38:タマゴ
ゴーレムがいた場所にはタマゴがひとつあった。
「タマゴってアイテム扱いなの?」
「まだ生まれてないからセーフなんじゃないの。それよりどうするコレ?」
従魔のタマゴという名のそれをどうするか思案する。タマゴというからには何かが生まれるのは確実である。
「ずっと面倒みてられないし、何より表に出せない」
「散歩なんてさせたらパニックになるよね。何が生まれるかわからないけど」
タマゴの扱いに困っていると、
「この子アタシたちが面倒みてもいいかしら?」
意外にもミントが提案してきた。
「助かるけどいいの?何生まれるかわからないし、そもそも持ち帰れるのタマゴ」
「問題ないわ。持ち帰りもできるし、皆で面倒みるから大丈夫よ」
「上手く育てば精霊の国の守護獣にできるかもしれない」
どうやら問題ないようだ。あっという間に養育権があちらにいってしまった。
「面倒みてくれるなら問題ないか。俺たちじゃもて余すだろうし」
「そうだね」
「ところでタマゴに夢中になってて忘れてたけどダンジョンって大丈夫なの?」
「どうやらあのゴーレムがボスだったみたいね。
ボスを倒せばしばらくモンスターは出てこないわ」
「拡張したばかりだからダンジョンコアがまだその辺にあるはず。それを壊せばダンジョンの機能は停止するわ」
どうやら危機は去ったようだ。
「ダンジョンコア壊すとここなくなるの?」
「ここは残るわ。ただダンジョンではなくなるわね。何もない洞窟になるわ」
この場所は残るようだ。ダンジョンの機能はなくても困らないので問題ない。むしろあると今回みたいになるのでやはりなくていい。
重要なのは誰にも見つからずシェルターが使えるこの場所なのだから。
ダンジョンコアを早々に破壊する。
この場所には平穏が訪れた。
しかし、他の野良ダンジョンもここと同様の事態が発生していたのだった。




