やる気の明神隊
HJ文庫モブから始まる探索英雄譚13 は1/31発売
秋田書店 コミック版モブからは3/26発売
非モテサラリーマンのコミックもそろそろ連載開始予定。
3巻もそのうち
よろしくお願いします
「凜、ちょっと近すぎないか?」
「そんなことないと思うけど~」
「凜、修太朗さんが移動し辛いですよ。すこし離れなさい」
「え~っ、湊隊長だってこの前抱きついてたのみましたよ~」
「そ、それは……」
昨日、距離が近いとは思ったけど今日も近い。
ダンジョンで明神隊と合同演習をしているというのに近い。
ゼロ距離と言っても過言ではないほどに近い。
俺も男だ。
凜のような若くてかわいい女性にゼロ距離で接してもらって嬉しくないと言えば嘘になる。
ただ、ここはダンジョン。
業務時間中だ。
当然他の隊員もいれば、桜花さんがカメラをこちらに向けてもいる。
桜花さんだけではない。
明神隊の東川さんまでこちらへとカメラを向けている。
つまりは世界に向けてこの映像が配信されているという事だ。
“どういうこと? もしかしてできちゃった?”
“いや、いや、いや~~~”
“社内恋愛は許されるのか?”
“何度も助けられればそりゃこうなるって”
“りんちゃ~~~ん”
“ちかいちかいちかいって”
“なんか湊隊長もそれっぽくね?”
“修羅場”
“世界配信修羅場を期待”
“まさか修太朗ハーレムるのか”
“修太朗さんに限ってそれはない。修太朗さんはわたしのもの”
“ダンジョン配信に新たなリアリティショー要素が”
“なんか後藤隊っておもろいな”
「いや~~若いっていいですね」
「いや、花岡さん俺よりも年上なんだが」
「うちは、ああいうのがありませんねぇ」
「東山以外みんな既婚者だろう。あったら困るわ」
「ははっ確かに」
「まあ、今日は俺達が頑張る番だ。ほら、モンスターだぞ」
「わかってますよ。やりますか氷原を走る狼。その氷を纏いし牙をもって全ての敵を切り裂け。その牙は鋼鉄をも穿ち命脈を断つ。その雄々しき姿にひれ伏せ。『フロストバイト』」
「我は願う。願うは全てを断ずる刃。この、この刃は我への悪意を断ち、この刃は我が敵を滅する。大気に宿るその息吹を我が右手、その鼓動を左手に。我が捧ぐはこの魔力。我が魔力を糧に、その力この現世に示せ。乱れ咲け! 『風麗華葬』」
風と氷の中級魔法がロックリザードを捉え葬り去る。
明神隊は魔法での攻撃主体だが、後藤隊に比べると中級魔法の使用頻度が高い印象だ。
「すごいですね」
「明神隊は基本魔力が多い隊員で占められていますから、魔法の連発も効く感じですね」
「そうなんですね」
流石は桜花さん。
他の隊の情報もばっちりだ。
それにしても今日はほとんど何もしていない。
明神隊の後ろに付いて回っているだけだ。
こんなので大丈夫なのかと心配になるが、明神隊の戦い方は後藤隊とは全く違うので勉強になる。
俺が真似をするのであれば中距離から、魔法の連発。
発動速度を考えて初級魔法の連発。この階層のモンスターであればそれでいける気はする。
「修太朗さん、ひまっすね」
「暇というか、特にやることが無いですね」
「俺も混じっていいと思います?」
「どうですかね。外から混じると背中に着弾しそうですが」
「あ~~たしかに。ひまっすね」
暇なのは危険がないという事の証左だし悪い事ではない。
「やっぱり修太朗さんが戦わないと伸びないんですよね。凜さんので最初は伸びたんですけど止まっちゃいました。今月給与減っちゃうかも」
後藤隊の配信をみてくれている視聴者さんは当然後藤隊を目当てにみてくれているので、明神隊しか戦わないと視聴者さんが止まるのは理解できる。
逆に東川さんの方は数字が伸びているかもしれない。
業務優先なのでそれも止むを得ない事だろう。
この日を含め何度か探索を明神隊と共にし、お互いの特徴を掴め連携も深まった。
「上からの指示で、来週の連休明けに7階層へと向かう事になりました」
「7階層ですか? 俺は初めてになりますが大丈夫でしょうか」
「修太朗さんなら問題ないでしょう。明神隊と合同ですから危険は少ないでしょう」
七階層か。
日帰りで向かうことの出来る限界層。かなり急ぎ足で向かう必要があるだろう。
「おそらくある程度進んだところで泊まりもあると思います」
「泊まりですか⁉」
ついにダンジョンでのキャンプが。
俺の念願がかなうと思うと今から楽しみだな。
その前に実家に戻るのが先だ。
現在発熱中で、作業ストップしています。
皆さんもお体にはお気をつけて。




