活動中
生徒会の面々が出ます。
恋する男子、篠山。
夏休みでも秋に向けて活動中の生徒会。
生徒会室では、話し合いが行われている。
「……で、文化祭とかあるわけだが。前と同じでいいか。何やるか紙に書いて提出してもらって、それに足りないものがあるかないかを書いて返す。何か意見は?」
と眞壁はニャンニャンパラダイスもとい、ニャンパラをぱらぱらさせながら訊く。
「それでいいと思います」
「俺も賛成です」
と関野と篠山は頷く。
「じゃ、そういうことで。頑張ろう──」
とニャンパラを読み始める。
「関野さん、今日も可愛いです」
「そういう冗談いいから──//」
と関野は下を向いたまま、紙を束ねてまとめている。
「俺ウソ言わないし──関野さん可愛いですよ。ね、会長」
と篠山は眞壁にふる。
眞壁はニャンパラを閉じて言った。
「可愛いとかそういうのは自分で決めることだから、人に同意を求めるのはどうかと思う」
「じゃあ会長は関野さんどう思ってるんですか?」
と篠山が訊く。
眞壁はそうだな。と考えてから口を開いた。
「ちゃんとやることやってくれるし、良いやつだと思うよ」
「そんな、会長に迷惑かけることもありますし……」
と関野が会話に加わる。
「あと、今みたいに謙虚なとことか──?」
と眞壁は言って、ニャンパラを開く。
「ですよね! そういうところも素敵なんですけど、周りに気遣いも出来るところもいいですよね! あと褒めたりするとすぐ顔が赤くなるとことか。だから俺、そういうとこ全部含めて、関野さんが──」
「篠山、いいから。ちょっとアイス買ってきて。今ニャンパラとコラボしてるアイス売ってるから。はい──よろしく」
と眞壁はお金を渡す。
「篠山もアイス買っていいから。関野のも適当に買ってこい」
「おごりですか?! ありがとうございます! 行ってきます──」
と篠山は何買おうかな~と生徒会室から出て行った。
少ししてから、眞壁はニャンパラから顔を上げて口を開いた。
「関野、大丈夫か」
「……//はい……////すいません……////」
関野は真っ赤になった顔を、プリントで扇ぎながら答える。
「すぐ赤くなっちゃって……////慣れないといけないんですけど……すいません……////」
と頭を下げる。
「いいけどさ、篠山に告白されたらどうすんの?」
「え? あ、それはないから大丈夫です。はい」
と関野は笑って、ないないと手を振る。
「あ、そう……」
気付いてんのかね? 関野は──。と眞壁は思いながらニャンパラに目を戻した。
*
篠山が戻ってきて、アイスを食べてから少し文化祭のことについて話した。
「……じゃ、今日はこの辺で。お疲れ──」
と眞壁はニャンパラとカバンを持って帰ろうとする。
すると、篠山が声をかけた。
「会長、ちょっと待ってください」
「え? 何」
「お話があります」
関野はそんな二人に、お疲れ様でした。と言って頭を下げると出て行く。
「お疲れー」
「気を付けてね! 関野さん」
「はい──うん、ありがとう」
関野の足音が聞こえなくなってから、篠山は口を開いた。
「会長、俺がいない間、関野さんと何話してました? 告白してませんよね」
「普通の会話。──ないない」
「ほんとですか?」
「嘘ついてどうする。ていうか安心しろ、べつに関野のこと狙ってないから」
と眞壁はニャンパラを開く。
「ほんとですか?」
「当たり前だろ。俺は、猫が好きなの。いつも言ってんだろ」
と篠山を見る。
篠山はですよね! と安心したように笑ってから、
「いやぁ、やっぱり二人きりでどんな会話してるのか気になって……」
と頭を掻く。
「大丈夫だよ。関野はお前に好かれてるの冗談だと思ってるから」
「ダメじゃないですか!」
「それよりさ、猫の集会あるからもういい?」
とニャンパラをカバンにしまって眞壁は時計を見る。
「てか、俺がどうこう出来る問題じゃないし、お前が頑張るしかない。ということで、ファイ──」
と篠山の肩を叩き、眞壁は出て行く。
篠山は、はい! と歩いていく眞壁の背中に返事をして、俺が頑張るしかないのか……と心の中で繰り返した。
眞壁は廊下を歩きながら、篠山大変だろうなぁと思いながら、ニャンパラをカバンから出し、読み始めるのだった──
猫の集会とは、眞壁家の近所の公園で野良猫たちが集まり、自由気ままに寝ころんでいることを眞壁がそう名付けただけのもの。
よくエサをあげたりじゃれたりしているので、その野良猫たちとは仲がいい。
近所の人からは、「眞壁さんとこの息子さんは、本当に猫が好きなのね」と温かい目で見守られている。




