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じゅう やっぱりね!

 若干、落ち込みそうな中、気を取り直して、時間を見る。そろそろかな~。

 シャルドは今頃、『劇場』へ招待されていることだろう。


「小芝居…めっちゃ観たい!!」


 この状態だと、後でシャルドの様子から推測するしかないのが残念だ。


 (あ~!何話しているかは予測がつくけど、予測だけじゃつまらないし!実際に見るから、爆笑するほどのおもしろさなのに!!)


 おもしろい番組をしているのに、近くにテレビがあるのに、肝心の電源がなくて見えないような状態!!残念すぎる!!


 リレイも昼まで何も言ってこなかった所を見ると、恐らく、花の名前を調べて、あれが『なにか』を知って、事実を抹消したんだろうな。今頃、あの中庭の茎だけ畑はキレイに耕されて、なにもなかったことになっているだろう。そういうところは、迅速なんだよね。


 ローブのポケットに一つだけ残していた青い花を手に取る。


「きれいな花…」


 しばらく見ていたが、そのままポケットに戻す。






「さて、風呂に行こうかな~?」


 みなさん、不思議に思っていたことだろうね。


 食事は毎度焼却。きったねぇ地下の部屋に一日中ひっきー。


 フィアレインは食事しないの?お風呂入らないの?


 そりゃあそうだ!この地下の部屋には本当に何にもない!!ソファと本とトイレ(実はあるんですよ)とホル…ごにょごにょ…だけだ!


 

 じゃあ、転移魔法が使えるのかって?転移してどっかに出かけるのかって?


 以前説明した通り、あいにくと、この世界にはそんな便利な魔法は存在していない。風とか水とか火とか土とか自然に存在しているものしか使えない。


 じゃあ、どうしているのかって?


 土魔法は使えるんだよ?そりゃ、勝手にトンネル掘るよね?脱出口は必要だよね?


 レンガの壁を少しずらすと、そこには人ひとり通れるくらいの土の道。

 ちなみにこの道を行くと5分くらいで、街の小さな住居の地下室につくんだけど、その家は私が内緒で借りている、第二のお家です!正確にはフィアレインがだけど…。お金?どうしてるかって?ふふふ…。世の中には知らなくてもいいことがあるのだよ。にやり!


 屋敷の敷地外だから気にする必要もないし、お風呂もトイレもキッチンもある。街の中だから、変装して買い物に出て、色々調達している。しかも、フィアレイン、料理できる!!


 …女子力高いね!掃除できないけど!!

 ちなみに前世の私は料理はできない!でも、片付けはできる!!


 (はっ!これってカンペキじゃないの?!どっちもできる私になったよ!!)




 さて、お家に着いたわけだけど…。


 (やっぱりね――――――!!もともとこの家の状態、記憶にはないんだけど、地下の部屋を見たら大体予測が付くわ!!)


 いや、地下の部屋よりは、若干マシだけど…、きったねえ!!


 (あ、うん…。口調が荒いのは理解してます…)


 街の家は、一階に客間とキッチンとトイレ、二階に書斎と寝室二つとお風呂。あまり大きい家じゃないけど、客間も書斎も寝室も足の踏み場がギリギリある程度。服とか本とか、めちゃくちゃに床に放置!ホル…ごにょごにょはこっちにはないから助かるけど…。


 (くそ―――――!!こっちも片付けか――!!しかも、内緒の住宅のせいで、こっちはシャルドに手伝わすこともできない!!)


 ところで!ここで1つ疑問がある!


 …なぜ、キッチンとお風呂とトイレだけはぴかぴかなのか…。ぴかぴかって言うか…新品のような光沢を放っている。


 しかも、保冷の魔道具(冷蔵庫的なものね)に新鮮野菜とお肉が…。こんなもの、入れた記憶もない。いくら興味がないことは記憶に残さないって言っても、さすがに買い物に行ったかどうかくらいは覚えている。



 …あ!そうか!『あいつ』か…。



 そういや、いないな…。どこ行った?あの…


 まぁ、いいや!まずはお風呂かな~!!


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