二つ名は、忘れた頃に…
この話は、作者自身、書いてて恥ずかしかったです。
黒歴史と言う人達の気持ちが分かりました。
「はっ!ここはどこ?私は誰?………って!やってる場合か!」
一人でボケ、一人でツッコミをやる少女……憐れだ。
「虚しい……俺様は何をやってるんだ……」
一人、誰も居ない部屋で独り言を呟く。
誰だろうと思うだろう、辛いと。
「はぁー、誰も居ないのなら脱出するか……」
ここまで虚しい気持ちで脱出しようとする者がいるだろうか?
ドアも開き、敵に遭遇することもなく、詰め所を出たのだった。
「はぁ、つまらない。脱出とはもっと、過激な物ではないか……」
少女は気落ちしていた、通りすがった人達が近づけない空気を纏とう程に。
「はぁ、路地裏にでも行くか」
何故、路地裏に行くことにしたのか。
「そこであれば、俺様を楽しませてくれるだろう」
なんとも下らない理由で路地裏に向かって歩いていく少女。
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〈路地裏〉
路地裏に入ってすぐ、
「すん……ふふ、血の匂いがするぞ」
実際には、血の匂いなど漂っていなかったが、少女はいったい何を嗅ぎとったのか。
「フハハ、俺様の戦いの始まり、か」
右手で左目に押え、左手は少し後ろに下げ、くの字の形にして、カッコいいセリフを放った。
それを偶々見ていた魔術師は、過去の己を思いだし、悶絶していた。
「誰だ!ワシが悶絶してると言った奴はー!誰だー!」
そんな叫びが聞こえて来たが、無視するとしよう。
だって、怖いんだもん。
後ろでそんなやり取りが行われていることに気づいていない少女は、
「敵よ!俺様が行くまで負けるんじゃないぞ!」
少女は、血の匂いがしたと思っている方向に走っていく。
向かった方向に、本当に敵などいるのだろうか?
ダッダッダッ
「きゃー!」「きゃー!」「きゃー!」
走っている途中、複数の女性の悲鳴が聞こえてきた。
ピクッ
「あっちからか、助けに行くべきか?うーん」
少女は、助けに行った場合の妄想をした。
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〈妄想の世界〉
『フハハ、貴様らはボスの生け贄だー!』
『きゃー!誰か助けてー!』
『黒の殺戮者様ー!助けに来てー!』
『黒の殺戮者様ー!』
『『『『『黒の殺戮者様ー!』』』』』
ドン!
『グベッ!』
着地と同時に、敵をぶっ飛ばし、女性達に向けて言った。
『助けに来たよ、この黒の殺戮者がな』
決め台詞を言うと同時に、帽子の鍔を右手で少し上げて、女性達にカッコいい仮面を見えるようにした。
すると、女性達は、
『きゃー!カッコいいー!』
『黒の殺戮者様ー!私を見てー!』
『私よ!私を見てー!黒の殺戮者様ーー!』
『助けてくれてありがとうございます
!』
『素晴らしい仮面だわ』
ふふ、ここで俺様は言うのだ、
『君たちを救えて良かったよ』
と。
そしたら女性達は、
『『『『『きゃー!黒の殺戮者様ーー!』』』』』
喜びの悲鳴を上げ、俺様を讃える。
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ふぅ、素晴らしい。
俺様の物語の始まりに相応しいな。
「そうと決まれば、待っていろよ俺様を讃える女性達ーー!」
少女は、悲鳴の聞こえた方向に走って行くのだった。




