第7話 栗毛修道女、装備の確認をする。
茉実ちゃんと学校で待ち合わせ時間を決めて、夕ご飯とお風呂を済ませた後に急いでログインしました。
「あはは、早すぎたかな」
30分早くログインしたのは失敗だったかも?まあいいや。一人には慣れてるし、装備やスキルの確認を昨日できなかったから見ておこうかな。
「えっと、装備の防御力は⋯⋯55って、流石に調整されて下がってるかー。"星流"のシリーズ効果も全部10分の1だしそういう調整なのね」
コンバートによってMSOから引き継いだ装備は全てがレア度5の高性能レア装備でトータル防御力550、さらに"星流シリーズ"一式セット効果で各追加効果にボーナスが付くことにより、最大MP+150、詠唱速度+20%、詠唱中断無効、通常攻撃耐性+40%、魔力補正+80%と支援職には有り難い追加効果がいっぱい付いていました。今は全てが10分の1の数値ですが序盤にしては強いはずです。
「たぶん性能解放クエストあると思うし、強さが戻ってもGFOの最前線からワンランク落ちる性能で調整が無難かな?それでも私は使うけどね」
いつの日か、この装備一式を着て攻略の前線で遊びたいなとアイテムウインドウを操作しながら思いを馳せます。
「けど、ここで装備するのはやっぱり目立つよね」
思いを馳せるだけで今は我慢して、私はセピアさんに貰った基本防具セットからアクセサリーを解除して、引き継いだ装備の"星流の指輪"だけを入れ替えました。
「これなら見た目は目立たないよね?」
右手の中指に嵌めた指輪は、黒曜石に似た美しい黒の"ダークライト"という石で、妖精リンネの加護が付与されたことにより防御力11、通常攻撃耐性+1%の追加効果が単品でも付いています。
「スキルはー、修道女で習得できるのは全部同じかな?たしかコンバートの時にその世界に合う対応したスキルに変換されるってシステムが言ってたはずなんだけど」
見慣れたスキルしか無くて、けれど聖職者なんてどこの世界も同じか、と私は結論を出してスキルのショートカット登録を行いアユちゃんとの狩りに備えます。
「とりあえず回復に詠唱省略、移動速度増加って感じで様子見しようかな」
VRゲーム内でのスキルは基本的にスキル名を叫べば発動するわけですが、スキルのショートカット登録をすることで1アクションで即時発動が可能です。ただし、登録上限は3つで詠唱のあるスキルは詠唱が終わりスキルが発動するまで動けなくなります。
「お待たせー、ラピスちゃん早くない?」
「こんばんわ、アユちゃんこそ早いよー」
アユちゃんも待ち合わせの15分前にログインしてきたのでやっぱり楽しみなんだね。今日は初めての狩りです。戦闘です。
「お互い楽しみだったって事で、さっそく行こう!」
「バシバシ倒しちゃおう、支援は任せてね」
まずは街を抜けてフィールドに沸く小型のモンスターから倒して操作に慣れてもらおうと思います。




