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SPY・KIDS  作者: 奏良
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FILE7・治療いたしましょう

私は黒渕の人を金属の箱の陰に運ぶと、いったん廃墟工場を出た。

そして携帯電話を取り出し、電話をかけた。


「あ、美歌「何が、あ、美歌、よー!!」

相手である美歌の声はものすごい剣幕だった。とても大きかった。

鼓膜が破れるかと思ったほどに。

「ご、ゴメン・・・」

「全く、で、今どこにいるわけ?もしかして、学校本当に無断欠席する気?」

「実は・・・そのことなんだけど・・・」

「は?」

「ちょっと急ぎの用事が出来まして・・・今日は休むから」

「はぁ?!」

「先生に言っといてね、じゃ」

「ちょっと悠、今更先生になんて・・・」

「任せたよ〜」

「こら、悠!」

私は一方的に電話を切ると、廃墟工場に入った。


まだ黒渕の人は目を覚ましていない。

私はかばんからいろいろなものを取り出した。

絆創膏、テーピング、消毒液、ガーゼ、はさみ、湿布・・・

私、やっていたスポーツの関係で、そういうのよく持ち歩くようになったんだ。

治療も結構得意だし。

いつけがしても平気なように、そういうのも勉強してたから。

え?

何のスポーツやってたか?

あれ?

言ってなかったっけ?

私、ボクシングと空手、やってたんだ。

でも、中三になってからジムに通うのも、道場に通うのも止めちゃったんだ。

勉強とかも忙しくなるし、通ってる暇がなくなっちゃって・・・

あ、でも、時々筋トレとかしてるから、まだ腕は衰えてないはずだよ?

どうだった?

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