第三十話。弓。
前回までのあらすじ。(3行)
無茶振りシスターズ姉の依頼を解決したと思ったら、
妹の方も無茶振りしてきた。
私、もうピンチです。
スペルヴィアちゃんの無茶振りで狩りに行っている私達。
完治してからスペルヴィアちゃんは私にべったりな気がします。
ストーカ…もとい、何かしらついてきて次の修行の予定を持ってきます。
今日もそんな感じです。
スペルヴィアちゃん。貴女の看病とかしてくれてた幼馴染のオス蜂君はいいの?
「別に問題ありません。」
「そ、そうなんですね。」
オス蜂君、超頑張ってください。
ところで、前回翼竜のペアがいましたよね。
その話をしながら尾針を射出する技の精度を高める訓練をしていました。
ですがスペルヴィアちゃんはやはり的がいないと若干不満があるみたいです。
「まぁだいぶ姿勢が良くなってきたんじゃないでしょうか。
ですが同構えと残心がやはり甘いですね。」
1 翅舞
2 胴造り
3 尾構え
4 打起し
5 引分け
6 会
7 離れ
8 残心
以上のこの射法八節を極めれば射撃の精度や威力が上がると教えて、
射撃メインで教えているのですが、如何せん胴構えと残心、
特に残心に何があるような気がします。それが一番大切なのに。
ちなみに『離れ』には大きく分けて連射の利く『小離れ』、威力の高い『大離れ』、
中間の『中離れ』。の3つがありますが、私が好むのは意外でしょうが『大離れ』です。
やっぱりどうせ距離が離れているなら安全圏から殺傷効果が高い技を使う方がいいじゃないですか。
…そればかりにこだわるのもあれですけど。
そして高威力という点が受けたのかスペルヴィアちゃんも『大離れ』推奨派です。
「ところでシリスさん。」
「なんですかスペルヴィアちゃん。」
「先程の話の翼竜達ってあそこにいるみたいな奴ですか?」
「………えっ?」
カノンプテラ RANK A+
スナイパープテラ RANK A
「結構強そうですね。私、楽しみです。」
「えっ?えーーー?えーらんく?いや、逃げましょうかスペルヴィアちゃん。」
「いえ、『折角』なのでやりましょう師匠?」
何が折角なんですか。
「それを敢えて逃げましょう。」
「シリスさんも進化した力を試してみたくはないのですか?」
いえ、全く。
そうです。ついスペルヴィアちゃんの指導中に
ハイドロワスプ王族種 RANK A
に進化しました。またしてもランク半個分しか変わっていませんが、
進化自体は早いのでいいとしましょう。
「全くその気はないので逃げましょう。時間稼ぎ位はしますから。」
「時間稼ぎをするのはいいですが、別に翼竜を倒してしまっても構わないんですよ?」
何その弓兵、
なんて電波が受信されましたが意味が解りません。
よくわからない電波が『何か』から送られてきます。全く意味が解らないです。
えぇ、もしかして私に電波を送ってくるこの『何か』が伝説の始祖の『因子』だったりするんですか?
……だとしたら始祖様のイメージが大きく崩れるような……。
全く、そこは、期待に応えるとか何とかいうところじゃないですか。




