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動物連れ込み許可

眞壁、校長に直談判に行く。

 生徒会室。

 各クラスの案に目を通しながら、眞壁(まかべ)はうなり声をあげていた。


「う〜ん……」

「どうしたんですか? 会長」


 と副会長の篠山(しのやま)が見終わったプリントを整理しながら訊く。


「……クラス企画、二人はもう決まっただろ?」

「俺のクラスは執事喫茶ですよ」

「私はお菓子屋です──」

 

 と二人が答える。

 眞壁はそれを聞いて、はあ〜……と盛大な溜め息を吐いた。


「いいな、やりがいのある企画で。こちとら見せ物やるんだとよ……。つまらん──」


 と各クラスの企画書に会長の判を押しながら、眞壁は愚痴り始める。


「あぁあ、俺は猫喫茶を推したのに……動物連れ込み禁止だからって却下とか、やってらんねえよ──」


 すると篠山が思いついたように言う。


「会長なら、職権使って……とか出来ないんですか?」

「いや、乱用はダメだよ?」


 と書記兼会計の関野(せきの)が篠山に注意する。


「いやいや、さすがに会長もそこまで──」

「その手があったか! 今まで思いつかなかったよ。ありがとう。ちょっと校長と話してくるわ──」


 と眞壁は席を立つと、颯爽と教室を出ていってしまった。


「……行っちゃった……」

「まさか、会長の案通ったりしないよね? 校則に『動物の連れ込み許可』とか──」


 と関野は篠山を見る。


「いやいや、それはさすがに校長が止めるでしょ」

「だよね、そんな……ねえ?」

「そうそう。大丈夫だって──」


 そう言い合いながらも、ちょっと不安な二人だった……。


 それから数分後。眞壁は戻ってきた。


「…………くそぉ」

「どうでしたか?」

「何か言われましたか?」


 関野と篠山は眞壁を見つめる。

 眞壁は椅子に座ると、悔しいという風に話し出した。


「ダメだった──」


 よかった、許可おりなくて。と二人は顔を見合わせてほっとする。


「校長は、ハムスター派だったんだ」

「「そっち?!」」

「あぁ。猫の連れ込み許可をお願いしたら、『私はハムスター派でな。悪いが許可できんのぉ』って言われた……」


 くそぉ、校長が猫派だったら……っ。と眞壁は歯ぎしりをする。

 それって、猫じゃなくて『動物連れ込み許可』だったら、おりてたんじゃ……? と関野と篠山は思ったが、それを言ったら本当にもう一回眞壁が許可を取りに行きそうなので、口にするのはやめておいた。


「まあいっか──この後猫喫茶行くし」


 とまるでさっきの悔しさが嘘だったかのように、眞壁はまた判を押し始める。


「……会長って、切り替え早いよね」

「そうだね──」


 二人にそんなことを言われつつも、眞壁はもう猫喫茶に行ったら何をしようかと考えているのだった──




山井・保梨・忍者・柚子・ヒナミ(最近、出番ない(でござる)な……)


休日投稿ですが、再来週になります。

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