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第38話 シャンゼリゼ通り

「やっと邪魔者がいなくなったわね。」

「お金を出して貰えてるスポンサーにひどいこと言わないで下さい。」

と南さんが言う

「初日からフランス国立図書館に入ってしまうと本に夢中になりすぎて撮影出来ないかもしれないから、今日はシャンゼリゼ通りで買い物でもしようかな。」

「迫田先生が本を読むことを我慢するなんて!!大人になりましたね…感慨深いです!撮影なんて適当に済ませてやろうと以前ならしていただろうに…」

「フランスまで連れてきて貰っているんだからさすがにちゃんとやりますよ。」

「仕事に対しては小説以外でもプロ意識があってよかったです。迫田先生は立派なモデルです。」

「そんなものになった覚えはないわよ。私は被写体になっても小説家よ。」

「かっこいい…さすがは迫田先生です。」

「ふふん。まぁね!」

「シャンゼリゼ通りで何を買うんですか?」

「お土産かな。」

「初日から土産を買うなんて斬新ですね。そしてお土産を買う相手がいることに驚きです。」

「失礼ね!私だってお土産を渡す相手ぐらいいますよ!初日にお土産買わないと最終日まで図書館入り浸るからたぶん買う余裕ないんですよ。」

「そうでしたか。それなら今から一緒に行きましょう!」

「待って。女2人でシャンゼリゼ通りを歩くのはこわいからやだ。」

「あぁ…迫田先生税関通るだけでも美人すぎて大騒ぎされてましたからね。シャンゼリゼ通りなんて歩いたらナンパの嵐かも。」

「男避け用の彼氏を即席で用意しないと。中澤さん!私の彼氏役になってくれませんか?」

「残念ながら私は既婚者なので…仮にだとしても彼氏役は出来ませんね。」

「撮影スタッフに誰かいませんか?独身の男。」

「照明スタッフの山倉孝一なら独身のはずですが。」

「えぇ!?ぼ…僕が彼氏役ですか!?無理ですよ…迫田先生ほどの美人につりあうようなイケメンじゃないと男避けになんてなりませんよ!」

「貴方が山倉さん?今日は彼氏役よろしくね。」

「何故もう決定事項になっているんですか!嫌です!」

「こんな美人の彼氏役になれるんだからお得でしょう?」

「無理ですよ!こわいです!」

「じゃあ行こうか。ヘイ!タクシー!!」

私は嫌がる山倉さんをタクシーに押し込み

私と南さんも乗ってシャンゼリゼ通りに移動した

シャンゼリゼ通りに到着して私は山倉さんの腕を組む

「ちょっと…あの…胸が当たって…」

「気にしないで。これぐらい密着して恋人アピールしないとすぐ声掛けられるから。」

「僕童貞なんです。刺激が強すぎて脳が破壊されます。」

「じゃあ今すぐ私で童貞捨ててみる?」

「え!?あの…その…!!!えぇ!?」

「冗談よ。」

「心臓に悪いです!!童貞を弄ぶのはやめてください!!」

「だってあたふたしすぎ!堂々と歩いて貰わないと困るんだけど!」

「僕には荷が重いですぅ!」

「堂々と歩くだけなんだから!しっかりしてよね!」

「うぅ…泣きたい…」

涙を堪えながら山倉さんは真っ直ぐ前を向いて歩く

こちらに見向きもしないのは不自然だけど無理やり彼氏役を頼んだのでこれ以上は贅沢は言えない

「わぁ…外観が綺麗ね。とても芸術的だわ。」

「そうですね…」

山倉さんはもう心ここにあらずって感じだ

私はよく拓人さんとのデートで無視していたらしいけどこんな感じだったのだろうか

たしかにデートぽくはない

「hi」

と高身長のフランス人に話しかけられる

「ひぇ!ごめんなさい!」

と山倉さんは言う

なんで挨拶されただけなのに謝ってるんだ

「Vous êtes ici pour faire du tourisme ? Je vais vous faire visiter.」

「なんて言ってます?」

「観光に来たのか?案内するよって言ってます。」

「ノーー!!ノーサンキュー!!シーイズマイガールフレンド!!」

大声で山倉さんは叫んだ

フランス人はsorryと言って去って行った

「はぁはぁ…もう疲れました。宿に帰りたいです…」

「凄い!ありがとう!!なんて頼りになる彼氏なの!!やれば出来る童貞ね!」

「うぅ…特別手当貰わないと割に合わないよぉ!」

文句を言いながらも山倉さんは私と南さんのショッピングについてきてくれた

途中何回か声をかけられたけれど大声でノー!!と言って追い返してくれた

私達は安全にショッピングをすることが出来た

少し休もうとカフェに入る

「山倉さんのおかげでとても楽しい買い物が出来たよ!ありがとう!」

「そうですか…僕は疲労困憊ですが…」

「特別手当。私があげられるものならあげてもいいよ。」

「え!?本当ですか!?言ってみるものだなぁ!」

「①お金②キス③童貞卒業」

「え!!」

「さぁ!どれにするか選んで!!」

「うぇ…あ…あの…」

「ごーよーん」

私はカウントダウンで答えを急かす

「あ…あの…その…!」

「さーん!にー!」

「えっと…えっと!!!」

「いーち!ゼーロ!」

「3番でお願いします!!!」

「カウントダウン間に合わなかったから無効です。残念でしたー!」

「うぅ…そんなことだろうと思ってましたよ!勇気出して3番を選んだ僕が哀れすぎるよ!!」

「迫田先生…あまり虐めないであげてくださいよ。可哀想ですよ。」

と南さんが私の行動を咎める

「だって若い男の子に意地悪するの楽しいんだもーん。こうやってホストとかにハマるのかしら?」

「少し違う気がしますが…」

「だってこうやってじっと見つめるだけで山倉さん顔真っ赤にしちゃって…かーわいい♡」

「迫田先生…いつからそんな悪い女になっちゃったんですか…ときめきダイアリーのヒナくんに夢中になっていただけの気持ち悪いオタクだったのに。」

「生身の男もなかなか遊びがいがあると学んだのよ。」

「嫌な学び方をしましたね…」

カフェで3人で食事をした後、私達は宿に帰った


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