抑えきれない怒り
「ふ、人間はもろいな」
ルイは含み笑いをした
「お前たち 俺たちを倒して、多く倒したやつがジャヤを復活させるっていうのは本当か?」
俺は智嬉さんに言われたことをふと思い出した
「ああ、本当だ 誰から聞いた」
「今うずくまっている智嬉さんからだ!」
ルイは気に食わなさそうに苦い顔をした
「聞かれたか… なら尚更生かしちゃおけない、倒すまでだ!!」
「やめろ!!」
滝さんはうずくまっている智嬉さんに覆いかぶさって、大声を張り上げる
「滝…」
司令官が敵に手を出そうとした
「ルイ、俺を倒したいんだろ? なら最初から、俺を倒したらいいじゃないか!」
「滝!!」
ルイはニヤリと笑う
「非常な手を使うって言ったよな、滝 」
「……っ!! けど俺は、智嬉を死なせない!!」
「…滝」
か細く低い声で、智嬉さんの声が聞こえた
「智嬉? どうした?」
「俺は…力がないんだ、死んだっておかしくない状態なんだ、今も、息が苦しい…」
「早く地下へ!!」
司令官は急いで智嬉さんの体を立ち上がらせて、純さんと俺は一緒に地下の集中治療室へテレポートで向かった
滝さんとルイだけが司令官室に残ってしまった
誰も滝さんを守る人がいない
「おや?仲間がいなくなったな」
「いつまでお前はそこにいる!!」
「そうだな、お前を倒してからにするか」
「なんだと!?」
右手を滝さんに向ける
滝さんはじっと立ち止まったままだ
「全然気迫を感じられないぞ、お前」
ルイは喉でくつくつと笑いながら話す
「死んでもいい… 智嬉が死ぬくらいなら!!」
「なら、あの女に食らわせた技を、お前も受けてみるがいい!!」
するとその時、雅人が司令官室に帰ってきた
「なっ、お前はルイか!?」
「ちぃ…邪魔者は消えろ!!」
「あぁぁぁー!!」
滝さんが受けるはずだった技を雅人に当てたルイ
その攻撃はもろに直撃だった
「雅人、雅人!!」
滝さんは両手を顔に当てて驚愕している
雅人の体が、白く光り輝いていた
滝さんは慌てて雅人の体を抱える
「はあ、はあ、滝さん…」
雅人は息がしづらい様子だった
「雅人、体が…透明に…!?」
「俺は、あなたと少しの間でしたが一緒にいれて、良かったです…」
「いやだ、そんなこと言うな!!」
「あなたは強く、逞しかった…大胡を、頼みます…」
すると、滝さんの腕からするすると白い光になり雅人は消えていった
「いやだ、雅人…雅人…っ!!!」
それは、地下の場所にいた俺にも雅人が消えたことがはっきり分かった
「雅人が死んだ 敵にやられた」
「雅人…っ!!」
俺は膝から力が抜け落ちた
「滝が危ない!!純、頼んだ!!」
「ああ 怒りの雷見せつけてやるよ」
司令官室にはまだ滝さんもルイもいたままだった
「ふ… 雅人、雅人…!!」
滝さんはその場から動けなくなりただ泣いていた
「この隙にお前の命も奪う!!」
「それはさせねえ!!」
「純…?」
純さんは怒りを顕にし、普段着ている黒いジャケットを脱ぎ捨てた
「リメンバーズチーム、荒井純だ!!」
「誰であろうと私はお前たちを全滅させる!!」
「"雷拳"!!」
ルイが走り出した途端に純さんは自分の技をぶつけた
「ぐはっ!!」
「純…!!」
「はっ、滝!?」
純さんの声に滝さんは頭がはっきりしたようだ
「滝、まだ無事か!」
「純…雅人が、雅人が!!」
「死んだんだろ 分かってるよ」
滝さんは純さんの胸を借りて泣いていた
「2人まとめて死ぬがいい!!"ライトニングブロウ"!!」
2人に上から直撃するように技を放った
「純!!」
滝さんは純さんを守るように前に出て庇う
「"雷拳"!!」
純さんも負けじとルイに技を放つ
バリバリバリッ!!!
「ぐっ… お前の力は…確かに強い…」
「雅人を返せ!!」
「純、死んだらもう、帰って来ないよ」
「くそっ…」
滝さんは少し冷静になっていた
「そうだな、泣いても帰って来ないよな」
「ならいっそ、こいつを倒そう」
「滝…?」
冷静になった滝さんが、純さんには怖く見えた
「俺の最大の必殺技で」
滝さんは武器を見つめながら迷いなくはっきりとした口調で答えた




