強引だった担任
「はい。リイン。」
「……ルーチェ……。」
「オリジナリティーがあっていいでしょ?」
「……はは、うん、いいと思うよ?」
さて、シェールの反応が楽しみだ。と、あと授業終了まで十分か……少し寝よう。
[キーンコーンカーンコーン]
「はい。今日はここまで。」
「きりーつ……れーい……」
「ありがとうございましたー。」
さて……シェールはどんな反応をするやら。
「あのー……ルーチェさん?これって……」
「なんだと思う?」
「意味分かんないですよ。何語ですか?これ。」
私が書いたのは古代エンデシアの言葉。この学校内で訳せる人なんて私くらいのものだろう。
「さぁ?」
「訳してくださいよ!」
「ん?ダメだよ?疑問は自分で解決しないと。ま、図書館行っても辞書なんてないだろうけどね。」
うちの家にはあるけど。図書館にない本なのに。うーん……いったいどこから持って来たんだろうか。
「じゃあどうしろと?」
「さあね。私の敬愛するご主人様にでも聞けばぁ?」
「敬愛なんてしてないでしょ。ルーチェ。」
「当たり前。」
敬愛してる人なんていないだろう。いたら、その人はすぐさま精神科に行くべきだ。
「いや、そもそも僕その人知らない……」
「ま、いずれ会うことになると思うよ。その時は喰われないようにね。」
「は?」
「というか、壊されないようにね?まぁ、たぶんないとは思うんだけど。」
無関係の人を巻き込むような人でもないし、まして私の友人ならば壊しはしないと思う。おそらく。
「というか、興味を示さないんじゃないかしら?」
「……できればシェール相手にストレス発散してくれたらいいのに。」
「とりあえず先生来たわよ。」
あぁ……本当だ。背の高いかっこいい感じの女の先生。二十六歳。担任のイーリン=トアイラ先生だ。ちなみに数学教諭。
「あー……とりあえず、転校生だな。おい。前出て来い。」
「あ、はい。」
シェールが教壇の前に立つ。先生が黒板に名前を書く。そして隣にシェールとでかでかと書く。名前の約二倍の大きさだ。
「シェーンランルス=プライリエンスウェイです。よろしくお願いします。」
「だそうだ。あぁ、シェールでいいぞ。シェーンだと女になるしな。年はお前らより一歳年下。特例ってやつだな。」
先生……勝手に決めちゃってるよ……まだシェールはシェールって呼んでくれって言ってないぞ!
「んじゃ、質問タイムだ。好きに言っていいぞ。何でも聞いてかまわないそうだ。何でも。」
「えっ……ちょ……まっ……」
一斉に手が挙がる。あーあ……何聞くつもりなんだろうか。まあなんとなく想像はできるけど。ていうか、本当に強引な先生だな。
みなさんはルーチェのような真似はしないように。授業中はちゃんと集中して話を聞きましょう!




