仮面の宿敵
うーん、闇の言葉、難しい。
後、答えは先輩門兵です。
門兵からワンランク上がりました。
でも、考えていた通りには行かなかった。
元は、二日?程戻って来なかった少女を心配する役割があったのですが。
結果は、読んでたら分かると思いますが。
考えていた事と全く違う話になりました。
不思議ですね。
「痛い……」
今、少女は鷲掴みにされた頭を押さえながら、夜道を歩いていた。
「ふっ、夜、か……」
急に立ち止まった少女は、いきなり妖しげな空気を醸し出した。
そして、右手で左の目を隠し、左手を前に突きだして、意味深に言った。
「悪が跋扈する時、我の真の力が発揮される!」
…………シーン
その状態で敵が襲いかかって来るのを待つが、一切来ず。
ただただ、恥ずかしい結果になった。
「う、うむ、敵が恐れたのだろう」
少女は自分にそう言い聞かせて、姿勢を戻して服を整え始めた。
バッ
パッパッパッ
シュ
「よし、敵を探しに行くか」
服を整えて、先程までの事を無かった事にした。
_____________
少女はあちこちを彷徨い歩いていたが、ある一点を見つめて少女は意味深に言った。
「その闇は、人を深淵に取込み、存在を消えさる………
そこは、我が支配する領域。全ては我の物………
疼く………我の左手が疼くぞ………今宵、我の力が最大限に発揮される………」
急に左手を胸の前に持ってきたかと思うと、右手で左手首を掴み、震えだした。
そんな少女を、月の光が照らした。
自身を照す月の光を見た少女は、
「ほぉう、月が祝福してくれるのか……
宿敵たる貴様に祝福されるとはな………
だが、それ程までの強大な敵がいるのだな?…………フフフ、フハァーハハハハハー!宿敵よ!我を見くびるでは無い!貴様の祝福など無くとも、我を倒せる者などいないと証明してやる!」
月を宿敵と言い、月に人さし指を突き付けて、大見得を切った。
大見得を切る少女を月は照らし続けた。
それを見た少女は、月に向かって叫んだ。
「くっ!いつも貴様はそうだ!我が何度挑もうとも!貴様は変わらず、照らし続ける!」
何を言っているのだろうか?
偶々、近くを通り掛かった者はそう思った。
「だが、今度こそはその余裕の態度も消え去るだろう………」
うん。危ない人だ。
意味深に言った少女を見た通行人は、そう思い、そそくさとその場から逃げ去った。
「我の新たなる力によってな………」
バサァ
少女は、月にそう言って、身を翻して路地裏に入って行くのだった。
_____________
カツ カツ カツ カツ カツ…………
暗闇の中、誰かの足音が響く…………
一定の感覚で聞こえる足音はまるで、時を刻む時計のようだ………
カツ カツ カツ カツ
だが、急にその足音が止んだ。
近くで止んだ足音に、暗闇に潜む者達は一層、警戒した。
油断をすれば殺される環境の中だ、警戒するのも仕方が無いだろう。
だが、
「ふむ、我を欺けれると思うのか?」
そんな警戒など無駄だと言わんばかりに、足音の主は話し掛けてきた。
暗闇に潜む者達は驚くと同時に、相手が油断ならない存在だと思った。
暫くの間、両者は喋らず、緊張感が漂っていた。
だが、状況は遂に動き出す。
「ふむ、それが貴様の答えだと言うのか?………良いだろう、後悔させてやる」
少女の言葉に、暗闇に潜む者達は少女の周りを囲んでいた状況から攻撃を開始した。
「死ねや!」
「はっ!」
「殺らせるか!」
「終わりだ!」
「ふっ!」
「止め」
四方八方から来る攻撃を、
「はっ」
バッ! ドゴン!
「ふっ!」
シュ! ガギ!
「セェイ!」
チーン
「しっ!」
ダン! メキ!
「ふぅー」
とん、とん メリ
「はぁー」
スカ ドン!
少女は襲って来た全ての敵を拳で倒した。
いや、最後の敵を除いてではあるが。
最後にカッコいい態勢をとり、
「我は黒の殺戮者と呼ばれる者だ」
決め台詞を言った。
それからすぐに、
「うむうむ!これなら敵に出会った時の台詞に良いな!フフフ……うん?」
などと自画自賛していた少女はそこでようやく、誰が倒れている事に気づいた。
「なんだ、この者達は?」
気になった少女は、倒れている者達に近づき、
ツンツン
ガサゴソガサゴソ
「うん、何も分からなかったな」
そうして少女は、倒れている者達から離れていった。
物を盗んで………
最後に、仮面が暗闇の人達に何で攻撃された事に気づかなかったかと言うと、
目を瞑った少女のポーズ決めの最中に突撃して、やられました。
ただの、自業自得。




