39:違法ダンジョン
つっちーたちがダンジョンを停止させてから数日、他の地域の野良ダンジョンもモンスターが発生していた。
原因はおそらくアキバダンジョンの攻略だろうという見解だった。
そのアキバダンジョンも変化があった。
なんと階層が増えたのだ。
しかし、その調査は進んでいない。
ほとんどの探索者は各地の野良ダンジョンに散っているからだ。
今までダンジョンとして機能していたのは最初に出現したダンジョンのみで、結果探索者は都内にしかいなかった。
その為、野良ダンジョンの攻略できる探索者を各地に派遣するしかなかった。
調査の結果、ダンジョンの停止方法は既に確認されていた。
数は多いが順調に野良ダンジョンを停止させているようだ。
幸いなのは、モンスターは外には出てこないことだ。これにより、多少時間がかかっても大丈夫なのが救いだった。
しかし新たな問題も発生していた。
それは野良ダンジョンの存在を隠してそのまま利用している「違法ダンジョン」の存在だった。
国が管理していないもので、いわゆる非合法な運用がされているダンジョンだった。
主な利用方法は、モンスターを倒すことによって得られる「スキル習得ツアー」や、ドロップするアイテムを裏オークションで売買するなどだった。
現状国の対応が追い付いていない為、新たな社会問題として話題になっていた。




