20僕らの使命
ノッポさんが隊員を連れて戻ってくると、隊長は次々と指示を飛ばしていった。さすがに隊長といわれる人であり、決断さえすれば、素早く適切な指示がだされていく。
そして、校長に「こちらはお願いします」と言葉を残し、ノッポさんたち隊員とともに公民館までの状況確認へと向かため、部屋をでていこうとした。
とその時、「トシヤ」と校長はノッポさんを呼び止め、「まずはやらねばならないことがあるだろ?」
校長が言葉を続け、ノッポさんだけが残り、隊員たちは部屋を後にしていく。
さらに校長は関係各所に連絡し、準備を整えていった。そして、僕らへと、「君たちは危険ですから、先に向こうに避難していなさい」
校長は避難者への説明のため、ノッポさんと体育館へ向かうという。
「いや、僕は最後まで残ります」
すぐに、私も、と美和の声が続く。渋るような表情を見せる校長に対し、「僕らは大丈夫です。言いだした本人ですから、どういう状況になるかは一番分かっています。ですから、最後の一人まで見届けるのが――」
校長が隊長に言った言葉が浮かんでくる。
これこそが僕らの「使命です」
校長は、分かりました、と大きくうなずいてくれた。
階段を下りたところにゴリさんの姿があった。周りを気にしてか、小さく携帯電話を掲げ、遠慮がちに親指を立てている。
顔には、どうだ電話作戦上手くいったろ、とばかりに笑みが浮かんでいる。
本部であった電話のやりとりは、全てゴリさんとのもので、校長もノッポさんもひと芝居うっていた。
僕も小さく親指を立て、その姿に応えた。




