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第79話 キューピット同盟

昨日、初めてのゲーム実況を生配信した

ときめきダイアリーの親友モードは辛すぎて心臓が潰れそうになったけど、なんとかやり遂げたのに

何故かSNSは炎上していた

60代のおじさんと遊んでいることや

真中拓人が元彼であることは

世間からすれば美味しいネタの餌食だったようだ

一介の小説家の人間関係でこんなに盛り上がれるなんて凄いな

他人の恋愛なんてこの世で1番関わってはいけないのに

みんな恋愛の話好きだな…

「頑張って親友モードをクリアしたのに、そのことは全く話題にならないのは納得いかないなぁ。」

と私は自宅のリビングで寛ぎながら言う

「予告なしに突発的に配信するから驚いたよ。急いで仕事を切り上げてリアルタイムで視聴したよ。」

と家に遊びに来ている拓人が言った

「どうだった!?ヒナくんの親友モード!」

「他の男に現を抜かしている玲は感心しないけれど、見たことないリアクションが見れて面白かったよ。泣いている玲は激レアだからね。何度もアーカイブを見返しているよ。」

「なんか嫌だな…」

「俺のことを公表してくれたことも嬉しかったよ!」

「私も炎上してるけれど、拓人の方が大炎上してるわよ。離婚理由が迫田玲に現を抜かしていたからってバレたから。」

「事実だから仕方がないね。」

「まぁ私達の炎上はどうでもいいのよ。」

「どうでもいいんだ。」

「何回炎上してると思ってるのよ。いちいち気にしてないわよ。」

「俺も玲のおかげで炎上しても気にならなくなったよ。」

「問題はミナだよ!!桜井さんと仲良くなって愛されているのに…今まで愛されたり大事にされたことがなかったから居心地が悪くて心が辛くなるって…愛されることに向いてなかったから別れようと思うなんて言い出したのよ!!もう少し考えようって必死に説得したけど…どうしたらいいの!!」

「それ元旦那の俺に聞くの?」

「だって恋愛経験豊富でしょう?」

「俺の恋愛経験は玲だけだよ。」

「そういうの今いいから。ねぇ!どうしたらいいと思う?」

「うーん…難しい問題だね。美奈子のトラウマが根強いってことだろう?カウンセラーに頼んだ方がいいんじゃないかな。」

「なるほど!すごい!さすが拓人さんだわ!!」

「そんな素直に褒められると照れる…」

「拓人さんも私が地獄に堕としたからカウンセラーのお世話になってたんだもんね。」

「玲のせいじゃないけど…俺が自殺未遂までしてしまったのは俺の心が弱かったからだよ。」

「私も1回だけ会ったことあるけど、いい人そうだったもん。あのカウンセラーの先生紹介してよ。」

「羽賀先生だよ。名医だから忙しくて予約取るのは大変だけど、頼んでみるよ。」

「拓人さんありがとう!」

「付き合ってくれる?」

「やだ。」

「どうして嫌なの?」

「毎日連絡取り合うこととかめんどくさいから嫌。人に行動を制限されることがストレスだから嫌。」

「玲の嫌がることはしないと約束するよ。同棲すれば毎日連絡を取るなんてことしないから平気だよ。」

「私は人と関わることが苦手なの。毎日顔合わせるなんて出来ないよ。」

「俺達が同居していた時はストレスなんてなかっただろう?俺は玲の嫌がることはしないから大丈夫だよ。」

「私達が同居してもストレスがなかったのは、ミナがいたからだよ。拓人さんと2人きりは絶対ストレスだから嫌。」

「どうしてストレスになるの?玲の嫌がることなんてしないのに。今もこうして会いに来ているけれど、玲の邪魔なんてしたことないだろう?玲の側にいられたら俺は満足なんだ。」

「話しても上手く会話出来ないのが嫌。黙っていたら嫌われそうで嫌。行動することで好かれたり、嫌われたりすることを毎日意識してしまう自分が嫌。」

「玲は…俺に嫌われると思っているの?」

「100年の恋も醒めるのは一瞬って言うでしょう?」

「心が壊れるほど俺は玲を愛しているのに。」

「私達が付き合ったのは半年だけだよ?半年だけで私の何がわかるのよ。嫌な部分なんてこれから大量に出てくるわよ。」

「それでも玲が好きだと思うよ。」

「私達の恋愛は半年だったから崇高で美しい存在になっているだけ。何年も一緒にいたら喧嘩ばかりで上手くいかないただのありふれた恋人よ。」

「俺は崇高で美しい恋愛なんて求めてないよ。玲とありふれた普通の恋愛をしたいよ。喧嘩してもずっと一緒にいられる関係になりたい。」

「…私は小説しか書けないただのダメ人間だよ。」

「知ってるよ。」

「拓人さんならもっと可愛くて若い女の子と付き合えるよ。」

「心は玲に奪われているなら他の子とは付き合えないよ。」

「…上手くいかないと思う。」

「全て上手くいく恋人なんて存在しない。喧嘩するようなこともあるかもしれないけれど、それでも一緒にいたい。」

「どうしてそこまで…」

「愛しているから。」

「…。」

「玲…愛してる。俺と付き合ってくれ。」

「…ミナが結婚して幸せになったら考えてあげる。」

「本当か!?」

「…ずっと付き纏われるのも困るから。」

「やったー!!」

「付き合うとは言ってない!!」

「羽賀先生の予約をなるべく早く取らないと!!」

「ミナが幸せにならないと絶対に付き合わないから!」

「全力で美奈子の幸せを支援するよ!!」

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