表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
痛みなし   作者: EXTRO
PR
1/2

第1章:力の代償

宇宙は絶対的な法則によって規定されているが、アシュラはその法則の歪みである。


異端者として生まれたアシュラは、世界の神聖な秩序に馴染まない。宇宙の力、天界のエネルギー、そして伝説的な存在によって支配される現実において、彼は自らの運命を真に支配するために、危険な道を歩まなければならない。


彼は彼らの地位を駆け上がるためでも、彼らのルールに従うためでもない。彼はゲームそのものを変えるためにここにいるのだ。


異変が天界に挑戦するとき、宇宙は二度と元には戻らない。

古の神々が沈黙してから、9年の歳月が流れた。


世界は彼らの声なしに呼吸することに慣れていたが、苦しみは深まるばかりだった。家族は子供を埋葬し、戦士たちは忘れ去られた戦場で血を流し、弱き者は虚ろな天に向かって必死の祈りを捧げた。


しかし、答えはなかった。


そして、9年目の夜明け――天が揺れ動いた。


空が、砕け散った。


無数の神聖な光の川が大地に流れ込み、あらゆる領域を天の生命力プラーナで満たした。神々の賭けは、人類に野火のように広がり、死すべき者の魂に織り込まれていく。


しかし、それは王や聖人を求めたのではなかった。


それは――傷ついた者を求めた。


泥の中を這いずり回る足の不自由な兵士は、生気のない足に力が戻るのを感じた。


悲しみに暮れる未亡人は、自分の涙が燃え盛る力へと昇華するのを見た。


飢えに苦しみ、死の淵に立たされた少女が、虚ろな瞳に光を満たしながら、ゆっくりと立ち上がった。


苦しみから、力が生まれた。


古の神々は嘲笑った。


これは決して祝福などではない。


ただの娯楽だった。


あらゆる苦難は扉となり、最も深い苦痛に耐えた者だけが、神聖なるプラーナの器となった。


その日から、苦痛はもはや単なる苦痛ではなくなった。


それは、力を得るための代償となった。


---


八年後……


朝の陽光が賑やかな街路を照らし、商人が客を呼び、車が混雑した交差点を流れていた。


アシュラにとって、人生は相変わらず苦痛に満ちた平凡なものだった。


彼は食料の入った紙袋を手に、小さな食料品店から出てきた。穏やかな表情で家路につく。


彼の右手のひらには、袖の下に隠れてほとんど見えない、かすかな印があった。


それは彼にとって、さほど意味のあるものではなかった。


そして次の瞬間、世界が爆発した。


近くの建物が炎上し、耳をつんざくような爆発音が街を揺るがした。ガラスの破片が路上に降り注ぎ、煙が空高く立ち昇り、恐怖の叫び声が四方八方に響き渡る。


人々はパニックに陥り逃げ惑った。


立ち尽くす者もいた。


アシュラの心臓が、ドクンと跳ねた。


考える間もなく、彼は恐怖に怯える群衆を押し分け、災害現場へと駆け出した。


走るにつれ、手のひらに熱い温かさが広がっていく。


彼が視線を落とす。


薄れていた印が、眩しく光り始めていた。


彼の目が細められた。


「二人の選定者チャンピオン……?」


彼は前を睨みつけた。


煙の向こう、燃え盛る路上で二つの人影が激しくぶつかり合っていた。彼らの魔力は、まるで稲妻のように空気を切り裂いている。


一人が瓦礫の中からよろめき出てきた。傷つき、激しく血を流している。


もう一人は、信じられないほど冷静に歩みを進めていた。両手をパーカーのポケットにしまい込み、ビーチサンダルで砕け散ったコンクリートの上を擦りながら。まるで、この破壊など何の意味もないかのように。


敗北した男が、ついに片膝をついた。


「ちっ……くそっ……!」


フードを被った人物が、薄笑いを浮かべる。


「まだ立っていられるのか? 見事だよ……だが、無意味だ」


アシュラはついに、その顔を捉えた。


腕に抱えていた食料品の袋が、指先から滑り落ちる。


彼の瞳が、驚愕に大きく見開かれた。


「……ダンテ?」


初投稿です!お読みいただきありがとうございます。

もし気に入っていただけたら、ブックマークや評価をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ