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リアン達が家を出て暫く立った頃、男はデレクのフェロモンに酔わないよう強い抑制薬を服用して、窓を開けて頭を冷やした、空を見上げると月が見劣りするほどの星々の輝き、初めてデレク達が言葉を、それ以上のものを交わしたあの日と同じような空だ。
「怖い…やだ…」
今もまだ悪夢に魘され続けるデレク、苦しそうな寝言を再び呟いた、それ察知するとすぐに傍へより手を握り問い掛けた。
「デレク…どうして何も言わずに消えたんだ…何が怖いんだ教えてくれデレク。」
デレクの目尻から流れる涙を指で優しく掬い寂しそうに見つめていた。
「誰か…助け…て…」
腕をのばし救いを求めるデレクの手を握り返した。
「デレク…お前が望むなら俺はどんなことでも叶える…だからこれ以上苦しまないでくれ泣かないでくれ、知ってるだろうお前に泣かれてしまうとどうしたらいいのか分からなくなる事くらい。」
声が届いたのかデレクがうっすらと目を開け朦朧としながらも名前を呼んだ。
「ア…ル、」
「…デレク!!」
見つめ合いロマンチックな雰囲気に包まれると思った、が、その時勢いよく声を上げた。
「…!?、リアンは何処だ!!無事なのか?まだ迷子なのか?探しに行かないと!!!…っ痛っで!!!」
寝そべったままの状態で繋いである手をギュと握り息をつく暇もないほど早口で話し出したかと思ったら、次は思い立ったように勢い良く起き上がり、悪気は無いがアルの頭に力強く頭突きをかまし、頭を押えて半泣きになっていた。なんともまぁ騒がしい男である。
アルはと言うとケロッとしており痛がるデレクを心配そうにオロオロしていた。
「大丈夫かデレク、今すぐ治すから見せてくっ…」
「そんなのどうでもいい!!それよりリアンだ!!あの子は何処だ無事か!!!」
「大丈夫だ、あの子には今は街の宿でロトと過ごしてもらっている。」
「ロトって…アイツが子どもの面倒見れるのか!!?…どうするんだリアンが変なもん食わされてたら!!!お前の大丈夫はお前基準だから役に立たないっていつも言ってだろこの馬鹿が!!!自分が頑丈で出来る人間だって確り認識しろってあれほど言ってたのにお前ってやつは!!!」
アルの胸ぐらを掴み、喧しい男、基ロトなんかにまかせたのかと怒鳴り散らかした。
「……すまない…」
しゅんと耳を垂らした大型犬のような雰囲気にデレクはゔぐぅっと責める口を噤んで溜息を着いた。
「…はぁ……ン??…あれお前…なんでここに居るんだ??」
ハッと我に返ったようにアルに視線を向け冷や汗をだくだくかきはじめた。
「久しぶりだな会いたかったデレク」
あれこれやばくないか?駄目じゃね??アルが目の前にいる…ゑ…ゑ??
「結婚しようデレク…」
「いや無理です…頼みますからどうかお引き取りください。」




