根暗な空手少女あかり8話「堂々たる一歩 ~中学生編、クラスで男子が女子にスカートめくりするイタズラが流行る」
中学校1年生の春。
あかりのクラスで、突然変ないたずらが流行り始めた。
男子の一部が、女子のスカートを後ろからサッとめくる「スカートめくり」。
最初は1人か2人の悪ふざけだったけど、すぐに「やったら面白い!」って広がって、休み時間や廊下で被害者が続出。
女子たちは「きゃー!!」「やめてよー!」って騒ぐけど、先生にチクる子は少ない。
中学生になって、なんとなく「そんなの相手にしない」みたいな空気がある。
あかりも、最初は無関係だった。
根暗で目立たないし、いつも隅っこにいるから標的にされにくいと思ってた。
でも、ある日の休み時間。
クラスメイトの男子・たかし(クラスのお調子者)が、後ろから忍び寄ってきて――
サッ!!
あかりのスカートがめくられた。
パンツが一瞬見えて、クラス中が「わー!!」ってどよめく。
あかりの頭の中、真っ白から爆発。
(え……何……!? 今、私の……パンツ見られた……!?
心臓が止まりそう……顔が熱い……みんな見てた……恥ずかしい……死にたい……!!
男子トイレのときみたいに、固まっちゃう……声出ない……
根暗な私が、こんな目に遭うなんて……
でも、怒りが……じわじわ湧いてくる。
道場の金的蹴り……電車の痴漢……露出狂……
私、毎回、こんなのに遭って、蹴り飛ばしてきたのに……
今度も……? でも、ここ学校だよ……クラスメイトだよ……
いたずらだってわかってるけど、許せない……!!
パンツ見られた……私の弱いところ、守れなかった……
でも、私の蹴りで、男子の弱いところ知ってる……
これで、反撃できるかも……?
堂々と、止める……私、金的の女王だったのに……
中学生になって、友達できたのに……このままじゃ、また隅っこに戻っちゃう……
いや、違う!! ここで堂々としてみせる!!)
あかりは振り返って、たかしを睨む。
声が震えたけど、はっきり言った。
「やめて……二度としないで……」
クラスが静かになる。
たかしは「ごめんごめん、悪ふざけ!」って笑って逃げるけど、ちょっとビビった顔。
その日の放課後。
あかりは友達のはるかに相談した。
「今日、スカートめくられた……どうしたらいいかな……」
はるかはため息ついて、
「あー、それ流行ってるよね。私の友達も被害者。
でも、先生に言うと大事になるし……みんな我慢してるよ。
あかりちゃん、空手やってるんでしょ? なんかそれで撃退できないの?(笑)」
あかり、心の中で決意。
(はるか……相談してよかった……
一人で抱え込まなくて済んだ……
空手……そうだ、私の武器……
次にやられたら、本気で金的蹴り……?
いや、学校じゃダメかも……でも、脅しで……
男子の弱点、知ってるって伝えて、止める……
私、変わった。根暗だけど、強くなった……
このいたずら、流行らせない。私の堂々たる一歩で、止めてみせる)
次の日。
またたかしが近づいてきて、めくろうとする。
あかりは素早く振り返って、低い声で。
「次やったら……金的蹴るよ。本気で。」
たかし、顔が青くなる。
「え……金的って……ココ?」
と自分の急所を指さすたかし。
あかりは小さく頷く。
するとはるかが、「あかりちゃん、空手で金的蹴り得意らしい……やばいよ……」
と補足する。
そして、じっとたかしの下半身を見つめるあかり。
たかしは思わず内またになって股間を両手でおさえてしまう。
そんな姿にあかりとはるかは思わず「ぷっw」と吹き出してしまう。
恥ずかしい恰好で笑われた事にバツを悪くしたのか、無言で顔を赤らめてどこかへ行ってしまうたかし。
その後クラスに噂が広がって、
「女子にスカートめくりすると、あかりちゃんに急所蹴り上げられるらしいよ」
スカートめくり、ピタッと減った。
特に、あかりの周りでは誰も寄りつかない。
あかりの内面(やった……私、一人で止めたかも……
蹴らなくて済んだけど、言葉で脅せた……
恥ずかしかったけど、堂々と言えた……
パンツ見られたショック、まだ残ってるけど……
これで、みんな守れたかも……
根暗な私でも、クラスで役に立てるんだ……
もっと、強くなって、友達増やして……
中学校、楽しいかも)
はるかが笑って言った。
「あかりちゃん、かっこいい! 金的女王だね~!」
あかりは照れながら、胸を張った。




