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実験経過と男の夢

魔法の練習がみてみたいというお父様のリクエストにより、中庭で触手ちゃんを出したり、伸ばしたり、色を変えるつもりだけど黒いんだーなどとやってると来客があった。


お父様の侍従とメイドさんがふたり、ギルドによって手続きを終えてきたらしい。荷物をもってるけど革袋からはみ出す青い皮製品?かあやしい。まだ素材の状態ではないんかそれ。


着いてそうそうにお父様が侍従に部屋に連れて行かれた。あれはお小言を喰らうやつだろーな……。


「お嬢様、よろしいでしょうか」


ひとり中庭に残されたので触手ちゃんをピンクにするイメトレしてたらダンドワさんが話しかけてきた。


「なにー?」

「旦那様が、これから必要になるやもと新たにふたりをこちらで働かせることになりました。こちらのふたりでこざいます」


ダンドワさんの後ろにはお父様についてきたメイドさんがふたりとも控えていた。

おれが視線をやるとす、とキレイに礼をしてくれる。


「ラデュレでございます」

「バルベロでございます」

「え、うん。はい」


知ってる。実家でお世話になってたメイドさんだからすげー知ってるよ、夏にも会ったばかりだ。


「このふたりにはわたくしの補佐として働いてもらうことになりました。お嬢様と顔を合わせることも多くなると思いますがよろしくお願いいたします」


おれ専属の侍女さんだけでも贅沢なのに、メイドさんふたりも付けてくれるなんて破格だな……家計は大丈夫だろうか、いやむしろ実家は人手足りるのかな。一気にふたりもいなくなるのって姉が嫁いで以来じゃないか?


「先日、お屋敷の方で“大清掃”をしたそうなので、安全面でも問題ないとのことです」


心を読んだかのようにダンドワさんが答えてくれる。

“大清掃”っていうのは年にニ回くらいやる領地のモンスター討伐の大規模なやつで、たまにやらないと増えて困るんだ。


「そうなんだ。改めてよろしくね」

「「はい、お嬢様」」


ホッとしたので微笑んで返事をすると、ダンドワさんが満足そうにうなずいた。



ひさしぶりにひとりじゃない夕食を終えた。

ごはんを誰かと食べるっていうのは腹を満たすだけじゃなくて気持ちにも充足感があるね。


学校の先輩、シフリール先輩に魚の乾物を欲されたことも伝えたらすぐに用意するねってニコニコして快諾してくれた。

シフリール先輩は侯爵家だし、ツテを作るきっかけになれたかな……ちょっとは家の役に立ててるといいんだけど。


そうしてダンドワさんと一緒に部屋に戻って思い出した。


「香り石ー!」


オイルに漬けっぱなしだった!

あわてて窓際に置いてしまってたお皿を確認するが変色などはない。よく知らないけどこういうのって日に当てるの良くないとか言うじゃん。冷暗所で保管とか書いてあるもんな。


恐る恐るにおいを確認。


「イチゴの原液みたい」

「お嬢様、飲んではなりませんよ」


冷静に止められた。

出来上がったオイルはきのう作ったものよりも香りが強い。でも部屋に広がるような感じはなくて、近づくと濃厚に香る感じだ。


「塗って大丈夫かな?」

「申し訳ございません。わたくしには判断できかねます」

「だよねー」


この家ではおれが魔力に詳しい方になるもんな……


「……やるか。ダンドワさん、お風呂つくって」

「!」


ダンドワさんが息を飲んだが、せっかく魔力入れたんだからやるしかあるまい。

おれは颯爽と浴室に向かい仁王立ちになった。……ダンドワさんにやってもらわないと家用のドレスって脱ぎ方わかんないだよ。


そして、身を清めたおれはつぎにベッドにうつぶせに寝る。


「ひとおもいにやっちゃって」

「お嬢様……かしこまりました」


おれと同じように覚悟をきめたダンドワさんのマッサージを受ける。途中なぜか何度も手を止めるダンドワさんだったが聞いても「問題ありません」というのでそのまま続行し、布で拭き取ってもらって様子をみる。

しばらくしても異常はないので、ダンドワさんに礼を言っておれは就寝したのだった。



翌朝。


「おおおお!? イチゴの匂いしてる!」


起きてすぐ自分の腕を嗅ぐとちゃんと甘い香りが残っていた。

いいじゃんいいじゃん!

あとはこれがどこまで持続するかだ。


身支度の手伝いにきてくれたダンドワさんと昨日のメイドさんたちも褒めてくれた。近くに来ないと香らないっていうのもいいらしい。


「お嬢様、本日はお顔も輝いていらっしゃるように見えますね」

「可愛らしいですわ」

「ずっと近くにいたくなる香りですね」


へへへ。べた褒めされちゃってる。

これはついにモテ期が来るのでは? いつかの妄想が現実のものとなるのではないか!?


朝食もお父様と食べられてご機嫌なまま通学の準備をする。


「今日のメルはいちだんと可愛いから、学校でへんな男には近づいてはいけないよ」


心配性のパパさんに挨拶をして馬車に乗り込む。

今日の付き添いはラデュレさんだ。緊張のせいか顔が赤い。魔法学校いくのも初めてだもんなー。がんばれと心の中で応援する。


「いってまいります」


カラカラと走り出す馬車。

学校につくの楽しみだなー!

令和の投稿(^ν^)

今年度もよろしくお願いしまーす(^ν^)

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