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VRMMOに男の娘が挑む  作者: 白夜の桜
のんびり、ほのぼの、癒しを多くしたい!
83/604

原因

数日振りに、書き易かった。


あっ、今回は一人称が上手く行った話です。

「泣くんじゃないよ」


ナデナデ


また、泣き始めた私を見て、お婆さんはそう言って頭を撫でてくれました。

気持ちいい~~~


「むぅ!私も撫でる!」


ナデナデ


そう言って、女の子も私の頭を撫で始めました。

むぅ、中々に上手い。


「ほぁ~~~」


二人のナデナデが合わさって、私を眠りに誘う。


「そろそろ良いかい?」


眠りかけていた私に、お婆さんはそう聞いてきました。


「はぇ~~~、だいじょぶ~~」


あ、ダメ。

どんどん瞼が落ちて来る。

眠っちゃダメなのに、誘惑に逆らえない。


「おお!もっと撫でよう!」


あぁ~~、眠りに落ちそう。


パン パン


「あぅ!」


「はっ!」


危うく寝てしまう所だった。


「はぁー、二人共、正気に戻ったかい」


叩かれた頭を擦りながら、女の子と一緒に、お婆さんの方に振り返った。


「痛いよ~~」


女の子は涙目で言った。


「はい」


うぅ、家族なら気にならないけど、他の人に見られると恥ずかしい!


「それなら良いさね。それで、アンタが見たオバケ?だがね」


それも!だらけきった表情を見られてしまうなんて!うぅ~~~!


「それはきっと、幽幻草が原因だね」


はっ!演技をすれば、無かった事になるのでは!

ふふ、私の演技力を見せる時!


「えぇ、そうなんですか」


何かを話していた気がするから、合わせれば誤魔化せる筈!


「嘘を言うんじゃないよ。アンタ、聞いて無かっただろ」


「い、いえ。そんなことはありませんよ」


なななななんで!?

私の演技は誰にも破られない筈なのに!


「顔に出ているよ、アンタ。顔を反らした時点で、認めているようなもんさ」


「えっ?」


あっ、本当だ。

お婆さんじゃなくて、女の子が見えてる。


ニコ


うぅ!笑顔が可愛いすぎる!


「はぁー、もう一度言うよ」


「お願いします」


危なかった。

また意識が違うところに向きかけた。

よし!今度こそは、話をちゃんと聞くぞ!


「アンタが見たオバケ?は、幽幻草が魅せた幻だよ」


「え?幻なんですか?」


触れられた感触があったのに?


「あぁ、幻だよ。幽幻草は、幻を魅せる事によって、外敵を近付けさせないからね」


あぁ、なるほど。

でも、そうなると、幽幻草は何処にあったんだろう?


「あの、幽幻草は何処にあるんですか」


「うん?それは分かりやすいと思うがね。オバケ?を見た近くに群生地帯が無かったかい?」


群生地帯?…………!


「ありました!薬草に似た色の草がいっぱい、生い茂っていました」


「それが幽幻草だよ。薬草に似た色なのは、食べようとは思わせない為さ」


あれが、幽幻草だったんだ。

あの色も、生き残る為の知恵なんだね。


「じゃあ、そこに近付かなければオバケに遭遇しないってことなんですね!」


うん!それなら、元の場所にオバケと遭遇せずに帰れる。


「いや、それは無理だねぇ」


「うん、無理だよ」


お婆さんは、重く言い。

女の子は、いつもの元気さが無い悲しい表情でミリカに言った。


「え?どうしてですか?」


幽幻草に近付かなければ大丈夫なんだよね?


「幽幻草が生い茂る群生地帯は、生き物が逃げ出せないようになっているからさ」


えっ………………ッ!?逃げ出せない!つまり、


「幽幻草をどうにかしないと脱出できないんですか!」


私は声を荒げて言ってしまった。

その事に少し後悔していたが、今はそれどころでは無かった。


「そうだね。幽幻草をどうにかしない限り、アンタは助からない」


お婆さんが言葉を濁して、告げたからである。

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