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取り乱すアルを理解できないデレク、自己に対する意見にはいつも否定から入ってしまう、悪い癖とは分かっているがそうしなければ生きてこられなかったんだろう。
「…息が出来ないって、それは俺たちが誤って番になったからだ、お前の中のαの性であってお前自身が俺を愛してる訳じゃないんだ。」
申し訳なさそうな顔をしたデレクはアルを鎮めようとするがアルの表情はより一層暗くなった。
「…ああそうだったな、お前はいつもそうやって俺を遠ざける、昔からそうだった、伝えても伝わらない」
「…ちょっ⁈、やめろって!!」
アルはデレクの腕を掴みベッドに押し倒した。
デレクの唇を無理やり奪い、シャツのボタンをブチブチと破き、デレクの上半身は肌が剥き出しになっていた。
「んんっ...!!ンっ」
「デレク...好きだ愛してる、もう勝手に何処かへ行くな、傍に居てくれ。」
アルはデレクの太腿を片手で抑え込み、もう片手で絝の下をまさぐった、デレクは両腕で絝の下をまさぐるアルの手を止めようと、精一杯に藻掻くが力及ばずただ下半身に走る痺れに身体は犯されて行き、抵抗する力まで奪っていった。
「やめっ...もぅっ...んんッ...!!」
デレクは興奮で呼吸が乱れ肩を上下に揺らした、絝の上にまで染みでる跡を恥ずかしさで手で覆うように隠しアルをキッと睨んだ。
デレクはアルになにか物申してやろうと息を吸ったが、言葉を失い、無駄に溜めた息を吐いた。
「..」
「...はぁ、泣くなよ俺だって泣きたいよ。」
静かに涙を流すアルを見てデレクの湧き出た怒りは呆れに代わり、それと同時に頭が冷め冷静になった。
上に覆いかぶさったアルはそのままデレクを抱きしめ、すまない...すまないと繰り返していた。
どうしてこんな事になってるんだ、俺が消えたらゲームストーリーが進むはずだろう、俺の何がアルをこんな風にしてるんだ。Ωと違ってαなら番相手に数の縛りは無い、イヴとも問題なく番になれるはずだろ。はぁもう考えても分かんねぇよ...どーなってるんだ。
「はーいはい...背中トントンしてやるから、とりあえずゆっくり深呼吸して落ち着くんだ。」
色々と考えることはあるがデレクはこのままでは埒が明かないと、リアンをあやす時と同じ様にアルの背中をさすって慰めてやるとアルは思いの外、泣くのをやめて目を閉じ眠りについた。
「ははっ...リアンより寝つきがいいな、俺の力じゃ眠ったお前の腕さえも解けねーよ......綺麗な顔してるのにこんな酷いクマじゃ勿体ないな最近忙しかったのか?、はぁ...仕返しだこの野郎。」
中指を親指に引っ掛けて勢いよくアルのおでこを弾くと腕をできる限り伸ばしてベットの横にある棚を開けて抑制薬を取りだし水を含まずそのまま飲み込んだ。
「強い薬は飲んでるけど一応発情期なんだぞ馬鹿が...明日には出て行って貰うからな。」
眉間に皺を寄せ、明らかに腹を立てているが、冷静になった普段通りのデレクは、これはもうどうしようもないだろと悟った、なので強制的にそのままアルの腕の中?…いや下敷きになったままで眠りについたのであった。




