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幼馴染冒険者パーティを追放されたら、勇者パーティに拾われちゃった  作者: 藤なごみ


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第二百二十二話 パーティーの始まり

 夕方になると、仕事を終えたたくさんの来賓がオラクル公爵家にやってきました。

 僕たちも、パーティー会場となる大部屋に移動して来賓のお出迎えをします。

 ドレスに着替えたお母さんたちもやってきて、僕と一緒に来賓の人と挨拶をします。


「本日は、わざわざ息子の法衣男爵襲名披露パーティーに来て頂きありがとうございます」

「おお、ナオ君のお母様ですか。こちらこそ、お招き頂き感謝する」


 ちょうどマリアさんのお父さんであるベイズ公爵がやってきて、お母さんはにこやかに挨拶をしていました。

 僕にこんな素晴らしいお母さんがいると、凄い高評価でした。

 そして、サマンサお姉ちゃんはヘンリーさんとシンシアさんとにこやかにお話をしていたけど、サマンサお姉ちゃんは一度王城の夜会に出ているので集まった人と普通にお喋りしていました。

 カエラとキースも、セードルフちゃんと一緒に小さい子どもとニコニコしながらお喋りしています。

 今日はいないお父さんがこの中にいたら、間違いなくガチガチに緊張して喋れなくなるよね。


 ざわざわ。


 そんな中、何故か玄関ホール付近でざわめきが起きていました。

 うーん、今日は陛下夫妻とジョージさんは来ない予定だけど、シャーロットさんを始めとする王家の方々は既に来ています。

 大物貴族も既に揃っているはずだから、もう凄い人は来ないはずだよね。

 念のために、スラちゃんとクロちゃんとギンちゃんが様子を見に行ってくれることになりました。


「「ワンワンワン!」」


 すると、クロちゃんとギンちゃんの大きな吠える声が聞こえてきました。

 クロちゃんとギンちゃんは、よどみを見つけた時や悪い人を見つけた時以外は大きく吠えません。


「直ぐに様子を確認するように」

「「「はっ」」」


 これはただごとではないと判断したランディさんが、護衛に指示を出します。

 ランディさんもクロちゃんとギンちゃんの特性を知っているので、おかしいと思ったみたいです。

 すると、直ぐに様子を見に行った護衛の一人が戻ってきました。


「報告いたします。本日招待されていないオカネスキー伯爵様が、泥酔した状態で中に入れろと大声で叫んでおりました。直ぐさまスラちゃんがオカネスキー伯爵様を睡眠魔法で眠らせて、そのまま馬車でお帰り頂きました」


 なんというか、馬鹿なことをした貴族がいるんですね。

 報告を聞いたランディさんも、その他の大勢の貴族も、思わずため息をついてしまうレベルでした。


「ナオ君には話をしておいた方が良いだろう。オカネスキー伯爵は、いわゆる貴族の権利を主張する貴族派の中でも過激派と言われている贅沢主義派だ。ただ、代々の当主による浪費で借金がかさんでいる。そこで巷で噂のナオ君と縁を結び、あわよくばお金を得ようとしようとしているのだよ」


 ランディさんの説明に、他の貴族もうんうんと頷いていました。

 貴族は贅沢をしてなんぼという馬鹿な考え方をしていて、悪どいこともしているそうです。

 僕もそういう人とお近づきにはなりたくないし、ましてクロちゃんとギンちゃんが怪しい人として警戒するほどだもんね。

 大部屋に戻ってきたスラちゃんも、あのオカネスキー伯爵は駄目駄目だと触手を広げながら呆れていました。

 僕は、お仕事をしたと尻尾をぶんぶんと振っているクロちゃんとギンちゃんの頭を撫でながら、面倒くさい貴族が現れたなあとトホホとなっちゃいました。

 その間に、招待客は全員揃ったみたいです。

 というのも、玄関でオカネスキー伯爵が大騒ぎをしているところに遭遇して、巻き込まれないようにと少し離れたところで待っていたそうです。

 準備が整ったところで、僕は大部屋の前に移動し、隣にいるランディさんのスピーチが始まりました。


「皆さま、本日はナオ君の法衣男爵襲名披露パーティーにお集まり頂き誠にありがとうございます。知っているかと思いますが、既にナオ君は各地で数々の功績を打ち立てており、伯爵になるのも時間の問題だと言われております。それは単に活動をしているだけでなく、多くの雇用を生み出して経済を動かしているからです」


 ランディさんのスピーチに、集まった来賓が聞き入っていました。

 色々な人から僕は伯爵になると言われているけど、ひたすら浄化作業と邪神教対策をやっているだけなんだよね。

 でも、久々に冒険者ギルドに行ったら仕事がとても増えたと喜んでいたよね。


「それでは、ナオ君に一言ご挨拶頂きましょう」


 


「それでは、ここでナオ君ことカタルシス男爵に一言ご挨拶を頂こう」


 わあ、いきなりランディさんから話を振られちゃったよ。

 僕は、かなりドキドキしながらランディさんからマイク型魔導具を受け取りました。

 えーっと、えーっと、話したいことを纏めていたのに頭が真っ白になっちゃった。


「み、みなさん、今日は僕のために集まって頂きありがとうございます。これからも、町の人のために頑張ります。よろしくお願いします」


 なんとか言葉を纏めてペコリと頭を下げると、多くの拍手が送られました。

 ナオ君らしい挨拶だという声も多く聞こえました。

 そして、ホッとしながらマイク型魔導具をランディさんに返しました。


「町の人のために頑張るという、如何にもナオ君らしい挨拶でしたな。しかし、貴族は決して贅沢をするためだけの存在ではない。国のため、そして国民のために働かなければならない。ナオ君の挨拶は、まさに我々に対する戒めなのかもしれません」


 ランディさんが僕の挨拶を引用して話をしているけど、間違いなくさっき玄関で大騒ぎしていたオカネスキー伯爵を意識した話ですね。

 集まっている来賓も真剣な表情で聞いているけど、貴族間でのいざこざが増えそうでちょっと心配です。

 そして、全員に飲み物が入ったグラスが運ばれました。


「それでは、カタルシス男爵家の発展とここにいる皆さんのご健勝を祈願して乾杯とする。乾杯!」

「「「乾杯!」」」


 こうして、無事に挨拶が終わってパーティーが始まりました。

 でも、僕は集まった貴族から挨拶を受けなければなりません。

 その間、お母さんとサマンサお姉ちゃんは僕と一緒に挨拶を受けていたけど、ちびっ子たちは一足先に美味しい料理をニコニコしながら食べていました。

 そして、来賓の多くが僕と一足先に挨拶をしたエミリーさんを交互に見て、早く伯爵にならないといけませんなとニコリとしながら言っていました。

 僕は挨拶を受けるのに集中していたけど、その度にお母さんとサマンサお姉ちゃんがニコニコとしていました。

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