戦いから逃げない
「お前は…航介…?」
「リメンバーズチームの諸君、ようこそ これで全員かね?」
「親父!!仲間に手を出すなら、俺が相手だ!!」
<挿絵>
智嬉さんは声を荒らげて訴える
「智嬉よ お前も随分成長したじゃないか 影でひっそり見守っていたよ」
「航介 聞きたいことがある」
「なんだ シルヴァ・トラーズ それにトヴァースも 久しいな 」
航介さんは含み笑いをして話す
「お前は本当に、敵の幹部、マト・ジャヤに魂を売ったのか?」
司令官が真剣に聞くと航介さんはギクリとした
「私は別に、息子が可愛くないわけではないよ ただ、貴明と昔からなにかと仲が悪く、互いに争っていた」
「……そんな思いがあったから、ジャヤに付け込まれたんだな 滝を倒すには、お前が必要だったんだ 貴明を憎んでいる ただそれだけで」
司令官は悲しい目をしていた
「しかし、私は息子を守る資格もない 貴明を守る資格もない 私は仲間を恨んでしまった 誰にも相談せず、1人で暴走して世界を滅ぼそうとした貴明を許せん!!」
俺の近くにいた滝さんはなんとも言えない苦い顔をしていた
「兄貴…」
「結果、いつの間にか敵も仲間もこんなに増えてしまっていた 敵は相変わらず滝くん達の世界に入り込んでいる始末 貴明は詰めが甘かったな」
司令官は注意深く航介さんの言葉を聞いていた
「航介、完全にお前は敵になっていないのか?」
「ふん、… 蒼山家を憎んでいることは変わりはないよ」
それまで黙っていた滝さんはようやく口を開いた
「じゃあ、敵を倒しても、また復活するのか? 戦いは、終わらないのか? 俺がいる限り」
「この入口を封印するんだ、そうすれば敵は君たちの世界から入らないようにできる」
航介さんは再び構えた
「やってみるがいい!! 貴明が出来なかったことを!!いかに難しいか!!」
俺たちも一斉に構える
「この街はもう、敵だらけだよ このアジトの入口が大きくなっている それを止められるかな?」
「智嬉…最悪、父さんを倒してしまうかもしれない それでもいいか? 世界を救うには」
滝さんは親友だからこそ、辛い決断を智嬉さんに尋ねる
「…いい お前や圭介を苦しめた親父が許さない、
俺は、例え親父が貴明さんを憎んでいたとしても、滝を倒すだなんてできない!!」
「智嬉…!!」
「"幻影呪縛"!!」
智嬉さんに技が喰らいそうになったが、瞬時に智嬉さんは俺たちにバリアを張った
「くそっ!!」
「攻撃だけじゃなく、守りたいんだ 俺は 」
「攻撃したなら、こっちも遠慮なくいくぜ!!"雷拳"!!」
純さんも航介さんに技をぶつける
「あああっ くっ…やるな…」
「あんたを倒さなきゃ、この入口は封鎖出来ねえんだろ?」
「荒井誠の息子か!? 」
航介さんは純さんの父親の名前を知っていた
「知ってんのか?」
「蒼山貴明、根口航介、荒井誠 昔はこのメンバーで戦っていたんだよ 君たちがまだ幼かった頃にね」
司令官もその1人だった
「顔もよく似ている 体格も父親に似て大きいな だが…そんなお前にも私は負けん!! "サンダーキャノン"!!」
左手で右腕の手首を抑え、航介さんは雷を放つ
「うわああっ!!」
純さんを除く滝さん達は俺も含め雷に耐えられなかった
「みんな!!」
かろうじて倒れなかったが、体制がない仲間も何人かいた
「大胡は大丈夫か!?」
「はい、平気ですよ 俺も技を出します!!"能力妨害"!!」
属性としては智嬉さんと同じ防御になるだろうか、床から岩の壁が出現し、何枚もの壁が航介さんを襲う
「な、なんだ!? 」
航介さんは慌てて遠くの場所にテレポートで離れた
「怯んだな、でかした大胡!!」
「滝さん達を苦しめるのは、俺も許しません!!」
「ふ、ふふ…」
航介さんが不気味な笑いをした
純さんとトヴァースさんは滝さんを囲んで守る
「私はお前を倒す、貴明の力はお前にふさわしくない!!」
「なに言われようとも、俺はみんなを守る!!」
すると、航介さんは右手を上げると、地上にいた敵たちが数人現れた!!
「ケケケ!!」
「なんだお前たち!!」
敵たちは俺たちの動きを封じる
「くそっ、動けない!!」
「司令官、なんとかなんねえか!!」
純さんは動揺していた
「私の体では、動きを封じることはできん!!」
司令官は透明な体だから、敵たちの腕からすり抜けることが出来る
「もう、戦いから逃げる私ではない!!」
「司令官…!!」
滝さんも敵から動きを封じ込められていた
「ふ、皆それぞれ成長しているんだな だが、無駄なことよ」
航介さんは辺りを暗くした
「なっ!?」
「今に分かるさ 」




