100話だーー!!
作者「問題。この作品の現実世界では、何日経ったでしょうか?」
答えは明日、分かります。
「よ、よし!依頼報告しに行こう!」
まだ少しだけ、気持ち悪さが残っているが。
体調が良くなったミリカは、自分にそう言って元気づけた。
部屋を出ようと取っ手に手をかけた時、忘れ物が無いか確認するのを思い出した。
「あっ……行く前に、忘れ物が無いか確認しないと」
部屋のあちこちを見て周り、それが終わったら自分の服などを確認していた。
「…………大丈夫かな?」
忘れ物が無いか確認しを終わったミリカは、一抹の不安を残しながら部屋を出た。
ガヤガヤガヤガヤ
部屋を出ると下から、騒がしい声が聞こえて来た。
「うん?…………あ、今は朝か」
その事を不思議に思っていたが、今が朝だと言う事に気づいて納得した。
「この前泊まったばかりなのに、この騒がしさを聞くと懐しさを感じるのは何でだろう?」
まだ泊まるのが2回目なのに、懐しさを感じる理由が分からず、少し戸惑いながら一階に下りて行った。
「おはよう、お嬢ちゃん。ゆっくり眠れたかい?」
一階に下りてすぐに、女将に声を掛けられた。
その女将の言葉に、
「嬢ちゃんがいるぞ!」
「嬢さん、おはよう!」
「懐しさを感じるぜ!おはよう!」
「おおぉぉーーはーーよーーうーー!」
「皆さん、おはようございます」
ペコリ
ミリカの、朝食を食べに来た男達に挨拶を返しながらお辞儀すると、
「ふっ……癒しだ」
「可愛い………」
「うっ!……俺は、限界だ………」
「今すぐ、木彫りをしなければ!」
「嫁に欲しいぜ」
周りの人達が一気に静かになった。
「えっ?えっ?」
ミリカは混乱してしまって、「えっ?」しか言えなくなった。
「気にしなくて大丈夫だよ。それより、ぐっすり眠れたのなら良かったよ。朝食は食べて行くかい?」
女将はミリカに気にしなくていいと伝えて、食べるか聞いて来た。
「それなら良かったです。料理は、昨日いっぱい食べて満腹なので大丈夫です」
女将の言葉で、一応安心出来たが。
昨日の今日で、料理を食べたいとは思えず、断った。
「満腹なら仕方ないね。なら、今から依頼報告に行くのかい?」
「はい、そのつもりです」
女将の言葉に頷いた。
「じゃあ、気を付けて行くんだよ」
女将はそう言って、料理を取りに厨房に向かって行った。
「はい、行ってきます」
女将の後ろ姿に言葉を返して、ミリカは職業ギルドに向かう。
______________
「あれ?人が少ない」
この前来た時は人が多かったのに、今は人が少なかった。
その光景を不思議に思いながら、依頼を受理した受付に向かって行く。
「おはようございます。依頼報告に来ました」
目的の受付に着いたミリカは、挨拶をして目的を伝えた。
「おはよう!それで、依頼報告だな。どんな依頼だ?」
「えっと……薬草の採取依頼です」
思い出すのに少し掛かったが、何の依頼かを言った。
「おう、ちょっと待ってろ」
受付の人はそう言って、隣に置いてあった、分厚い本の中から依頼について調べ始めた。
「?……それは何ですか?」
疑問に思ったミリカは、受付の男性に問い掛けた。
「うん?これか?……これはな、魔法の本と呼ばれる、依頼の全てが載ってる本だ」
「す、全て………」
響きが凄い本に驚いた……いや、ワクワクしたミリカ。
その様子が、驚いたと思った受男は、
「あぁ、全てだ。だが、達成された依頼は消えるがな」
ニヤリと笑い、意味深に言った。
「ゴク……す、凄い本ですね」
唾を呑みこみ、口元を隠して言ってるが、心はワクワクが高まっていた。
「あぁ、そうだろう?」
最後にもう一度ニヤリと笑って、受理された依頼を探しに戻った。
(魔法の本……全てが載ってる本………見たい!)
そう思ったミリカは、受男が調べている本をなんとか覗けないかと色々試していると、
「おっと、薬草採取の依頼見つけたぞ」
依頼を見つけたのか、受男が顔を上げた。
その瞬間
ゴン!
「「いたっ!」」
覗こうと顔を近づけていたミリカの頭と、顔を上げた受男の頭がぶつかったのだ。
「ぐぅ……」
「うぅ~~!!」
意気よいよくぶつかってしまった二人は、自身の頭を押さえて呻いた。
遂に、100話まで来ましたね!
作者の最初の目標が達成できました!
これまで読んでくれた読者の皆さん、作者の作品を読んで下さりありがとうございます!
これからも思い通りに行かない『VRMMOに男の娘』を読んでくれた嬉しいです!




