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(旧) 天才は異世界の救世主[厄災]となる  作者: ポルゼ
第二章 宗教と竜の瞋恚
43/59

追いかける者と逃げる者

「これは……」


 改造人間が向かった先は扉があったところ……ではなかった。扉があったところより若干ずれている位置の壁に向かっていく。

 そしてその壁をどんどんと叩き始めた。


(改造人間の魔力感知範囲がどれだけ広いのかは分からないけど、恐らくこの地下から地上で生活する人々を感知しない程度の範囲でしょう。そうなると、認識阻害魔法の使い手は遠くへは行っていないと考えられる。多分、大教会内にいる)


「セリカ、どうする?」

「あの改造人間が叩いている壁に、半径一メートルくらいの穴を開けられるような攻撃をしてもらえる?」


 世莉架はルーナに壁への攻撃を頼んだ。魔法で攻撃する場合、半径一メートル程度の穴を開けるとなると改造人間が反応してしまう可能性があるが、クタルガが次々に捕らえてくれているため、心配はあまりない。


「アリーチェ、すぐに転移できるようにしておいて」

「分かってるよ」


 その壁の向こうに何があるのか分からない。そのため、すぐに動けるように世莉架達は身構える。

 ルーナは何が起きているのか分からずに呆然としているクミーラを下ろす。


「行くぞ!」


 そして、足に力を入れて地面が抉れるスピードで前に進み、壁を叩いている改造人間もろとも拳で壁を破壊した。改造人間が魔法で反応する云々は関係なかったようだ。

 力があまり分散しないよう狭い範囲に力を集中させたようで、半径一メートル前後の穴を開けることができた。

 そしてそこには、狭い通路があった。本当は扉がそこにあったのだろうが、認識阻害魔法でただの壁と認識させられていたのだ。

 ちなみに、今も認識阻害されている分厚い扉の方は、この空間に入る時に世莉架達が存在をしっかり認識していたため、見た目が壁になっているように見えただけで済んだ。つまり、認識阻害魔法の真価は初見殺しなのだ。


「狭い通路……全員を転移させながらの移動は狭くて大変そうね。私が先頭を行くわ。みんな、付いてきて」


 狭い通路の先に何が待ち受けているのか分からないが、最も冷静に対応できる世莉架が先頭を行くことになった。

 しかし、通路へ急ぐ世莉架達を何とか止めようとする者がこの場にはいる。


「貴方達が厄介な存在なのはよく分かりました。だからこそ、ここで仕留めなければ本当に面倒だ」

「……!」


 改造人間達を結界魔法で捕らえていたクタルガが世莉架達の方を顔だけ振り返り、睨んでいる。あとたった数体の改造人間を結界で囲んでしまえば自由に動ける改造人間はいなくなる。

 この時、狭い通路に入りかけていた世莉架が注目したのは、もうすぐにでも結界によって全て囲まれてしまう改造人間達ではなかった。


(現在クタルガが張っている結界の数は六つ。恐らく、結界の効果的には大したものではないでしょう。改造人間は魔法が使える訳ではないから、ただ物理的に出られなくすればいい。それだけの効果しかない結界なら、複数同時に張ることができるのは間違いないと思っていた。問題は、クタルガがどれほどの効果の結界を同時にいくつ張ることができるのか、というところ。強力な結界を張ろうとすればそれ相応の魔力を必要とするでしょう。ただ、今回は大した効果の無いシンプルな結界。なら、同時に張ることの出来る結界の数も増えるはず)


 世莉架は考える。相手は研究者気質で戦闘が嫌いな魔王軍幹部。とはいえ、改造人間を作ってしまうような敵だ。殺すことになど躊躇はないだろう。事実、クタルガは明らかに強い殺意の視線を向けている。


「これは少々疲れますが……」


 クタルガはついに全ての改造人間を結界で囲み終わった。そして世莉架達の方に体を向け、手をかざす。


「速い……!」


 その手から生み出された結界は大きく、かつ世莉架達に迫るスピードがとても速かった。結界の形は立方体を縦に半分にした状態であり、まだ生成されていないもう半分は世莉架達の方を向いている。それで世莉架達に近づいたところでもう半分を生成し、閉じ込めるつもりだろう。最初に世莉架達に使った結界とは明らかにレベルが違う結界だ。

 世莉架は咄嗟に水魔法を結界に向かって撃つ。しかし、その魔法は結界に当たって弾けた。


「物理的な耐性と魔法の耐性が付与されているのは確実……それ以外にも効果がある可能性は高いわね」


 世莉架はその結界を分析しながら狭い通路に入る。それに続いてアリーチェ達も入った。


「おい、この狭い通路にあの結界は入ってこれるのか?」


 最後尾を走るドーバは背後を向きながら言う。結界の大きさ的には狭い通路にはとても入れない。しかし、結界という説明の難しい特殊属性の魔法に通路の狭さなど関係あるのだろうか。


「当然、入ってくるわ」


 世莉架がそう答えた時、後ろの結界が狭い通路をすり抜けながら追ってきた。


「マジかよ!」

「ここに来るための部屋に張られていた結界のことを考えれば分かることよ。あの結界は壁をすり抜けて部屋を守っていた。というより、すり抜けることができないなら屋内の一室に結界を張るのは無理でしょう」

「確かにそりゃそうか……」

「みんな、ストップ!」


 ドーバが納得していると、アリーチェが突然叫んだ。先頭を走る世莉架は、アリーチェの言うことを素直に聞いて立ち止まる。


「おい、立ち止まってる時間はねぇぞ!」


 結界はどんどん近づいてくる。しかし、これにはきちんと理由があった。


「この先もずっと通路が続いているように見えるけれど、多分そこから先は壁になっていると思う」

「どういうことだ?」


 目の前には同じような通路が続いているように見える。しかし、アリーチェはそこに壁があると言った。

 アリーチェは先頭を走る世莉架よりも少し先に、空間操作魔法で何も無い所の空間転移を断続的に行使していた。

 結果として、本当は壁がある所を空間転移しようとしたがそれは叶わず、アリーチェは認識阻害魔法がかけられていることに気づいたのだ。


「そこから先は空間転移ができなかった。つまり、認識阻害魔法がかけられているということね」

「うん」

「分かったわ。それじゃあルーナ、ドーバ」


 認識阻害魔法がかけられているとなると、この先にどう進むのかを考えなければならない。しかし、時間的な猶予はほとんどない。背後から結界は変わらず迫ってきている。

 世莉架はルーナ達の名を呼ぶ。


「ルーナは右の壁を、ドーバは左の壁を壊してくれる?」

「分かった!」


 最早迷っていたり世莉架の意図を考えている時間もない。二人はすぐに了承し、ルーナは足を、ドーバは拳を左右の壁に向ける。

 そして左右の壁を破壊した。その瞬間、世莉架は振り返ってアリーチェの肩に手を置き、壁を破壊しているルーナ達を尻目に進んでいた方向とは逆の、通路の入り口の方に向かって歩き出した。迫り来る結界に対し、手の平を向ける。アリーチェは世莉架が何をやっているのかが分からなかったが、すぐに空間転移を行えるように準備をする。


「おい、なんか繋がってるぞ!」


 ドーバがどうやら通路の先を見つけたようだ。本当は扉がどこかにあるのだろうが、今回はルーナ達の力技で先の通路を見つけることができた。


「全員、そこに退避!」


 世莉架が号令をかけ、アリーチェ達は急いでその通路へ移動する。アリーチェがわざわざ空間転移する必要も無い程度の距離だった。


「本当の通路は見つけられたが、結界は変わらず追ってくるんじゃねぇのか!?」


 正確に世莉架達の後を追いかけてくる結界は、限度はあれど、クタルガから離れても操作できるのだろう。視界に対象が入っていなくても、魔力などで追われていると考えるのが普通だ。

 

「どういうことだ……?」


 しかし、ドーバの推測は外れた。先程まで確実に世莉架達に迫っていた結界は、現在世莉架達がいる本当の通路の方へは曲がらず、そのまま認識阻害されている壁の中を直進していった。

 急にコントロールを失った、もしくは世莉架達の存在を突然見失ったかのように通り過ぎていった結界に、疑問符が頭に浮かぶアリーチェ達だった。

 しかし、世莉架だけは何の疑問符も浮かんでいない。


「ラッキーね。結界は通り過ぎていった。これで多少は状況が良くなったわ」


 至極冷静に話す世莉架だが、アリーチェだけはそんな世莉架にある考えが浮かんでいた。


(さっき左右の壁を壊す前に手の平を結界に向けていたけど、あの時何かしていたの……?)


 アリーチェは世莉架が何かやったのでは無いかと考えたが、世莉架自身は偶然で済まそうとしているようだ。つまり、追求はされたくない、知られたくないということだと考えられる。そのことがどうにも気になるアリーチェだったが、今はとにかくこの場から脱出しなくてはならないため、後で落ち着いてから聞こうと考えるアリーチェだった。


「アリーチェ」

「ん、何?」

「ここで霧を出せる?」

「え?」


 世莉架はアリーチェに霧を出せるか聞いた。アリーチェは世莉架達と最初に出会った時、霧を生み出して道を妨害していた。アリーチェの一番の強みは空間操作魔法だが、霧を生み出せるところも使いようによっては便利なものとなる。


「まぁ、出せるけど……敵が追いにくくするため?」

「そうね。私達も視界が悪くなってしまうけれど、アリーチェの空間操作魔法を併用すれば私達の方が有利になるわ」

「分かった。どれくらいの霧の濃さにする?」

「それは勿論、最大限よ」


 アリーチェは頷き、手の平を地面につける。すると、最初は勢いが小さかったが、急激に濃霧が大量に生み出され、あっという間に周囲が霧で包まれた。この霧はクタルガのいる方にも充満していくだろう。

 霧を生み出す魔法は、特殊属性に分類されるかされないか微妙なラインとされている。理由としては、霧の魔法がエルフ特有の魔法であり、エルフからすれば使えて当然だからだ。また、他の種族からしたら珍しい魔法なのだが、地味な上に攻撃魔法ではないため、一応特殊属性という程度に認識されていることが多い。


「な、何が起きたのだ……?」


 この時、クタルガは何が起きているのか理解できていなかった。まず、クタルガ自身が急に感知できなくなった結界についてだ。クタルガは確かについさっきまで自らが生み出した強力な結界を世莉架達に向けて動かしていた。しかし、突然結界を感知できなくなり、クタルガのコントロール下を離れてしまった。ただ、結界自体が消滅したような感覚は感じておらず、何らかの魔法か能力で結界の存在が隠された、もしくはクタルガの結界の支配権を強制的に消されたような感覚を覚えていた。


(まさか、認識阻害魔法か? いや、ここで()が私を裏切る理由はないだろう。だとすれば、あの侵入者達の中に、特殊属性持ちのエルフ以外にも特殊属性持ちがいるということか?)


 クタルガが結界について考えていた時、世莉架達が入っていった通路から濃い霧が大量に出てきた。

 エルフが霧を生み出せることは常識なため、当然これくらいのことはクタルガは想定していた。

 しかし、クタルガは得体の知れない何かを感じていた。


(人間、エルフ、ドラゴン……この組み合わせがそもそも奇妙だ。何故、この三種族が行動を共にしている? それに、私の予想外の出来事が起き続けている。彼女達は本当に何者なんだ? まだ何かを隠しているんじゃないのか)


 確証はないが、まだ何かを隠していると確信しているクタルガは、改造人間達を囲っている結界はそのままに、世莉架達の進んだ狭い通路へ向かって走り始めた。

 その時、認識阻害魔法をかけられて壁に見えていた扉が大きな音を立てて破壊された。そこには、アビタル教信者が大勢いた。つまり、増援である。


「クタルガ殿、増援として駆けつけたぞ。敵はどこだ?」

「増援が来ましたね。敵は()がいる狭い通路へ入って行きました。充満しつつある霧は敵の魔法です」


 増援の中でリーダー格のような男がクタルガに話しかけた。他にも、平凡なアビタル教信者ではない、強者の雰囲気を纏っている者が数名いる。しかし、教皇はいない。


「お前達、霧が濃くて視界が悪い。何人かはここで倒れている者達の救助、他の者は急ぎつつ、しかし慎重に進んで行け!」

「はい!」


 信者達は狭い通路を一列になって入っていく。クタルガは増援に任せようかとも思ったが、やはり世莉架達を侮ってはならないと思い、自分もその通路へ入ろうとする。


「クタルガ殿」

「何ですか?」


 しかし、リーダー格の男がクタルガを止める。


「改造人間は破壊されたのか?」


 濃霧でかなり見えづらいが、改造人間が入っているはずの容器に改造人間がいないため、そう思ったのだろう。


「いいえ、改造人間の損害はほぼありません。ただ、容器を壊されてしまったので一先ず結界で確保しています」

「そうか、それならば良かった。一つ残らず破壊されたとなっては、また作り直すのにとても時間がかかってしまうからな」

「そうですね。しかし、破壊されなかったからこそ逃がしてしまったのですがね」

「ほう。確かに、そこらの冒険者や兵士などでは貴方から逃げることなど不可能。ということは、それ相応の実力者であるということ」

「その通りです。出し惜しみなどせず、全力で叩くべき相手だと思いますよ」

「分かった。肝に銘じよう」

 

 リーダー格の男は深く頷く。


「それで、貴方も行くのか?」

「はい、私も行きます。彼女達を逃すのは大きなリスクとなるでしょうから」

「よし、それでは行こう」


 こうしてクタルガは大勢のアビタル教信者達と共に狭い通路に入っていった。

 一方、世莉架達は変わらず通路を進んでいた。


「増援が来たわね」


 世莉架はいち早く増援の存在に気づいた。 


「確かに、複数人の足音が聞こえるな」


 ルーナも同調する。今走っているのは狭い通路の中で、後ろにはもう下がれない。前に進む以外ない状況だ。

 そんな中、世莉架は後ろを走るアリーチェの異変に気づいていた。


「アリーチェ、大丈夫?」

「え、えぇ。まだいける」


 アリーチェは汗をかき、明らかに疲労していた。しかし、無理もないことだ。アリーチェは改造人間を容器の外に出す時に、空間転移を短いスパンで相当な回数行使していた。また、狭い通路に入ってからも、認識阻害魔法の看破のために空間操作を行使し続け、今も空間操作しながらプラスで霧を出している。もっと言えば、この場所へ来るための隠し階段を見つけた時も、アリーチェは空間操作を沢山行なっていた。つまり、魔力を多大に使っているのだ。これでは疲労が出るのは当然である。


「アリーチェ、もう空間操作と霧はいいわ」

「い、いや大丈夫だよ。まだ持ち堪えられる」

「いいえ、ダメよ。貴方の空間操作魔法や霧はこの先に辿り着いた後にまた使うことになるわ。今ここで消耗されすぎてしまうと困るの」

「……分かった。ごめんね」

「謝る必要はないわ。むしろ、貴方に無理をさせてごめんなさい。後でマッサージでもしてあげるわ」

「それは嬉しいな」


 アリーチェは軽く笑みを見せた。こんな状況だと精神が張り詰めてしまう。それも含めてアリーチェは疲労している。世莉架は、少しでもアリーチェの負担を下げる方が現状を打破することがより簡単になると考えたのだ。


「しかし、アリーチェの空間操作魔法がないと認識阻害魔法を看破するのは難しいんじゃないのか?」

「大丈夫よ。とりあえず通路が続いているように見えて壁だったというパターンであれば私がなんとかできる」


 世莉架は短剣を抜き、自分の前に突き出しながら走っている。これなら認識阻害されている壁に当たってもすぐに気づくことができる。

 そして、本当に世莉架はすぐに認識阻害されている正面の壁を見つける。


(仕方ない)


 世莉架は、認識阻害されて普通に通路が続いているように見える壁にまず短剣がぶつかり、次に自分自身の体がぶつかるまでの一瞬の間に水魔法を準備し、瞬き一つするくらいの時間で壁をバラバラにした。

 この一瞬に何が起こったのかを目で追えるような者はとても少ないだろう。


「これは……」


 認識阻害されていた壁を壊した先は、一つの部屋になっていた。特に大きい訳ではない部屋で、一般的な宿の部屋よりも少し大きいくらいだ。そして色々な物が置いてある。

 

「なんか、娯楽室みたいな部屋だね」

 

 アリーチェが何かのおもちゃを拾いながら言う。

 そう、色々な物というのは娯楽を目的とされるような物なのだ。更に、食べ物や飲み物も置いてある。世莉架はその食べ物や飲み物を見てあることを確信する。


「みんな、恐らくこの部屋には私達以外に誰かいるわ」

「……!」


 食べ物や飲み物がとても新しいのだ。ついさっきまでこの部屋で普通に過ごしていた何者かがいる。

 そして、その何者かになんとなく見当がつく世莉架達は身構えてゆっくりと部屋を探索する。


「うおっ!」


 すると突然ドーバの後ろからナイフのような刃物が飛んで行き、それがドーバの右肩を掠った。ドーバは何者かが攻撃してきたと直感で感じ取り、なんとか避けることができたのだ。


「認識阻害魔法の使い手がいるぞ! 普通に刃物が飛んで来ただけなら、例えそれが背後からでも俺がギリギリまで気付かないはずがねぇ!」


 すぐさまアリーチェはドーバの背後に空間操作魔法を行使し、とにかく適当に空間を転移させる。そして空間転移が不自然になる場所を発見した。


「そこ!」


 アリーチェはその場所に指をさす。すぐにドーバはそこへ拳を叩き込もうとする。

 何が起きるか分からないため、世莉架は水魔法を準備し、アリーチェはいつでも空間転移ができるようにし、ルーナはクミーラを抱えているため距離を取った。


「わー! ストップストップ!」

「!?」


 すると幼い子供のような声が聞こえてきた。声的には女の子だろうか。これには流石に世莉架も驚き、ドーバは攻撃を止めた。

 そして、おもちゃが入っている箱がだんだんと姿を変えていった。


「こ、殺すのはやめてよ!」

「こ、こいつは……」


 そこには声に違わぬ子供がいた。黒いローブを被っていて体や顔はあまり見えないが、体格から見て明らかに子供だ。


「子供……」


 アリーチェが呟く。しかし、世莉架はその気配から既にその子供に見える何者かの正体が分かっていた。


「いいえ、ただの子供じゃないわ。恐らく、魔王軍幹部よ」

「な……!?」

「な、なんで分かったの!?」


 魔王軍幹部であることを確定するようなことを言ってしまう幼い子供に見える魔族は、認識阻害魔法の使い手だった。


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