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魔獣との戦闘

とりあえず、俺達は魔法陣で森の中に転移した。なぜ森の中なのかって?町に行っても一文無しの俺達が食べるものなんて無い。更に、下手したら指名手配されてるかもしれないし、レイチェルやクロは魔族(魔王)だ。俺も魔王だし…ってな訳で森の中に住処を作る事になったんだ。食べ物は動物や植物を食べれば良いし、水も多分あるはずだ。しかも敵さんに見つかりにくい。最高だろ?


閑話休題


とりあえず、森の中に転移したらしい。周りは木と草で覆われている。ただし、木は雲の上まで伸び、草には所々赤黒い、まさに血のような液体がこびり付いているような場所を『森』と言うのかは甚だ疑問だが。


非常に気になるので、草木に鑑定をしてみる。


name:草

HP:80/85

MP:8/158


status

str:68

vit:7

agi:685

int:4

mnd:3




name:木

HP:455548/4685225

MP:5/7


status

str:5

vit:54288458532486

agi:0

int:8

mnd:54585542554




…草木が異常にチートな件について。木なんか無敵だし…。ただ、なんでレベルが出てないんだ?


『それはな、普通の草木は魔物を殺さないからだ。魔物の中にある、魔素を動物が体内に取り入れると体自体が劇物である魔素に適応するために急激に成長する。それがレベルアップだ。更に、高レベルな魔物を倒すと、低レベルな魔物より多くレベルが上がるのは、体に含まれている魔素が多いからだ。ほら、そこの血が付いている草を鑑定して見ろ。多分レベルが表示されるはずだ。』


『俺』の言葉はひたすら復讐だけを考えて行動していた俺にとって、衝撃的なものだった。これからはこの世界の事をもっと学ぼう、そんな事を思いながら、俺はその草を鑑定した。いや、してしまった。


name:草

HP:4600/4689

MP:86328/86858

level:856


status

str:3000

vit:80

agi:8565

int:562

mnd:85



レベル856ですか…レベルアップにはちょうど良く………無いよね!?瞬殺される自信があるよ!


食物連鎖で最低辺に位置する食物がこのようなレベルなのだ。まぁ、この草が異常なだけかもしれないが、普通だったらこの草を食べる草食動物や、その草食動物を食べる肉食動物が居るはずで…。つまり、レベル856を余裕で超える動物がいるはずなのだ。そんな奴に勝てるとは思えないし、逃げることすら難しいだろう。


レイチェルと黒は今、転移するはずの場所とは違う気がする、と俺に言って探索しに行っている。ただ、遅いのだ。2人が出発したのが約50分前。もし、あの2人に何かあったら…そう思いながら2人を待っていると、レイチェルの悲鳴が聞こえた。


「くそっ!」


俺はついそう呟き、走り出す。悲鳴が聞こえたのは右手の方向だ。走りながら空間魔法を展開。空中に浮かぶ円の中に五芒星を魔力で書き込む。


「探せ『サーチ』!」


魔法陣を自分で作ったため、詠唱が少なくても十分な範囲を探索魔法による波が通過し、あの2人を発見。


「爆発せよ『エクスプローション』!」


俺の背後に爆発系の魔法を撃ち込む。ドゴォォォン!と言う音と共に衝撃波と熱風をまき散らし、俺は正面に一気に加速する。あと数100メートルだろう、その距離でもう一回エクスプローションを使い、距離を詰める。あと数メートルになった時点で足を強化、次に目の前の獣の後頭部を思いっ切り蹴った。


「ギャン!」


レベルがいくら高くても、脳を衝撃から完全に防御出来るわけでは無い。移動途中に考えた結果だ。


「レイチェルは!レイチェルはどこだ!?」


つい、叫んでしまう。自分より遥か格上の敵と戦っているはずなのに、レイチェルの事しか頭に浮かばない。この感情は…そこまで考えて、自嘲する。


ちょっと前まで復讐だけしか考えてなかったのだ。それがあの2人、特にレイチェルに会っただけでこんなに変わった。


頭を振り、戦闘に集中する。考えている間に2人の場所は確認した。少し離れた木の上に登ったらしいから大丈夫だろう。


立ち上がった狼っぽい獣に向けて炎を槍の形にして、飛ばす『ファイアランス』を300本程無詠唱でぶつける。無詠唱で出来る俺の限界だが、半分はかわされ、もう半分は被弾したにも関わらず傷を負った様子は無い。


だが、ファイアランスは囮だ。弾幕を張るだけの。次の瞬間獣を結界が包み込む。一般の300倍の魔力をつぎ込んだのだ。レベルの差で何時かは破られると思うが、直ぐに破られない…はずだ。そう判断して俺は詠唱を始める。


「極大魔法発動」『発動完了』


「全てを燃やす炎よ、我が魔力を糧に永らく顕現せよ。炎は全ての始まり。燃やせ燃やせ燃やせ焔よ。『炎獄』」


対象は結界の内側だ。結界は空気すらも通さないので一般的には攻撃を受ける方向だけに張るか、魔法に細工して空気を通すようにする。だが、今回はそのような事をしていないので、全く音が聞こえないし、炎が漏れ出る心配も無い。安心して全力を出せるのだ。


「薙ぎ倒せ、『エクスプローション』」


「押し流せ、『大瀑布』」


「凍りつけ、『フリーズ』」


「雷よ、敵を穿て『落雷』」


爆発し、水で満たされ、凍り、雷が落ちる。城すら破壊できそうな魔法が獣を撃つ。しかし、ピキッっという音と共に、結界に罅が入る。


『やはり魔獣だったか。』


そう、魔獣の可能性が大きかったのだ。俺は獣の頭を17回『完全に』消失させた。だが、頭は完全に再生し、此方を向いて唸っている。だが、さすがに無傷とはいかなかったのだろう、二周りほど小さくなっているような気がする。『小さくなった』というのは、魔獣の身体は魔力によってできているからだ。攻撃を受け、身体を構成していた魔力がいくらか失われたのだろう。


「こいよ、決着をつけようじゃないか。」


俺は完全に結界を抜け出した魔獣に向かってそう言いながら、腰に提げている刀を抜き、魔力を通して中断に構える。


集中。相手の動きを捉え、タイミングを探す。


魔獣が後ろ足に力を込めた事が分かる。轟音と共に飛び出した魔獣は俺を目掛けて跳び、一瞬後に真っ二つになった。


俺が打ったのは突きだ。まさか、カウンターで突きを打ったら真っ二つになるとは思わなかったが。切れ味良すぎだろ…。


魔獣の方を見ると、魔石が残っていた。魔獣は、魔石を核に、魔力で身体を顕現している。よって、魔獣を倒すと魔石が残るのだ。それを拾い、ポケットに入れて、俺は二人が居るところへ向かおうとした。


『まずい。レベルが急激に上がりすぎだ。これだと…』


激痛。あまりもの激痛に、俺は簡単に意識を手放した……















戦闘描写が…まだまだですね(;´Д`)

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