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『十二星天の裏支配者 〜追放された雑用係、実は星座を喰らう最後の蛇でした〜』  作者: パーカー
第四章『観測と選択』

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39/52

第36話 『六つ目の距離』

“生存確率 51%”

空に表示された白い数字は、まだ不安定に揺れている。

だが確かに、五割を越えた。

広場の熱は、少しずつ落ち着きを取り戻していた。

歓声は消え、代わりに残ったのは静かな実感。

水瓶王が塔から降りてくる。

水晶は手に持っていない。

観測は続いているが、強制はない。

「六つ目に触れず、五割を越えた」

王が言う。

「前例はない」

俺は肩を回す。

全身が重い。

精神の消耗は想像以上だ。

「まだ越えただけだ」

「維持は別問題だ」

王はわずかに口元を緩める。

「理解しているなら話は早い」

リゼが身構える。

「何をする気?」

王は空を指す。

透明な亀裂。

「観測と干渉の距離は縮んでいる」

“生存確率 51%”の数字が揺れる。

「五割を越えたことで、世界は君を“排除対象”から“要観測対象”へ移行させた」

言葉が重い。

「どう違う?」

俺が問う。

「排除は単純だ」

「事故、固定、処理」

「だが観測対象は」

王の瞳が鋭く光る。

「育てられる」

嫌な予感。

リゼの天秤が震える。

「干渉の準備……?」

王は頷かない。

だが否定もしない。

「六つ目、水瓶」

胸の紋章が淡く光る。

「それに触れれば、君は観測を内側に取り込む」

「管理者と直接視線が交わる」

空の亀裂がわずかに濃くなる。

背筋が冷える。

俺は笑う。

「じゃあ触れなきゃいい」

王は静かに首を振る。

「今はな」

その言葉が重い。

「七つに近づくほど、観測は強まる」

「六つ目は避けられない」

リゼが俺を見る。

不安と、覚悟が混じった目。

俺は空を見上げる。

亀裂。

まだ遠い。

だが確実に近づいている。

「なら準備する」

王の視線が鋭くなる。

「何を?」

「触れるための器を」

俺は拳を握る。

「六つ目に触れても、干渉に呑まれない器を」

沈黙。

広場に風が吹く。

水瓶王が静かに告げる。

「三日後」

「観測塔へ来い」

リゼが息を呑む。

「六つ目の前段階訓練だ」

王の瞳は冷たいが、その奥に微かな期待がある。

「耐えられなければ、君は水瓶を去れ」

「耐えられれば」

言葉が一瞬止まる。

「六つ目は、君を拒まない」

俺は笑う。

「面白い」

“生存確率 51%”

数字は揺れている。

維持できるかは、これからだ。

水瓶編は終わらない。

ここからが、本番だ。

第36話まで読んでいただき、本当にありがとうございます。

水瓶編、ひとつの区切りを越えました。

・五割突破

・六つ目の危険性提示

・干渉フェーズの影

・観測塔での訓練予告

ここから物語は、さらに一段深くなります。

この作品は

「奪って強くなる話」ではなく

「選べる器になる話」です。

もしここまで読んで

・この世界観好き

・構造戦面白い

・アルクの成長追いたい

・リゼ気になる

と少しでも思っていただけたら、

ぜひブックマーク・評価・感想で応援してください。

今は物語の“芯”を描いています。

応援があるほど、もっと攻めた展開を書けます。

次回、観測塔訓練編へ。

六つ目に触れる前の、最も危険な準備段階です。

引き続きお付き合いいただけたら嬉しいです。

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