路地裏の秘談
蒼空達は央公主人に連れられてカフェにいた
「いやはやすまないね君たち、こんな所に呼んでしまって」
「お礼って何ですか?」
冬華がカツサンドを頬張りながら率直に聞いた
「実はそれなんだが、お礼というのは嘘だ。
騙すようなことをしてしまったな、すまない」
「それでは目的は一体」
蒼空が質問する
「そうだな、さっさと言った方がいいか。」
そういうと主人は真剣な顔で話し始めた
「ここ最近、この街の住人の様子がおかしいんだ」
「と言うと?」
蒼空が質問をする
「急に自分の体を殴ったり、人前で土下座したり、住民の行動がおかしくなってきているんだ」
「つまりどういう事だ?」
啓斗が不思議そうに質問した
「分からない、とにかくこの街はおかしい
誰かの技の仕業か、また別のものか」
「なるほど、自分達にこの事を言ったってことはつまり」
「その謎行動の原因を突き止めて欲しいと」
政宗の言葉に蒼空が続けた
「頼む、この街の謎を解いて解決してくれ」
「わかりました。善処します」
「ありがとう、俺もできる限りの事は尽くす」
「キャァァァ!!」
外から甲高い叫び声が聞こえた
「例の件かもしれない、行ってみよう」
主人の声につられて蒼空達は外へ出た
「は?」
蒼空達の目の前には20代前半と思われる男の死体と40代半ばの女性がいた
「こりゃ見事にやられてるな、即死か」
主人は目の前の事件を冷静に解析した
「違う!違うの!この人が急に私の目の前で銃を頭に向けて自殺したの!」
「話は後で、一度署に行きましょう」
髪の毛がない警察官が一人の女性を連行して行った
名札には大葉と書いてあった
「この街の治安は悪いのか?」
「いや、これはあの人のやった事ではない」
「なんでそれがわかるんですか?」
「女性の両手を見てみろ」
目の前の女性は両手に重たそうなバッグをぶら下げていた
「あんな状態じゃ銃を撃つなんてこと出来ないだろう、それにあの女性に返り血は無かった、あの女性の言う通り銃を頭に向けて自殺したみたいだ」
「うーん…」
「なんかねー」
「信ぴょう性がねぇな」
「ま、まぁ皆さん、そうした方がこの謎を解けるかもしれません」
「そうか?俺は信用ならねぇ」
「とりあえずここから離れた方がいいんじゃない、警察も来ると思うし」
「それもそうだな、あそこの路地裏に行こう」
蒼空達は主人の指した薄汚い路地裏に向かった
「はぁ、この世界はまだよく分からないな」
主人がため息混じりで言った
「この世界?と言うと」
「あぁ、お前らがどうか知らないが俺は旧人類だ」
「旧人類?なんスかそれ」
「実は今の文明ができる前、旧人類が作り上げた文明があったんだ。
だが2025年5月31日8時半に自分を神と名乗る男が現れて世界は光に包まれた
そこから数千年が経ち今に至る」
「その旧人類ってのは蒼空や冬華も含まれるのか」
「自分もっすけどね」
「そこのでかい男以外は旧人類なのか」
「いや、俺もだ」
「ややこしいな」
主人が軽くツッコミを入れた
「じゃあ旧人類が居るってことは新人類もいるのか」
「あぁ、勘が鋭いな
それより旧人類ならあるはずだろ」
「?、あるってなんですか?」
「武器と技だよ、俺は剣と超成長人助けや悪を成敗すると身体能力が上がる」
「ああ、そういう事なら…」
蒼空は2つのドローンを呼び出した
「これが僕の技 ドローンです」
「ドローン…」
「私は斧と氷弾!!」
「斧…」
「俺は使えないものを変化させる再利用だ」
「自分が薙刀っすね」
「…なぁ、」
自己紹介をする度に反応を示していた主人が何が言いにくそうに話を切り出した
「お前たちは最近ここら辺で起きている事件を知っているか?」
「それって、今追っている事件の事ですか?」
「いや、それとは別でこの街の外で色んな人が無惨な死に方をしている事件なんだが、体に縛られたあとがあって真っ二つに切られていたりしているんだ」
「そ、そうなんですね、とりあえず今はこっちの事件を追いましょう」
蒼空はできるだけ焦りを隠し話を逸らした
「今この街で起きている事件についてなんですが、この不可解な事件は旧人類の「技」の仕業ということでいいのでしょうか」
「あぁ、今のところはそれが可能性として一番高い。
だがこの街はかなり大きく人口も多い、そんな中で旧人類を見つけ出すのは至難の業だ、何か監視カメラ的なものがあればいいのだが」
「僕がやりましょうか?」
そういうと蒼空は索敵用の小さなドローンを呼び出した
「このドローンは360度全て見渡せてさらにサーモグラフィーや超音波による地形把握などができる探索専用ドローンです
これで街全体を見渡せばいずれか見つかると思います」
「なんか色々とすごいんだなそのドローン、まぁ、それでこの謎が解決できるならぜひやってみてくれ」
「はい、まずはあの中央の大きな建物の周辺から」
「あれは市長の家だ、警備が厳しいから見つからないようにな」
「はい…ってあれ?ここら辺の近くになると電波が急に悪くなりますね画質も操作性もかなり悪い」
バチバチッ
「うわ!」
「どうした!蒼空!」
「すみません、急にカメラに電流が走って…
あれ、カメラがつかない、3Dモデリングの地形も見えなくなっています」
「この街の電力は全て市長の家から出ているはずだ、そんなこと到底ないと思うのだが」
「市長がなんかやったんじゃないの?」
「だったとしたら自分たちの存在は既に認知されているということっすけど」
「市長が原因だとしてなぜこんなことを…」
ザザザザザ!
蒼空たちの背後から数人の足音がした
「お前たちを無銭飲食で逮捕する!」
蒼空が振り返るとそこには先程の事件の時にいた大葉という警察とさらに2人サングラスをかけた厳つい警官と髪の毛のない高齢の警官が立っていた3人とも名札に大葉と書いてある




