追い詰められた御華
現実に帰ってから、姉の変態性が上がってる。
でも、書きやすい、っと思う作者です。
ご飯を食べ終わり、諸々の後片付けを終わらせ部屋に帰ろうとした御華だったが。
「御華、待ちなさい」
「?どうしたの姉さん?」
「貴女、忘れてないかしら?」
「え、えっと……」
顔を右に反らした。
そんな、私の正面には笑顔の姉さんが。
「ふふ、忘れているみたいね?」
忘れているなんて思ってない姉さんの言葉に私は、冷汗が止まらない。
「う、うん。し、知らないよ」
「知らない?私は忘れているかを聞いたのだけど?」
「し、知らないよ。本当だよ?だから、部屋に帰るね?」
姉さんを直視できない。
逃げれる今のうちに逃げよう。
そう決意した私は帰るために、ドアへと向かって行った。
だけど、決して姉さんに背中を見せないように。
「御華?帰っていいなんて言ってないのだけど?何で熊と対面したときの逃げる方法を使っているの?それも、実の姉に」
うぅ、逃げようとしてることには気付かれたけど、それを真顔で言うの怖いんだけど!
「き、気のせいだよ!」
「そう?私てっきり、罰が嫌で逃げ出そうとしてると思ってしまったわ。」
えっ、当たってる。
何で分かったの?そんな感情が顔に出ていたのか、姉さんが言った。
「あら?本当にそうだったの。それと、何で分かったのかについては、御華の姉だからよ」
ここで嬉しいことを言ってくれたのはありがたいけど。
こんな状況じゃなかったらね!
「そ、そう。それと、別に罰が嫌で逃げ出そうとしてるじゃないよ」
「では、なんで?」
「そ、それは……」
「それは、何?」
「それは……」
後、少し。
ドアノブに手が触れそうになって、意識をそちらに移した瞬間。
ドン!
いきなり右側から音が聞こえて思わず怯んでしまった。
「ねぇ、御華?」
とても低い声で私の名前を呼んだ姉さんに、私は震えが止まらなかった。
「な、何、姉さん?」
「どうして貴女はドアノブに手を掛けようとしてるの?」
「そ、それは……ね?」
笑って誤魔化そうとしたが、
「誤魔化そうとしても無駄よ」
姉さんには通じなかった。
どんどん、姉さんの顔が近づいてくる。
うぅ、これじゃまるで、警察に取り調べされてる犯人みたいじゃあないか。
「どうしたの?さっきから黙って?」
は、早く言わないと。
「ね、眠いから」
小さかったけど、言えたぞ!
「あら?そうだったの」
ふぅー、何とか誤魔化せそうだ。
「う、うん。だから、部屋に帰るね」
そう言ってからまた、ドアノブに手を掛けて出ようとした。
「ねぇ、御華?私に嘘を吐いても無駄よ。さっきも言ったのに覚えていないのかしら?」
確かに、言ってた。
ど、どうしよう。
この状況から脱出するには……!そうだ!
「そうだったけ?私、頭悪いから覚えてないの」
これでどうだ!
「そう、なら罰が終わったら一緒に勉強しましょう?それなら一石二鳥でしょ?」
し、失敗した!完全に墓穴を掘ってしまったー!
「そ、それは遠慮しとくよ。私もやることがあるからね」
ゲームをやることだけど。
嘘は言ってない。
「ふふ、御華。逃がさないわよ?」
そう言って、姉さんはさらに近づいて来た。
私はその時、姉さんの目を見てしまった。
その目は、獲物を狙う猛禽類のようだった。
「ね、姉さん。何をしようとしてるの?怖いんだけど」
震えながら姉を見つめる弟を見て、姉は。
「ふふ、大丈夫よ。ただ、ちょっと、逃げられないようにするだけだからね?」
「えっ、本当に何をするつもり姉さん」
「ふふ、安心して姉さんに身体を預けなさい」
蠱惑的な声で言ってくる姉さんに私は、頭がボゥーっとしてきた。
「あらあら?眠いのね。大丈夫、寝ている間に終わってるから安心して寝ていなさい」
ボゥーっとした頭では何も考えられなくなってきてる私に、お姉ちゃんの言葉は酷く安心できるものだった。
「うん。お姉ちゃん、お休みなさい」
「えぇ!お休みなさい」
その言葉を聞いて、私はお姉ちゃんに抱きついて寝てしまいました。




