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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第二百四十七話 ヘンリー先生の授業です

 数日は治療と町のよどみを浄化した後、いよいよヘンリーさんのお手伝いをする日がやってきました。

 僕は、エミリーさんと一緒に代官邸に残っています。

 ちなみに、ナンシーさん、サマンサお姉ちゃん、シアちゃん、ドラちゃん、クロちゃんは、暫く訪問治療を続けるそうです。

 ということで、さっそくお仕事を始めましょう。


「本来ならこの書類がどんなものなのかを説明したいのだけど、あの代官は書類を雑に扱っていたのよ。なので、今日は書類整理から始めましょう」


 最初はシンシアさんが説明をしてくれたけど、確かに色々な書類がゴチャゴチャしていました。

 執事は色々なことをしていて手が回らなかったみたいだし、それをいいことに代官はやりたい放題だったみたいです。

 エミリーさんと手分けして書類を日付順に並べ替えていくと、ちょっと気になった書類が見つかりました。


「シンシアさん、金額を修正している書類があります。これはどうしますか?」

「その書類は別に分けておいて。不正の証拠になるのよ」


 シンシアさんに確認して貰った書類は、守備隊への予算関連でした。

 他にも金額を誤魔化している書類が出てきたので、全部まとめておきます。

 どんどんと整理を進めて行ったのだけど、作業が終わったのはまさかの昼食前でした。


「はあ、午前中だけで疲れちゃいました……」

「ナオと同じく。あの代官は、整理整頓ってものを学ばなかったのかしら……」


 食堂に行くと、僕とエミリーさんは思わずテーブルに突っ伏してしまいました。

 実は代官の書いた字が物凄く汚くて、文字を判別するのにももの凄い苦労をかけたからです。

 僕も、時々エミリーさんとシンシアさんにこの文字はどうやって読むのと確認していた程でした。

 シンシアさんも結構疲れていたけど、実は今までずっとこういう書類整理をしていたそうです。


「はっきり言って、最初から年度計画を立てた方が早いレベルだ。今年は暫定予算で組んで、来年から本予算に移すのがベターだろう。代わりの代官が明日にも来るが、王国直轄領として必須割当の予算があるから午後はその辺の話をしよう」


 ヘンリーさんももはやどうしようもないといった感じだけど、ヘンリーとスラちゃんも代官の作った書類はほぼ全て使い物にならないと言っていました。

 ちなみに、使い道があるのは不正を記した書類程度らしいです。


「巡回治療の方は、ほぼ問題ありません。町の人も、治安が良くなってホッとしたと言っていました」


 ナンシーさんが巡回治療の際に集めた話をしてくれたけど、守備隊が治安維持にも人手を出せるようになったため、犯罪者も多く捕まえているそうです。

 町の安全が良くなれば、必然と人の感情も良くなりますね。

 ちなみに、サマンサお姉ちゃんに書類整理を手伝ってと言ってみたら全力で拒否されました。


「じゃあ、さっそく始めよう」

「はい!」


 昼食を食べ終えたら、ヘンリーさんによる簡単なレクチャーが始まります。

 エミリーさんはだいたい分かることらしく、スラちゃんはバッチリだそうです。


「予算には色々な使い道があるが、王国直轄領の場合は防衛費、インフラ費、福祉費などはどのくらい使いなさいという指針が決まっている。土地によって違うがね」


 国境地帯や王都に近いところだと、防衛費の比率が上がっています。

 逆に、重要街道があるところだと街道維持整備にお金がかかるそうです。


「接待交際費などもあるが、これが一番不正に使われやすい。領内のためではなく自分のために使われるケースが多いから、必ず内訳を記載しないとならない。捕まった代官は、防衛費や福祉費などを横領していた上に、この接待交際費で領内に関係のないものを購入していた」


 代官なのだから贅沢して当たり前って考えの人がいるらしく、過去に捕まった代官はそんな不正をしてお金を得たのが大半だそうです。

 僕の実家で捕まった代官も、まさしくそんな感じですよね。


「他にも、屋敷を運営する費用や家族がいれば手当も出る。それで給与も出るのだから、代官は真面目にやればお金は掛からないのだよ」


 うーん、普通にすればいいのに何でそれ以上の欲を出そうとするのだろうね。

 この辺りは、明日ドラちゃん便で代官が来た時にも教えてくれるそうです。

 ということで、残りの時間は別の書類整理をすることになったのだけど、もう代官の汚い字を解析するのが嫌になってきました。

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― 新着の感想 ―
超弩級な汚文字の元代官に、単語の書き取り(1単語を百回・百単語)と百マス計算(10枚)を、毎日させる刑も追加したらいいと思うよ。  (↑ お客様の注文書の汚文字の解読に苦労した人)
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