす通路内を進んでいくアリーチェ達。そんなアリーチェ達は実は出口に近づいていた。そのことをアリーチェはいち早く察知した。しかし、既に声を出すこともあまりしたくはない状況である。ここまで来たら敵に見つからずに脱出するのが当然一番良い。だからこそ、気配を消して声を出さず、意思疎通を図ることができれば良い。

 先頭を進んでいたドーバが立ち止まり、クミーラとアリーチェは止まる。流石に声を出してはいけない状況であることを理解できているクミーラは手で口を覆っている。そのクミーラの後ろにいるアリーチェは、後ろを向いたドーバと目が合った。ドーバの目は、この先には敵がいて危険だということを訴えていることをアリーチェは感覚で理解した。

 ドーバの前には扉ではなく、まるでこの通路を隠すように木箱が置いてあって塞がれている。その先から声は聞こえてこない。だが、確実に敵がいることは気配で分かった。敵も出来る限り音を出さずに、微かな音も聞き逃さないつもりなのだろう。現状はこちらが一方的に気づいている状態で、敵には見つかっていないと考えられる。しかし、音を出さずに木箱を動かすのは無理だろうし、仮にできても恐らく見つかってしまうだろう。敵の気を逸らすことができればなんとか出来るかもしれない。もしくは、強力な攻撃を使わずに体術などだけで一瞬で敵を制圧することができれば脱出できるだろう。

 悠長に考えている時間はない。素早い判断をして早々に動く必要がある。


(この先の空間はどれくらい広いのか。敵は正確に何人いて、どれくらいの実力なのか。分からないことが多くて、どう対策を立てれば良いのか……セリカだったら、どう考える?)


 アリーチェは全力で頭を回す。しかし、魔法を使いすぎてかなり疲労が溜まっているということもあり、良い案はなかなか思いつかない。このままだと力づくで突破するしかなくなってしまうが、リスクは大きくなる。


(そもそも、敵がこの通路を知っていた場合、木箱で塞がれているこの出入り口も知られていることになる。そうだとすると、敵はこの木箱をどかして私達が出てくるのを待っている可能性がある。出入り口を注視されていたらどう頑張っても見つからないように出るのは不可能。やっぱり、力づくしかないの……?)


 後ろから追って来ているであろうルーナと世莉架を待つというのも一つの手だろう。しかし、その場合は尚更見つからないように脱出するのは無理になる。見つからないように進むのは無理と仮定すると、できる限り静かに制圧して三人で先に進むか、世莉架達を待ってから制圧するかのどちらかだろう。

 しかし、実はアリーチェにはとある魔法がかけられている。そのことにアリーチェ自身は気づいていないが、かけられている魔法に気づくことができれば、もしくは魔法と分からなくてもその状況を利用することができれば突破できるだろう。だが、敵と戦う状況にならないとそのことには気づけない可能性が高いため、現状ではそれを把握できない。

 そんな時だった。アリーチェがどうしたものかと考えている中で、ドーバが一歩前へ進み、木箱をほんの少し触ったのだ。それは短絡的に力づくで制圧してしまおうと考えたからではない。とりあえず、その木箱はどれくらいの厚みがあり、どれくらい重いのかを確かめるためだけに触ったのだ。


(これは普通の扉!? それも、軽くて簡単に開いてしまうような扉。私達は間違いなくただの木箱にしか見えていなかった。いや、そう認識していた。つまりこれは……) 


 ドーバは勿論、後ろから見ていたクミーラとアリーチェも思わず目を見張った。木箱だと思っていたものは木箱ではなかったのだ。その木箱は実はボロボロの小さく軽い扉で、ドーバが触って力が伝わっただけでほんの少し扉が開いてしまった。アリーチェ達が木箱だと認識していたということは、間違いなくリンクアが認識阻害魔法をかけていたということだろう。


(しまった……! なんで注意できなかったんだろう。認識阻害魔法が色々な所にかけられているのをまさに私の魔法で見破って来たというのに。向こうの通路に認識阻害魔法があったのだからこの通路にだって当然認識阻害魔法をかけているに決まっているのに。少しでも体力回復に専念することと、出来る限り見つからないように進もうと意識していたがために空間操作を行っていなかった。これは私の失態……!)


 アリーチェはすぐに自分の失態だと気づく。しかし、今はそんなことで落ち込んでいる場合ではない。扉がほんの少し開いただけなら大丈夫だろうと思ってしまうが、それは違かった。

 明らかに、敵の視線と警戒心がドーバが少し開いてしまった出入り口に集まっている。これだけ早く敵が気づいたということは、元々この出入り口を認知していて、注視していたのだろう。つまり、最初から待ち伏せされるような形になっていたのだ。

 しかし、敵が攻撃してこない。恐らく、ほんの少し扉が開いただけであり、そこから何も起きないため、アリーチェ達とは限らないと考えているのだろう。それでも、最大限に警戒されていて何か起こったらすぐに攻撃する準備は整っているはずである。


(もう、こうなったら飛び出して即座に制圧するしかない。強力な魔法の使い手がいる可能性も勿論あるけれど、このままジッとしていても相手が警戒を解くことはないでしょう)


 アリーチェが飛び出すために、クミーラを自分の後ろに移動させてドーバと外に出ようとした時だった。ドーバはアリーチェの進みを手で遮って止めた。アリーチェは止まり、もう戦うしかないというのにどういうつもりなんだという意味を込めた目線を向ける。だが、ドーバの表情的にはなんの心配もしておらず、だからと言って警戒していない訳でもない理知的な雰囲気を漂わせていた。

 ドーバは右手の手の平を上に向けた。するとそこに白い魔力が巡り、小さな氷の結晶が作られていた。それはドラゴン特有の攻撃であるブレスや、改造人間の容器に傷をつける時にカモフラージュで放っていた白い魔力の塊ではない。

 氷属性は全属性に属していないため、特殊属性に分類される。しかし、特殊といっても珍しい属性ではなく、使える者は決して少なくない。そんな氷属性こそがドーバの得意技なのだ。

 ドーバはその美しい氷の結晶を少し開いている扉の隙間に投げ込んだ。アリーチェはそんないきなり投げるのかと驚いていたが、敵も同じく驚いたことだろう。そして次の瞬間、氷が舞う音が聞こえた。その音はとても静かで、聞こえてくるのは困惑する敵の声ばかりだった。


「今だ、行くぞ」

「……うん!」


 何が起きた起きたのか把握できていないアリーチェにドーバは声をかけ、ついに扉を開ける。その部屋は改造人間が保管されていた所よりかは小さいが、それでも結構な広さのある場所であった。棚がいくつもあり、様々な物が置いてあるため、恐らく物置か何かだろう。そして目の前には多くのアビタル教信者達がおり、その半分くらいの信者達は身体中が凍り始めており、身動きが取れなくなっていた。

 ドーバが投げた氷の結晶は簡単にいうと氷の爆弾である。魔力で氷を結晶に圧縮し、投げたことによって結晶に衝撃が与えられ、圧縮された氷が爆発したのだ。ドーバの魔力が詰まっている氷なため、火の魔法であっても溶かすのに通常の氷よりも時間がかかる。

 しかし、氷の爆弾を被弾したのは信者達の半分程度であり、普通に動ける者が残っている。その者達は氷の爆弾に気づいて即座にそれを避けたのかどうかは分からないが、もしそうなのであれば氷の爆弾を受けた者よりも実力者であるということだ。


「ドラゴンの男は問答無用で殺せ! 女の方は……こいつエルフか。ならば容赦はいらん。エルフも所詮は自分たちを上位種族だと思い込んでいる下等生物だ! 殺せ!」

「野蛮なんだから……」

「本当にムカつく奴らだな」


 敵の指揮官的な立場であると考えられる男が命令を下す。内容的にはとても宗教に関わっている者とは思えないが、洗脳されているか、もしくは単純に過激派なのかのどちらかだろう。

 敵は広がって先へ通さないように陣形を取る。無闇に突っ込んできたりとりあえず魔法を打ち込んできたりしないところを見ると、やはり警戒はしっかりとしているようだ。攻撃は最大の防御と言うが、それは戦略や確かな実力があってこそ発揮されるものだ。それを弁えてはいるようである。


「全員ブチ殺してやりたいが、とりあえず今はここを出るのが優先だな」

「この地下が崩れるようなことはしないでね」

「そんな力出さなくてもこいつら程度簡単に倒せる」

「あと、クミーラがいるからね。クミーラを置いてけぼりにしないようにしないと」

「そうだな。だから全員気絶でもさせちまえば楽だな」 


 ドーバとアリーチェは構える。その後ろにクミーラがおり、どうすればいいのかとあたふたしている。


「クミーラ、私達から離れないでね。危ないときはドーバが背負ってくれるから」

「そんな面倒なことしたくねぇからな。出来る限りついてこいよ」

「わ、分かった。足手まといですまない」

「今更だろそんなん」


 そんなやり取りの中で、敵はクミーラの存在に気づいたようだ。


「貴様……そこで何をやっている」


 敵の指揮官的な男がクミーラに厳しい目を向ける。状況的にはクミーラは人質には見えない。となるとアビタル教を裏切ったということが分かる。


「俺は……今のアビタル教が正しいとは思わない。思えない。色々と理念や信念を語ってはいるが、結局は話し合いも無く気に食わない相手を殺そうとしているだけだろう」

「はぁ……何も分かっていないなお前は」

「どこが分かっていないというんだ?」

「お前は家に虫が入ってきたらどうする?」


 男は突然クミーラと問答を始めた。


「捕まえて外に逃がす」

「そうか。お前はそうするのかもしれんが、大半の人間は殺すだろうな。では、家に入ってきたのが害虫だった場合はどうする?」

「……それは、危険かもしれないから触らないように箒か何かで外に追い出す」

「なるほど。だが、多くの者は殺すだろう。外に逃がすだけでは不安になるからだ」

「それで、結局何が言いたい?」


 クミーラにそう言われた男はピンと背筋を伸ばして言った。


「我々人間にとっての害虫は上位種族と呼ばれる存在だ。奴らを外に逃がすことはできるかもしれないが、それだけではまた戻ってくる」

「それの何がいけないんだ? そもそも、彼らは人間の害になっていない」

「いいや、なっている。悔しいが奴らは上位種族と呼ばれるだけあって強い。その力は普通の人間とは天と地ほどに差があるのだ。つまり、奴らはやろうと思えばいつでも我々を滅ぼすことができる」

「しかし、逆に言えば協力関係になってしまえば頼もしい仲間になると思うが?」

「はっ。力を持つ者は欲深くなる。いつか必ず本性を現すだろう」


 男の中では、力を持つ上位種族に対しての偏見にまみれているのだろう。そもそも、実際に上位種族であるドラゴンなどと出会って話をしたことのある者はとても少ないのだから、上位種族に対する理解が足りないのは仕方のないことではある。しかし、男にとっての上位種族への認識は固く、恐らくもう変わることはないだろう。それが分かるからこそ、かつて同じ仲間であったクミーラは少し悲しそうな顔をした。


「俺からすれば、今のお前達の方が欲深く見えるがな」

「我々は欲で動いていない。使命で動いている」

「物は言いようだな」

「……もう話し合いに意味は無いようだな」


 ようやく話し合いが無駄だということが分かった男はため息をついて手を掲げる。


「それでは死んでもらう。さらばだかつての同志よ」


 男が掲げた手を振り下ろし、攻撃の合図をしようとした時だった。


「なっ……!」


 突如としてアリーチェが姿を消した。当然アビタル教の信者達は困惑した様子を見せて辺りを見渡す。

 アリーチェはクミーラと敵の男が話している間に、疲労した体に鞭を打ってなんとか魔力を練って空間転移の準備をしていたのだ。そうして敵が攻撃する直前というとても困惑するであろうタイミングで空間転移を行い、敵の背後にある多くの棚の一つの上に移動したのだ。

 まず叩くべきは敵の指揮官、つまり先程までクミーラと話していた男だ。アリーチェはその男の真後ろに突然移動したら流石に気づかれると思い、あえて少し離れた位置に移動し、そこから男の近くに行こうと考えていた。そして実際に最初に降り立った棚の上から移動して、男の後ろに近づいていく。その際、敵の視界には入らないようにアリーチェの五感と身体能力をフルに活かして移動している。


「どこへ行ったんだ! まさか、あのエルフは特殊属性持ちか!?」

「さぁ、どうかな。そんなことより、俺をさっさと殺した方がいいんじゃないか」

「貴様らぁ……!」


 どうやらまだアリーチェ達の情報は伝わっていなかったようだ。男は怒りながらも冷静に状況を見ている。どうやら戦いにはある程度慣れているようだ。

 アリーチェは男の後ろにある棚に辿り着いた。しかし、そこまで近づいたのにも関わらず敵は誰一人としてアリーチェの存在に全く気付かない。

 だからこそ、アリーチェは違和感を抱いた。


(……おかしい。いくら音を立てず視界にも入らないように移動していたとしても、私には気配や魔力を消したりすることはできない。だから、ここまで近づけば少なくともこの指揮官的な男には気付かれると思っていた。この男はムカつく奴だけど、一定以上の実力はあるように見える。それであればこの距離にいる私の存在に気づくはず)


 アリーチェは頭に湧いた疑問をすぐに振り払う。何にせよ、アリーチェに有利に働いていることに変わらないため、それを活かして敵を制圧して早々に脱出すべきである。

 

「ぐあっ……!」


 アリーチェは男の背中に思い切り飛び蹴りをした。棚の上からジャンプして蹴り飛ばしたため、威力はしっかりあっただろう。

 周囲の敵が呆気にとられている間に、アリーチェは左右にいる敵の腹と顎に拳と蹴りを入れて瞬時に気絶させる。その瞬間にドーバは動き出し、氷の結晶を手の平に作って走り出した。


「クミーラ、付いて来い!」

「あ、あぁ!」


 氷の結晶をいくつも作り出しながらそこら中に投げまくるドーバ。敵は次々と凍っていって戦闘不能に追いやられていった。


「最後!」


 そして最後に残った一人をアリーチェが投げ飛ばして気絶させた。


「よし、さっさと行くぞ!」

「まだ敵がいるかもしれないから慎重にね」

「分かってんだよ!」


 そうして三人は地下脱出に更に一歩近づいたのだった。


 アリーチェが敵の背後にいても気付かれなかったのにはきちんと理由がある。アリーチェは、世莉架に隠蔽の魔法をかけられていたのだ。隠蔽は気配や魔力を完全に消すことができる特殊属性の中でも相当珍しい魔法である。そのため、実力はあったはずの男は背後にいるアリーチェの気配を感じ取ることができなかったのだ。

 世莉架は、クタルガの結界魔法から逃げながら狭い通路に入り、その先で認識阻害魔法のせいで先が分からなくなって左右の壁をルーナとドーバに破壊させている間に、クタルガの結界魔法に隠蔽の魔法をかけたのだ。その際、アリーチェの肩に手を置いたが、そこでアリーチェの体にも隠蔽の魔法をかけていた。世莉架はアリーチェの能力的に隠蔽の魔法をかけておいた方が脱出に役立つと考えていたからである。

 クタルガが突然結界魔法のコントロールができなくなったのは、世莉架の隠蔽の魔法によって自らが放った結界の魔力と気配が感知できなくなったからである。結界魔法は正確に世莉架達を追ってきたことから、恐らく魔力か何かで繋がっていてクタルガが世莉架達の気配や魔力を追うように操作していると推理していたのだ。自動追尾の可能性も一応あったが、その場合は世莉架達全員に隠蔽の魔法をかけてしまえば結界は行き先を無くすことになっていただろう。

 アリーチェは世莉架の隠蔽の魔法の存在を知らなかったため、困惑はしたが確実に役には立っている。アリーチェと隠蔽の魔法の相性はとても良いと言えるだろう。

 疲労困憊になってきているアリーチェと意外と冷静なドーバ、なんとか付いて来ているクミーラ、三人を追うルーナと世莉架。魔王軍幹部二人、アビタル教信者の増援が大量にいる状況からの脱出がついに見えてきた。

 

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