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フロムゲーこそ我が人生  作者: 伊可乃万


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2/19

エルデンリングおじさん①~おじさん、王を目指す~

これは後にエルデの王となり、エルデンリングをトロコンするまでやり込んだ、とあるおじさんゲーマーの、エルデンリング初見プレイ時の回顧録である。



人生初めてのゲームは、ファミコンのスーパーマリオブラザースだった。小学校2年生のときに、友達と一緒にドラゴンクエスト2をクリア。小学校5年生のときにDQ3、そして4、FF1、2、3を小学生ながらに一人で自力でクリアした。魔界村やロックマン、飛竜の拳シリーズ、忍者龍剣伝シリーズなどが大好きで、年を取るごとにアクションゲームを好むようになっていった。

高校生の頃は読書に嵌り、高校一年生の夏にドフトエフスキーのカラマーゾフの兄弟や罪と罰、レ・ミゼラブル、トーマス・マンの魔の山、ミラン・クンデラの存在の耐えられない軽さ等を一気に読破した。夏目漱石の坊ちゃんが人生で初めて読んだ小説だった。中学生の頃は日本文学に傾倒し、中2の夏にノルウェイの森を読了後、我慢できなかった青春の日々。その後高校生になってからは海外文学と世界史を専攻していた経験から歴史に強い関心を示すようになり、次第にゲームからは遠ざかっていった。が、そんな私をゲームに呼び戻したのがPSで発売されたFF7であった。それ以降、私は数多くある趣味の一つとしてゲームを嗜むようになっていく。



そんな私は、自らのゲームプレイの記録を日記風に文章に書き起こした経験は全くない。

そういう経験をしてみたいと思った。ゲーム好きとはいえ忙しく、最近はゲームを遊ぶ時間も取れず、

遊ぶゲームもレトロ系やインディーズゲーム、セールで安くなったものを買うことが多くなってきた。


そんな中、私は自らのゲームプレイの記録を書き残す最初のゲームとして、エルデンリングを選んだ。


エルデンリングには、それだけの価値がある、と感じたからだ。


新作ゲームを発売日に買わなくなった私が、久しぶりに発売日にゲームを購入した。

PCではなく、コンソール、PS4での初見プレイとなる。

 

私は古くからのPSユーザーだが、PSユーザーは、そもそも新作ゲームを発売日にあまり買わない。

そもそもパッケージでゲームを購入することもない。私の場合、遊びたいゲームがあっても基本的にはセール待ちか、

もしくはDL版を購入する。PSユーザーはDLに順調に移行しつつある。

PSプラスでフリープレイが毎月3作配布され、そのフリプを遊ぶだけでも充分満足できてしまうぐらい、PSユーザーは積みゲーを数多く抱えている。この私ですら、貰っただけで遊んでないフリープレイのゲームが、数えられるだけで200本近くはある。

毎月毎月積みゲーが蓄積されていき、生涯遊びきれない数の積みゲーをコツコツ遊び続けるPSユーザーの業は深い。

当然の如く仕事や執筆作業、趣味のカメラや通信機器などのガジェット弄り、ジグソーパズル、その他積みゲー消化で忙しく、発売日に購入をスルーしたFF7リメイクが1年後にフリープレイで来たときは、ちょっと得した気分になった。

思わず時間を割いて遊び、面白かったのでやり込みをし、ド嵌りし、トロコンするまで遊んだ。

ゲームやハード等を購入するために、私は毎月3000円のゲーム貯金をしている。毎月3000円貯金すれば、1年で3万6000円、2年で7万2000円、遊びたいゲームを購入するのに不足はない額であろう。その貯金を元に、PS5も2年越しに当し、2022年末に無事購入することが出来た。

PS5を発売日に購入しても、遊ぶゲームなどないので買う意味は全くない。PS5を購入するのは、単に私がガジェット好きで、ゲームハード収集家という趣味もあるオタクだからだ。私の家にはSFCやPSONE、洋ゲーが遊べるように自分で改造したPS2、PS3、Wii、WiiU、XBOX360がある。どのハードも未だに現役。暇を見つけてはWiiUで購入したバーチャルコンソールを遊んでいる。SFC版のタクティクスオウガやライブアライブが遊べるゲームハードはWiiUだけであり、世間的には売れなかったが、ブレスオブザワイルドも遊べるため、WiiUはゲーマーにとっては耽溺ものの名機であり、ハード収集家としては収集しておきたい一品である。


余談が過ぎた。前置きはこのぐらいにして、そろそろ本題に入ろう。


エルデンリングの発売初日、私はPS4を起動し、さっそくプレイを始めることにした。

私はフロムゲーは天誅から入り、デモンズソウルからソウルシリーズ全作プレイ済。初代ダクソとダークソウル3はトロコンしている。フロムゲーの楽しみ方は心得ている男だ。


今回の目標は、エルデンリングのトロフィーをコンプリートすることである。


初期素性は色々悩んだ結果、剣士を選択することにした。

これまで私はソウルシリーズでは基本的に信仰戦士型のビルド、いわゆる筋バサでプレイしていたが、

二刀流が用意されているという事は、ひょっとしたら今作は二刀流が有利なゲームかもしれない、という私のゲーム好きとしての嗅覚が、本能的に剣士を選択させたのである。


贈り物は、鍵と迷ったが、無難に黄金の種子を選択した。


さっそくチュートリアルのボス、接ぎ木のゴドリックに殺された私は、練習用ステージを終えて、広大な外のマップに出てみることにした。


少し歩いて視界に入ったのは、馬に乗った騎士。


一体何者なのだろうか? 


敵にしては強そうだが、流石にいくらフロムゲーといっても、いきなりこんな冒頭で強敵を配置しておくとは思えない、と考えていたら、ツリーガードというボスだった。


なんということだ、フロムソフトウェア。

フロムがオープンワールドのゲームを作ったらこういうことになる、という、まさにお手本のような洗礼。

当然のように、私は挑み、そして敗れる。前作で迷えば敗れるとラスボスに言わせておいて、今作は迷わなくても敗れさせるとは。フロム、恐るべし。流石鬼のフロム、この程度のボスも倒せないような雑兵に、エルデの王になる資格などない、ということか。面白いじゃないか。だかしかし、ツリーガード、お前との戦いは、とりあえず後回しだ。逃げてない、戦略的撤退だ。賢いと言ってくれ。


その後、入り口付近に戻りヴァレーというNPCと会話した後、エレの教会で適当に製法書などを購入。



徒歩でマップを探索中、林脇の洞窟という場所を見つける。


早速中に入ると、犬が数匹おり、倒して奥に進むとすぐにボス戦。名前はファルム・アズラの獣人。


ファルム・アズラ? 獣人? こいつ、何者だ?


それにしても、まだ初期レベル。レベルアップもできない状態で、いきなり何気なく入った洞窟で、最初のボス戦とは。

エルデンリングは、人によって初めてのボスが大幅に異なりそうな勢いだ。


しかも、この獣人、結構強い。結局倒すのに5戦ぐらいかかっってしまった。


中々面白い戦いだった。


というか、剣士のくせに早くも盾を使い、二刀流に挫折してしまった。やはり剣士を選んだのは失敗だったか・・・。


そして私は祝福の導くまま、見えないマップを緊張感を持って突き進む。


たどり着いたのは、敵の拠点的な場所。


大盾に槍を持ったいかつい騎士が徘徊している。私は今作から導入されたしゃがみを駆使し、雑魚敵を背後から殲滅していく。

マップをよく見ると、何やら墓地のような絵が描かれている。

気になったのでその地点に行ってみると、地図を入手する事が出来た。なるほど、今作ではこうやってマップを解放していくのか。


そして次の祝福にたどり着いたところで、PVでも出ていた今作のヒロイン?である火守女?、メリナと再び出会う。

彼女から霊馬を貰い、私は関所を越えることにした。


関所を越えようとした瞬間、地獄絵図になった。四方八方から矢で撃たれ、上空からは巨人が降りてくる。

私は戦闘を避け、全力で馬で疾走し、巨人を振りきり、ボロ小屋にたどり着く。

そこで今作のメインシステムであるクラゲの遺灰をもらうが、呼び出す方法がわからない。

その後一旦エレの教会で買い残した物を買うために戻ったところ、レナという魔女と出会った。

彼女から霊呼びの鈴をもらう。彼女はとても美しく、私の心を掴んだ。

しかし、もう会う事は無いだろうと言い残し、消えていってしまった。

そんなこと言われると、また会いたくなってしまいたくなるじゃないか。


で、これでいつでもどこでも遺灰が呼べるようになったのか? と思ったが、呼べない。

どうやら、画面左下に墓のマークがあるところでしか呼べない仕様のようだ。これは残念。


そして私はボロ小屋に戻り、更に先へと進み、NPCが立っているボロ小屋にたどり着く。

そこで、出会った男ベルナールは、私に戦灰を習得させてくれた。私はいくつかの戦灰を買い、祝福で休憩しようとしたが、

異変に気づく。祝福の周辺には敵がいないはずなのに、何故か他のプレイヤーの血痕が溢れている。これは一体どういう事か? 皆、一体何と戦っているんだ? 興味を持った私は、協力プレイのサインを書き、召喚されてみた。


そして出会ったホストは、ベルナールのいる位置を積極的に攻撃していた。もしかして、ベルナールと戦っているのか? 正気か? と思ったら、突然、「鈴玉狩り」という名のボスが現れる。


しかもこいつ、恐ろしく強い。白だった私は、2発食らっただけで溶かされてしまった。


一体何なんだ? これがベルナールの正体なのか? 興味はあるが、まずはストームヴィルム城へ行ってみようと思い、時刻を朝にして、ストームヴィルム城へ向かう。レベルは16。こんなレベルで大丈夫だろうか? と思いつつ、城前の敵を殲滅し、城内に潜入。


城内の直脇には祝福が。さっそく祝福を解放する。そして、大祝福という場所にメリナに誘われた後、

私は一切の躊躇いもなく、城の中に突き進んだ。


突然、ムービーが入る。現れたのは、PVでも見たことのある奴、忌み鬼マルギットであった。


こいつが、マルギット。プレイヤーが最初に戦う大ボスか。いいだろう、相手になってやろう。

再序盤のボスだし、そこまで強くはないだろう。今のレベルでも、充分に倒せるはずだ。


早速戦闘開始。しかし、よくわからないまま、いきなり瞬殺されてしまった。


最初に言っておくが、私はそこそこアクションゲームの腕には自信がある。モンハンのアカムトルムを太刀ソロ5分針でいけるぐらいには戦える男だ。


だがしかし、これまで数多くの高難易度と呼ばれるアクションゲームを攻略し、死にゲーと呼ばれるフロムゲーも乗り越えてきた私が、マルギット相手に、全く歯が立たなかった。


なんという絶望感。マルギット、強い。強すぎる。


こいつがエルデンリングの最初の壁だと言うのであろうか。 

この城の中には、まだボスがいるであろうというのに、その門番ごときで、この強さか?


私はエルデンリングを甘くみていたのかもしれない。


洒落にならないぐらい、マルギットが強い。いや、強いなんてもんじゃない。


最序盤だし、せいぜい牛頭のデーモンかグンダ程度と考えていたが、マルギットの強さはグンダの比ではない。グンダの軽く1000倍はある強さで、完全に規格外、こちらの想定外の強さ。他の高難易度を謳うアクションゲームなら、ラスボスどころか裏ボスどころか、倒せない前提の調整になっているようなレベルの相手だ。


とてもゲーム開始序盤に戦っていい相手ではない。


一体このエルデンリングはどうなっているんだ? 正直わけがわからない。マルギット相手に、全く勝機が見えない。今まで高難度とよばれる多くのゲームを攻略してきたが、エルデンリングはその私の理解力が全く追いつかない。ゲーム開始から想定外の事態の連続である。 


とりあえず、マルギットとレベル16で5回戦って歯が立たないほどに負けて理解したことは、今の自分では、圧倒的な力不足というこおであった。マルギットとは、まだ戦うべきではない。まさに怪物、未知との遭遇。マルギット、恐ろしい。


くだらん野心は持たぬことだな・・・か、笑わせてくれる。


エルデの王を目指すこの私が、おじさんになったとはいえ、数多くの困難なゲームを攻略してきたこの私が、こんな序盤の序盤で諦めてコントローラーを置いて逃げるなどと思うなよ。ちょっと待っていろマルギット、私は必ず、お前を倒す! それも、今度は確実に勝てる方法を用意してくるからな。お前の太刀筋、覚えたぞ。


と、カッコいい捨て台詞を吐きつつ、私はストームヴィルム城から逃走、いや、戦略的撤退をし、メリナとであった祝福まで戻ってきた。


あかん。今のままでは、正直マルギットには絶対勝てへん。


マルギットは、攻守に渡り、隙がない。接近すれば、強力なディレイ攻撃をしかけてくる。

距離を取って回復しようとすると、矢を放ってきて、更に露骨な回復狩りまでしてくる。

マルギットを正攻法で上手く倒すためには、物理一辺倒では、かなり厳しいと思われる。


だが戦いの中で、弱点を見つけた。マルギットは、そこまでアグレッシブに攻撃を仕掛けてこない。派手に動き回ってはいるが、その際は隙だらけだったし、自然と間合いが空く機会も多かった。その隙を、奴との間合いを自らの攻撃に転じられれば、倒す事はできるはず。


問題は、その相手との間合いを攻撃に代える手段だ。


私は剣士。剣しか使えない。遠距離攻撃はできない。ならば、答えは一つしかない。


魔法。


マルギットを物理一辺倒ではなく、魔法攻撃も織り交ぜて戦ってみようと、私は思い立った。しかし、魔法なんて覚えていないし、魔法を使う杖も持っていない。


とりあえず、まずはもう少しレベル上げだな。


そんなことを思いながら、私は霊馬を呼び、東へと旅立った。


東には、きっと待ち人がいるはずだ。まずはリムグレイブ地方を少し探索してみよう。


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