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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第二百七十一話 ゴーマン伯爵への聴取

 今日は、ヘンリーさんとスラちゃんと一緒にゴーマン伯爵への聴取に参加します。

 今度は、僕とエミリーさんもこういう聴取する現場にも積極的に参加することになりました。

 しかし、相手はあの傍若無人のゴーマン伯爵家の者です。

 なので、そもそも普通に聴取をおえるのか全く不透明です。


「万が一に備えて、スラちゃんによる催眠術聴取の許可も取っている。あのゴーマン伯爵が重犯罪者用の牢屋に入っているとはいえ、まともに話をするとは思えない」


 ヘンリーさんはできる限りの手を打つみたいだけど、ゴーマン伯爵家は国家反逆罪に問われているからそれだけ厳しい尋問になるよね。

 ちなみに、スラちゃんの催眠術聴取は強力すぎるので、陛下などの許可がないと実行できません。

 でも、今回みたいに国家反逆罪レベルになると、催眠術聴取の許可も取りやすいそうです。

 ということで、さっそく厳重な警備が敷かれている重犯罪者用の牢屋に向かいました。


「おい、何で俺が重犯罪者なんだ! 俺は、貴族の中の貴族なんだぞ。今すぐ釈放しろ!」


 牢屋に着く前から、ゴーマン伯爵の大声がそこら中に響いていました。

 うーん、未だにこれだけの声で喋ることが出来るくらい元気なのだけど、これだと本人はまともに聴取を受けていないね。

 僕は思わずヘンリーさんとエミリーさんの方を振り向いたけど、二人ともなすすべなしと苦笑していました。


「元気なのは良いことだ。奴が、この程度で落ち込む訳が無い。問題は、話が通じるかだな」


 ヘンリーさんは、気合を入れ直していました。

 そして、聴取が行われている聴取の部屋に到着しました。

 すると、後ろ手に拘束されて更に椅子にも拘束されているゴーマン伯爵が、聴取を行っている兵に身を乗り出して抗議していました。

 うーん、まるで鎖に繋がれた猛獣ですね。

 そんな中、僕たちも聴取用の部屋に入った。


「失礼する」

「げっ、ヘンリー殿下!」


 ゴーマン伯爵は、ヘンリーさんの顔を見るなりかなり驚いた表情をしていた。

 やっぱり、ゴーマン伯爵は上の者にはヘコヘコしている性格なんだ。

 しかし、続いて入ってきた僕の姿を見ると、直ぐに元気を取り戻した。


「おい、何故子爵のチビがヘンリー殿下とエミリー殿下と一緒にいるのだ!」


 うーん、ゴーマン伯爵はこの前と同じでヘンリーさんのことを無視して僕に吠えてきました。

 しかし、直ぐ様ヘンリーさんがゴーマン伯爵の発言を遮りました。


「ゴーマン伯爵、ナオ君は私の指示で一緒に来ている。ゴーマン伯爵は、指示を出した私まで侮辱する気か?」

「い、いえ。それは……」


 やっぱり、ゴーマン伯爵はヘンリーさんが話しかけると素直に従っていますね。

 それでも、ヘンリーさんは厳しい表情のまま椅子に座って聴取を始めた。


「最初にもう一度伝えておくが、ゴーマン伯爵家は全ての関係者の権限を停止している。勿論、ゴーマン伯爵並びに夫人と息子もだ」

「ぐっ……」


 ヘンリーさんがゴーマン伯爵に説明をすると、ゴーマン伯爵は不服そうな表情で歯ぎしりをしていた。

 兵から現状を通達されても話を聞かなかったのに、ヘンリーさんが説明するとようやく話を理解したみたいですね。

 そして、ここからヘンリーさんの怒涛の追及が始まった。


「ナオ君に対する毒殺未遂は、現行犯だから言い逃れはできない。そして、ゴーマン伯爵家と繋がっている犯罪組織を捜索したところ、ナオ君を刺そうとした毒ナイフと同じ毒が検出された。勿論、使用人に試し切りをしたことも把握している」

「ぐっ……」


 僕に対する毒殺未遂は、現行犯な上に動かぬ証拠があるのでどうあがいても有罪です。

 そして、ここから本題に入ります。


「そして、エミリー誘拐に絡み犯罪組織と結託して教会襲撃を企んでいたことも把握している。犯罪組織とのやり取りの手紙の他に、犯罪組織で発見され押収した爆発物、更に昨日の大教会での奉仕活動の際に複数の犯罪組織の構成員を捕縛した。構成員からも、具体的な供述を得ている」

「ぐっ、くそ! もう少しで、全て成功したのに!」


 ゴーマン伯爵のこの態度が、全て本当だと認めているようなものです。

 あれだけの大雑把な作戦が、本当に成功すると思っているみたいですね。

 でなければ、ゴーマン伯爵はこんなにも悔しい表情はしないでしょう。


「貴族は何をしてもいいと、自分の為なら手段を選ばないと本気で思っているみたいだな。だからこそ、おかしい妄想を止められなくなり、他の貴族からも相手にされなくなるのだ。他人を顧みず驕り高ぶるなど、言語道断も甚だしい!」

「ぐっ……」


 ヘンリーさんの怒りの言葉に、ゴーマン伯爵は顔を真っ赤にして悔しそうにしていました。

 まさに身から出た錆びなんだけど、それでもきちんとした常識を身につけれていればこんなことにはならなかったはずです。

 完全にゴーマン伯爵の自業自得なのだけど、僕もゴーマン伯爵みたいにならないようにと改めて気を引き締めました。

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