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第26話 都合の良い特殊スキル(当事者にとって、とは言っていない)

おっさんにとって割とショッキングな出来事が続きます。

_:('Θ' 」 ∠):_プルプルプル

「おちつけよ、そうそう悪い能力じゃないだろ?」


変態はヴェルさんを指差した。

言わんとしてることは分かる。


というかあれだ、そもそも当たり前に何らかの能力が貰えるとか考えていた俺が間違っていた。

普通は貰えない、言葉だって通じない。

意思疎通のできない環境でボッチとか絶対精神的にくるものがある。


「会話能力をありがとうございます、殴ろうとしてすみません」


いやホント、良い大人がすることじゃなかった。

自分自身、こんな暴力的な思考の人間じゃなかったと思うんだけど、きっとあれだな。

何度も死にそうになって心が荒んでたんだな。

今度から気を付けよう。


「まぁわかってくれたんならいいが。

 ちなみに人族限定にしなかったのは、いろいろ理由はあるが最たるものは竜族だ。

 この世界には人族以外でも理性的行動をとる者たちがいるからな」


「そうなの?」


隣にいるヴェルさんに訊いてみると彼女は頷いた。


「あぁ。

 吾輩は大精霊から人の言葉を教わったぞ。

 コダマたちのまとめ役にあたる精霊だ」


「え、そんなのもいるの?」


「いる。

 大精霊はコダマ以上に警戒心が強いから人族の前にはほとんど姿すら見せないがな」


大精霊とはコダマ達のまとめ役といったところだろうか?

まぁ、見つけ出してまで会いたいとは思わないなぁ。


ヴェルさんの言葉を引き継ぐように変態が鷹揚に頷いた。


「それ以外にも大小様々な種族が居るのがこの世界だな。

 ま、言語能力についてはこれくらいにして、お前のもうひとつ能力っぽいものについても説明しておこうか」


「もうひとつ能力が備わってるのっ!?」


「一喜一憂させるようで悪いが、もうひとつは『呪い』に近いがね」


「の、呪い……?」


「怖がらなくてもさっきの薬で消え去ってるよ」


「えっ、あれって俺の病気を治すためにくれたんじゃ……」


「それは結果論でタイミングが良かっただけとも言う。

 どっちにしろギリギリセーフだったかもな」


ギリギリセーフって……。


「消えたのは『不死』の能力だ」


俺は開いた口が塞がらなくなった。

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