仲間でいるために
すると突然、司令官は純さんと滝さんのみ敵の術を解いた
「司令官!?」
「純、私も話がある すまないがトヴァース、仲間たちを頼んだ!!」
「えっこの状況で!?」
トヴァースさんも俺たちも驚いていた
「……分かったよ 2人とも、隠れるなら上の通路だ!」
「貴様っ!!」
航介さんはさすがに黙ってはいなかった
2人が慌てて走り去る様を、航介さんは逃がさず技をぶつける
ある程度離れると2人はテレポートを使い上のルートを使った
「シルヴァ!!逃がしはしない!!」
「航介さんであろうと、俺は容赦はしない!!」
<挿絵>
「まあいい、おかげでお前を殺せるチャンスが出来たよ 滝くん」
航介さんは不敵な笑みをこぼしながら笑う
隠し通路では
2人は無事に逃げられた
が、とてつもなく狭い場所にいた
周りは清潔とはいえず、ドロ臭さが充満している
「くせえ!!」
「地下水路の近くだからな」
2人が着いた場所は、目の前が古い水路の目の前
純さんはたまらず袖で匂いを防いだ
「なんだよ俺を急に呼び出しやがって!!一大事に!!」
純さんも混乱していた
それを見て司令官は宥める
「そう怒るな、それに意外とこういう場所は得意だろう?」
「…まあ、苦手ではありませんが 」
純さんはヤンキー時代、ずっと暗がりの生活をしていたという
「今のうちに、荒井誠に通信してくれないか?」
「親父に!?」
「ああ、今のうちに仲間であり同志であった航介を倒していいか、話しておきたい」
純さんは一瞬ためらったが、うなづいた
「そうだな、司令官と同じ仲間だったんだもんな じゃあそういうことなら」
誠さんに早速緊急の通信をした
「親父!!俺だ!息子の荒井純だ!!」
『んん? なんだ純か どうした 慌てて 今は敵のアジトで戦ってるんじゃなかったのか?』
「そのことなんだけど、今大変な時で」
純さんは目で合図して、司令官に通信機を渡した
「私だ、シルヴァ・トラーズだ」
『あんたは!? 司令官か いつも息子が世話になってるな』
「そんな話をしている場合ではないんだ、前に私たちと一瞬に戦っていた仲間、根口航介がいるだろう?」
司令官が名前を出した途端、誠さんは焦った
『あいつは…貴明といつも仲が悪かったやつだよな それが?』
「今敵になっていて、息子と航介が一騎打ち状態でね それで、万が一殺してもいいか、という確認だ」
誠さんは冷静な口調になった
『殺す? そんなに手遅れになっているのか』
「出来ればお前にも協力して一緒に戦って貰いたいが… 出来ないだろう?」
『病院は他の者に任せることも出来る 貴明がいない今、誰一人過去のことを分からんやつばかりだろう?司令官かトヴァースぐらいしか』
純さんは傍でじっと2人の会話を聞いていた
「ああ、アジトの場所分かるか?」
『シルヴァ達は分からないかもしれんが、外から見れば堂々とアジトがでかくなってるんだよ 今にも街を飲み込んでしまいそうだ 』
司令官は冷や汗を流す
「助けて欲しい、戦いを繰り返さないために、貴明の二の舞にならないために」
『…分かったよ あんな戦いはもうごめんだからな だけど、俺はもう力がないかもしれん それだけは覚えてくれ』
司令官はニヤリと笑う
「力のないやつが、敵のアジトに入れるか?」
すると、突然司令官の目の前にテレポートで誠さんが現れた
「何!?」
「親父!?」
「息子よ、ご苦労さん シルヴァも 共に戦おう!!」
「……了解!!」
そうして3人は再び俺たちがいる方向へ走り出した
「お前私に聞きたいことがあるって言ったな?」
純さんは走りながらギクリとした
「あ、ああ」
「なにが聞きたいんだ?」
「馬鹿な話だと思って聞いてくれていいんですが、司令官はいつも戦いの時冷静じゃないですか 仲間が殺されても」
司令官は頭に疑問符を浮かびながら純の話を聞く
「ん?まあそうだな」
「そんなだから、あんたが、真の敵なんじゃないかって時々思うんですよ 過去に沢山仲間が殺されているのに、司令官はちっとも悲しい顔をしないし 冷静沈着だし」
そう純さんが冷たく話すと、3人は足取りを止めた
「……私を信用していないのか?荒井純」
「貴明さんが殺されても、平気な顔で淡々と話しているから、敵なんじゃないかって」
「…っく、はははは!!!」
「なにがおかしい!!」
純さんは構わず続ける
「実は一番恨んでいたのは、司令官なんじゃないかって 貴明さんが目の前で殺されても、平然とした態度だった、って滝が言ってた!! 」
「……私はどっちに転ぼうが、構わない覚悟だよ 常にね」
純さんはまだ腑に落ちなかった
「ただ、私はいつも君たちの味方でいたいよ 私も、能力者になって辛い思いをしているからね」
「司令官…」
司令官は決して純さんを怒らず、走り出した
「行こう、仲間が待ってる」
「…はい!!」




